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カテゴリ:ラジオでのお話
4月1日放送分のラジオでのお話です。
少し前に書いたとおり、ラジオ番組で話したことをここでも紹介していく予定です。 ちょうど、エイプリルフールの放送であったため、 打合せのときにパーソナリティの方から「うその約束をすると守らないといけないのか」と言ったことを聞かれました。 たとえば、あげる気がないのに、友達に、自分の持っているパソコン(でも車でも何でも)をあげる、といった場合、そのウソ気の約束を果たさないといけないのか。 これは、民法総則を勉強した方なら、すぐに答えが根拠条文つきで出てくると思います。 本気でない、ウソの意思表示を「心裡留保」(しんりりゅうほ)と言い、その意思表示は有効です(民法93条本文)。 だから、ウソで「あげる」と言ったことに対して、相手が「もらう」と言えば、そこで贈与契約が成立したことになり、その物をあげる義務が生じる。 ただ、その相手が、その言ってることがウソだと知っていたか、または普通に考えたらウソだとわかったであろう場合は、その意思表示は無効となり、それを守る義務は発生しない(民法93条但書き)。 ウソでも言ったことは守らないとアカンよ、まあ、相手がウソって知ってたらそこまでしてやる必要はないけど、という趣旨であって、至極まっとうな制度だと思います。 友達同士での会話というのは微妙です。その人の経済力や、取引される金額、そして発言内容など、いろんな客観的状況からみて、ちょっと考えればそれがウソと気づきえたかどうかを判断することになるでしょう。 番組ではさらにこんな質問も。 かくかくしかじかの物をあげる、と贈与契約書をちゃんと作って、ただ、契約日付のところに、「4月1日」と書いておいたらどうなるか、と。 これは完全に有効に贈与契約が成立するでしょう。 では、「4月1日(エイプリルフール)」と書いておいたらどうか、と。 そんなバカな契約書は作成しないに限りますが(ラジオではこんなことは言ってない)、これもやはり、上記の、諸般の客観的状況から判断することになります。ただ、契約書にあえて「エイプリルフール」と書いたとすれば、無効となる可能性が高いでしょう。普通契約書にそんなこと書きませんから。 いずれにせよ、ウソはつかないに越したことはないです、と法律以前の当たり前のことを言って締めくくります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/04/05 01:24:10 PM
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