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テーマ:☆詩を書きましょう☆(8914)
カテゴリ:詩
先生の仕事とは? 南風一
小学校の先生の仕事とは何か? 教科を教えること? それとも人間社会の常識や約束事を教えること? それとも人間らしい情操教育(どんな教育内容のことか、ちょっと不明)を行うこと? どれもそんな気がするけれど それだけじゃない なかなか分かったようで分からない では、小学校の先生から何を教わったか?と問えば 国語の文法や漢字、算数の基礎を教わった なので知識を与えて貰ったということだろう それは確かに有難かったけれど もっと有難かったと思うのは 私の場合、やっぱり小学校のクラスという小社会の中で 人の振る舞い方を教わったことだろうと思う 小学校4年生になったとき赴任してきた女性の先生が担任となった 始業式が終わって4年生の教室に入ると 先生が自己紹介を始めた 黒板に大きな文字で”〇〇芙美子”と書いた そして”何て読むのか分かる子はいますか?”と尋ねた ヒントとして名前の草冠の下の漢字と同じ読み方ですということだった そのヒントでクラスの誰かがすぐに”フミコ”と読んだ 先生はフランスの科学者のキュリー夫人と同じ”フ”と読みますと言った その先生の授業のことは殆ど忘れてしまったけれど 始業式の日のことだけは忘れずに憶えている それからもう一つ忘れもしないこととして 先生に怒られたこと それは午前の4時間目の授業科目での出来事だった 国語の授業であったと思うが、先生が何か質問をして ”分かる子は、手を上げて”と言った 私はあいにく他ごとをしていて先生の質問を聞いていなかったのだが 周りのクラスメイトはみんな”はーい”と手を上げていた 私は内心で”こんなに沢山の級友が手を上げているので、まさか私が当てられるはずが ない”と考えて 先生の質問を聞いていなかったにもかかわらず手を上げてしまった 運が悪いことに 私と先生の目が合ってしまって 先生は迷わず”では、ミナミカゼくん、答えて”と私を指さした 私は席を立ったものの肝心の質問を聞いていなかったので 何とも答えることができない 仕方なく”・・・” 黙ったまま下を向いて立っていた それから長い沈黙が続いて、かれこれ30分は過ぎただろうか 先生は簡単に許してくれるかと思ったが 黙ったまま私の方を見つめて許してくれない 私はどうすることもできないので11時30分くらいから 正午のチャイムが鳴っても黙って立っていた 先生も一言も言わないまま じっと俯いている私を凝視しているらしかった そのうち先生は”ミナミカゼくんが何とも答えてくれないので給食は ミナミカゼくんが何か答えてくれてからにしましょう”と残酷なことを言った 周りの級友たちは、口々にひそひそ声で”先生の質問は、これこれこういうことだった”と教えてくれた そこでやっと意を決して私は何か答えらしきものを言葉に出したと思う 先生は私が答えたので、そこで許してくれた ”はい、ミナミカゼくん座っていいです” やっと給食にありつけると思ったのかクラスメイトたちの誰もが ほっと胸を撫で下ろしているように見えた そのとき先生はもう一度私に向かって ”ミナミカゼくん、クラスのみんなに何か言うことはないの?”と問いかけてきた 30分以上もの間、私のぼんやりから立ちっぱなしに付き合って貰った 級友たちには本当に迷惑だったろうなと気付いた そこで私はクラスの級友たちに謝った 先生の質問をよく聞いていなくて答えられなかったこと 30分以上にも渡って授業時間をムダにしてしまったこと それから給食の時間を遅らせてしまったこと 私の謝罪に対し級友たちは拍手で応えてくれたと思う 先生もそれまで怖い顔をしていたがやっとにっこり微笑んでくれた そのときから56年が過ぎた今でも その時の先生の教育が一番の教育だったなと感じている (それ以外のことは全て忘れてしまった) (詩集の宣伝) 「青春17切符+1」3月26日発売。 購入は、 こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は 人気blogランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2026/04/17 03:34:51 PM
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