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カテゴリ:事務所の日常
前回に引き続き、週末にまとめ読みする人の便宜のため(ホントは手抜き)、雑談を続けます。
ここでも書いたことがありますが、弁護士として、市役所や弁護士会での法律相談を受け持つことがあります。1人30分程度、半日で8人くらいの相談に応じます。 その法律相談の場面でよく聞く話に、こういうものがあります。 相談者が、トラブルの相手方に対し損害賠償請求をしたいと考えている。 それに対して私が「感情的には分かるとしても、法的に損害賠償請求までするのは無理なケースだ」と答える。 すると相談者は、「私の知り合いに相談したら、請求は認められるって言われたんですけど」と言う。 そういうときには私は、 「法律のプロである私と、その『知り合い』とどちらを信じますか。もしその『知り合い』の方が、最後まで責任持ってあなたの主張を実現させてくれるというのであれば、どうぞその方に依頼してください」と言います(言い方はもう少し穏やかにしますが)。 無責任なギャラリーの方は決して、責任を持って事件を請け負ってくれるわけではないので、そういった甘い言葉に惑わされないようにしてほしいと思います。 他に、特に最近よく聞く話は、 「相手方が最近、弁護士をつけたみたいなんです。だからこちらも早く弁護士をつけないと、うまく言いくるめられてしまわないか心配で」 というものです。 こういう話を聞くと、一般の人々にとって弁護士っていうのは「人を言いくるめる」職能と思われているのかと、少しガッカリした思いになります。 一般の人々にそういう思いをさせる一つの原因として、最近見られる「弁護士バトル」を売りにしたテレビ番組の存在が挙げられるのでしょう。 しかし私たち弁護士の仕事は、口でまくしたてて他人を言いくるめるようなものでは決してない。証拠と論理に基づいて依頼者の法的権利を実現させる仕事なのです。 ともかく、そんな具合で法律相談が進んでいきます。上記の他にもいろんな不安や不満を抱えた方が、相談室のブースに入れかわり立ちかわりします。 その際の私の目標は、「不安そうに来訪した相談客が、30分後には笑顔になってくれる」ということです。その日8人の相談が来るとしたら、8人全員が笑顔で帰ってくれることを目指しています。 以前は正直なところ、うまくいかないこともありましたが、私も間もなく弁護士やって丸8年になりまして、最近は少しずつうまくいくようになった気がします。 ということで、法律相談の際は「打率10割」(全員を笑顔に)を目指して、相談室のブースに座っています。 (今日はちょっと「いい人テイスト」のお話でした) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/09/27 10:35:11 AM
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