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カテゴリ:書評
著 者=川口マーン恵美 書 名=ドイツで、日本と東アジアはどう報じられているか? 発行所=詳伝社 詳伝社新書341 発行年=2013.10 評 価=★★★★☆ ドイツ在住のエッセイストである筆者は、最近数々の雑誌やウェブでドイツから見た日本について意見を提言している。特に、再生可能エネルギー好きの人々はドイツを見習えと金科玉条に唱える御仁に対して、ドイツでの実態はそんなバラ色ではないと指摘している文章が多い。本書でも、NHKのニュースはあまりにもドメスティックであり、もう少し世界に目を向けるべきとか、ソマリアで・シリアで起きていることを全く日本人は知らない・報道されないことにも腹を立てている。ある特定の狂信的な層から、罵倒されることを承知の上で苦悩しつつ文章を書き続けることに筆者に対して、とても敬服する。ドイツに対しても、日本に対しては偏見に満ちた報道がされるのに対して、中国や韓国に対しては非常に好意的な報道がドイツ国内でなされることの主たる要因は、恐らく「日本国を貶め、良くない国・未来がない国」と書きたてる日本のマスコミにかなりの部分に原因があると指摘している。 海外との比較で、あるテータはある国と、また別のデータや事例はまた別の国と比較したがるマスコミには、もうそろそろもう少し日本の良い点・素晴らしい点を公平に取り上げることがあってもいいんじゃないだろうか。中国は孔子学院、フランスはアンスティチュ・フランセ、そしてドイツにはゲーテ・インスティチュートのような海外で自国の文化を啓発する活動が国レベルで行っている事例もある。 他の書籍も読みたくなった。 【新品】【書籍・コミック 新書・ノベルス】ドイツで、日本と東アジアはどう報じられているか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.11.23 12:29:36
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