芸術祭十月大歌舞伎 芝翫襲名披露
外郎売、口上、熊谷陣屋、藤娘
熊谷陣屋は団十郎さんで見た(はず)
ストーリーの衝撃にビックリだったけど、話を知ってからの今回は違ったな。
直実、勝手では?相模の気持ちも考えて!
などなど。
クールな義経も何か憎たらしい。
でも、途中から。
ああ、そうか、と。
だからこその出家なんだよね。
義経の事情。藤の方への恩義。
あちらを立てればこちらが立たぬ。
究極の選択は、ギリシア悲劇のようだ。
古典にある出家オチだと、「それで出家?それで世を儚む?」と思うのもあるが、これは出家も止むなし。
口上は、菊五郎さんがスキャンダルもさらりと触れて新芝翫ファミリーを盛り立てる。
あ、福助さんはリハビリ中なのね。
客席では、幕間も甲斐甲斐しく御贔屓筋へのご挨拶に勤しむ寛子夫人を発見。
出過ぎず、品良く美しく。
まさに役者の妻の面目躍如!
玉三郎さんの「藤娘」には心洗われる思いでした。
「外郎売」の七之助さんの花魁は華やかだったなぁ。所作の一つ一つが本当にきれい。
昼の部の「女暫」も観たかったなぁ。