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カテゴリ:雑感
前回、知事の椅子には重さが必要、といった話を書きました。ついでに少し話を拡げて書きます。
職業には、重みが必要なものがあります。 知事もそうです。たとえば、行政処分の内容を伝える書面とか、各種国家試験の合格証書とかが知事の名前で出されるとき、その知事がパイプ椅子に座っているような人であったとしたら、それを受け取る人はどう思うか。 もっと分かりやすい例は裁判官でしょう。 法廷において裁判官は黒い法服を来て、壇上の裁判官席に座って荘厳な雰囲気でいる必要がある。 そういう裁判官の前だからこそ、人は真実を語り、判決が出ればそれに従う気になると思う。 私自身も何度か経験しましたが、刑事事件なんかは特にそうです。 被告人が、私の前では、 「やったことは認めるが被害者にも非があって、自分にも言い分がある、法廷ではそれをきっちり裁判官に伝えてやる」 というふうに息巻いていたけど、法廷に立たされ裁判官に縷々諭されると、先日の元気はどこに行ったか、うなだれて時には涙を流して、自分のやったことをただ反省するばかり、と言った場面がよくあります。 このとき裁判官がスチールの机とパイプ椅子に座って、作業着なんかを着ていたとしたら、きっとこういうことにはならないでしょう。 開かれた裁判所、親しみやすい裁判所でないといけないとよく言われますが、一定の荘厳さは必要です。 「そのへんのおっちゃんが何か言うてる」、みたいなことでは、被告人が反省しないでしょう。 それに、パイプ椅子に座ったそのへんのおっちゃんみたいな人に、被告人を懲役何年に処する、なんて言われたら、被告人だって「お前に言われたないわい」と思うでしょう。 知事も裁判所も、公権力を行使する公的機関です。国民に対し指示・命令を出して人を動かすためには、一定の威厳が必要でしょう。 加えて、ある人に威厳がある、重みがあるというのは、単にその人が威張っているということではなくて、その人が扱っている事柄を重く受け止めていることの表れでもあると思うのです。 そのまんま東知事の話に戻ると、見るからに重みのない方ですが、それを良い方向で活かしつつも、時には知事の重みを発揮してほしい。だからまずパイプ椅子でなくて立派な椅子に堂々と座ってほしいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/01/25 11:00:10 AM
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