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カテゴリ:雑感
参院選での自民党大敗のことで、もう少しだけ雑感を述べます。
私が最も注目したいのは、1人区で自民党候補は6勝23敗の惨敗、しかも地方の選挙区でも多くの民主党候補が当選した点です。 選挙区から1人だけの議員を選出する1人区では、その選挙区で最も支持者の多い「第一党」だけが議員を送り出せる結果になります。大政党が有利となり、これまでは自民党が強いはずだった。 そして地方の選挙区。ここでも自民党は強いはずだった。 地方や農村部では与党・自民党の支持者が多い。自民党も地方・農村を大切にしてきた。 だからコメ輸入自由化は強硬に反対されてきたし、そもそも通常国会が始まる12月という時期は農閑期に合わせて設定されたという話もある。 投票価値の格差が問題となるときは常に、都会より地方のほうが「一票の重み」が大きくて、その逆はない。 こうして、地方・農村が自民党政治を支え、一方、都会にいるサラリーマンは自分の意見を代弁してくれる党がいない。でも、サラリーマン達はあまり選挙に行かないから、自民党有利は変わらない。 こういう構造が、長らく続いてきたのだと理解しています。少なくとも、私は大学での教養課程でそう教えられた(平成2年ころ)。 今回の選挙結果を見ると、その構造が根本的に変わってしまったかのような印象がある。地方や農村においても、自民党が支持を失いつつあるようです。小沢民主党が地方での選挙活動を重視したこともあるだろうけど、それだけが理由なのかどうか。 果たして、この変化が本当に日本の政治を変えるのか。 私自身は、大学3回生のころ与野党逆転して細川政権が成立し(平成5年)、これで日本も変わるかと思ったら、爽やかにテニスしている姿なんかが報道されたのが目新しかっただけで、そう大したことをするでもなく退陣してしまった(識者の評価はともかく、私の印象ではそうだった)。 ですので、今回の結果も、あまり過大な期待はしないのですが、地方と自民党の関わりは確かに、私が10数年前に勉強したのと違う状態になりつつあるように見える。 それが今後、国政にどのような影響を及ぼすのか、その点は注目してみたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/08/01 12:56:03 PM
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