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カテゴリ:法律、制度
今日の朝刊より。
消費者金融(サラ金)の業界団体が、様々な自主規制案を取りまとめて金融庁に報告したとありました。 「ゴールデンタイムにはテレビCMを流さない」とかいった内容ですが、個人的に興味を持ったのは、「パチンコ店や公営ギャンブル施設の近くに無人契約機を置かない」というものでした。 これを読んで私が思い出した光景があります。 私の事務所は、昨年秋、湊町から今の南堀江に場所を移転しました。 それに先がけて昨年の夏ころ、移転先の物件を探して、仲介業者の案内で難波かいわいのビルをいくつか見て回りました。 その中で、外観を見た瞬間に「あ、このビルはダメだな」と思ったのがありました。 ビルのほとんどのフロアがサラ金で占められていて、その看板がビルのそでに取り付けられている。 サラ金業の方には悪いですけど、やはりあまり雰囲気のよくないビルです。でも、仲介業者への気兼ねもあって「ここは結構です」とも言えず、いちおう中を見ることにしました。 ビルの管理人さんが部屋の鍵を開けに来てくれるまでの間、ビルの入り口で待っていました。 このビルは難波の中心部に立地し、向かいにパチンコ屋があり、賑やかな音楽が漏れ聞こえていました。 ほどなくして、そのパチンコ屋から暗い顔をした男性が出てきて、このビルに入ってきてエレベーターに乗っていきました。しばらく待っているうちに、何人かが同じようにこのビルに入って行きました。そしてそれらの人はほどなく、エレベーターで降りてきて、再びパチンコ屋へ吸い込まれていきました。 「サラ金で借りた金でパチンコしてるのか!」 サラ金もパチンコ屋も利用したことがない私には、そこまでしてパチンコするかと、ちょっと驚きでした。 もしこのビルで法律事務所を開いたとしたら、向かいのパチンコでスッた客はこのビルのサラ金でお金を借りてまたパチンコに励む、それで借金がかさんだ場合は、このビルに戻ってきて今度はうちのフロアに来てもらえれば、債務整理ができる…。 顧客拡大になって利用者にも便利だなあ、と悪い冗談が一瞬思い浮かびました。 サラ金とパチンコ屋は、こういうセットで業績を伸ばしていたわけです。 少し前に新聞で流し読みした記憶がありますが、サラ金の金利規制で融資審査が厳しくなったことで、パチンコ屋の売上げが下がっているという記事もありました。 もちろん、サラ金もパチンコ屋も、利用するのは自己責任ですが、相当多くの人が、このセットで借金を膨らませて債務超過に陥っていたのだろうと想像します。 うちにも債務整理の依頼はコンスタントにきますが、やっててあまり面白いものでもないので、自主規制はぜひどうぞとお願いしたいところです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/06/20 07:43:22 AM
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