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カテゴリ:判例、事件
福岡の連続殺人事件の控訴審判決。
内縁の夫婦だった、松永(夫)に死刑判決、緒方(妻)には無期懲役判決。1審(福岡地裁小倉支部)は2人とも死刑判決だったので、緒方には減刑が与えられたことになる。 平成14年に発覚した事件ですが、内容はご存じでしょうか。私は当時、この事件を週刊誌で読んで、あまりのおぞましさに気分が悪くなった記憶があります。 今となっては一部記憶がうろ覚えで、所どころ間違っているかも知れませんが、こういう事件です。 松永と緒方の内縁夫婦が、とある理由で人を殺した。 松永は、緒方の父に連絡し、「お前の娘が殺人を犯した」と言って自分のマンション(妻である緒方も同居している)に呼び出し、「黙っていて欲しければ金を出せ」と言って、全財産の数千万円を奪う。 松永は同じやり方で緒方の親族(母や兄夫婦とその子など)を次々にマンションに呼び出し、財産を奪って全員を監禁状態にする。電気工の経験がある松永は、電気コードをいじって、体に触れると電流が流れる装置に仕立てて、自分の命令に従わない者に「通電」の虐待を加えていた。 そこから松永は、それら親族を次々に殺害していくわけですが、自分では手を下さない。 内縁の妻である緒方と、その兄夫婦に命じて、最初は母を、次に父をというふうに「親族同士で」首を絞めるなどして殺させた上で、その死体を浴室でバラバラにさせ(それも主に緒方がやらされた)、公衆便所などに捨てた。 こうして計7件の殺人が犯された(裁判ではうち1件は殺意がなかったとして傷害致死罪に)。別の理由で監禁されていた親族とは無関係の女性が逃走に成功し、そこから発覚したのでした。 6件の殺人と1件の傷害致死。普通に考えて死刑は当然でしょう。しかし夫・松永はそれでいいとしても、妻・緒方はどうか。 緒方としては、自分の両親はじめ親族を、松永に命ぜられるままに殺していったわけです。このへんの極限の心理状態はよくわかりませんが、少なくとも、決して積極的に望んでいたわけではないはずです(たぶん、命令に従わなければいずれは自分が殺されていたでしょう)。 1審・福岡地裁は、松永に付き従ってやった以上は同罪、命令されたかも知れないが7人も殺したら死刑は免れない、と見たわけですが、 2審・福岡高裁は「松永の手足として汚れ役を引き受けさせられていた」として、情状酌量の余地を見出したわけです。 私自身はどう考えているかというと、刑事記録を見ていない以上は何とも言えません、とまた逃げておきます。しかし報道されている限りの内容を見て、緒方に死刑を下すべきかは極めて難しい問題です。私には正直なところ、どうしたらいいのかわかりません。 そして裁判員制度が始まれば、まさにこういう事案で、緒方のような人に死刑判決を下すべきか否か、一般国民が判断を下さなければならないわけで、大変な時代になるなあと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/09/27 07:36:15 AM
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