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カテゴリ:判例、事件
暴走族追放条例に最高裁が合憲判決。
広島市で暴走族の集会を開いたことが、同市の条例に違反するとして有罪とされていた元構成員の上告を棄却。1・2審判決どおり、懲役4月、執行猶予3年の判決が確定。 弁護側は、条例は「集会の自由」を侵害するもので憲法違反だと主張していたが、認められなかった。 この事例だけを見れば、極めて真っ当な判決で、あんなケッタイなカッコしてアホみたいな音をたてて町なかを走ってる連中を処罰してどこが憲法違反や、と感じる方も多いと思いますが(私も正直そう)、やはり問題がある条例ではあります。 集会の自由は、表現の自由と同じく、憲法21条で保障されている。言いたいことをアピールする自由は極めて重要です。 広島市の条例は、きちんと読んでませんが、一部報道によると「公衆に不安を与えるような態様で集会をする」ことを禁じているとか。 だから、暴走族の集会だけでなくて、雇用環境の改善を訴える労働者の集まりとか、政府・与党を批判する反対党の集会なんかも、これで規制されるおそれがある。 さらには、パンクロックをやってる連中が金髪・モヒカンでベースやギターを入れる大きな袋を抱えて練習のための待合せをしてるとかいうのも(あれはあれでコワイ)、取締りの対象になりかねない。 実際にはそれらがみな取り締まられることはないだろうけど、場合によってはいつでも取締りができるという「武器」を公権力を与えてしまうことになる。それが乱用されると怖ろしい社会になるので、どこかで歯止めをかけないといけない。 最高裁判決はその点、「この条例は集会全般でなく、暴走族のような連中を対象とすると読めるからいい」(要約)と言った。 そのまま読むと違憲の疑いがあるけど、実際には暴走族の取締りに限定していると解釈できるから合憲だ、ということです。 (憲法を勉強している人なら、ここで「合憲限定解釈」を思い出しますね) そして、「規制目的の正当性、手段の合理性、規制により得られる利益と失われる利益の均衡」からして合憲だと。 つまり、暴走族みたいな輩を取り締まるという目的は正当で、そのために懲役刑を食らわせるという手段も合理性がある、そして、規制によって得られる利益は広島市民の静謐な生活である(重要)が、失われる利益は暴走族が集会を行う自由(大したことない)にすぎない、という論理です。 (憲法を勉強している人は、違憲審査基準を思い出しますね。表現内容中立規制なのに、厳しい審査基準ではなく、緩やかな「合理的関連性の基準」を使っている点が問題だと、一通りの勉強をした方なら気づくと思います) 最高裁での表決は3対2で分かれたとか。ちなみに違憲と言った判事の1人は学者出身、もう一人は大阪弁護士会の弁護士から登用された人です。 暴走族を取り締まるのはどんどんやってほしいですが、集会全体を制約するかのような条例を、こんなに簡単に合憲としてよいかという点には、少し不安を覚えます。 憲法を学ぶ人には格好の素材だと思うので、広島県の条例を調べるなどして、各自考えてみてください。と言ってる私は広島市の条例をきちんと見てません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/09/21 06:12:35 PM
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