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ねぼすけの読書感想日記

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ねぼすけ2004

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2015.01.09
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カテゴリ:書評

著 者=ダニエル・ヤーギン
訳 者=伏見威蕃
書 名=探求 -エネルギーの世紀 【下】
発行所=日本経済新聞出版社
発行年=2012.4
評 価=★★★★★

上巻に続き、ようやく読み終えた。これほどの読み応えのある書物は久々である。本当に著者の見識とエネルギー問題に関する深い洞察が読みとれた。下巻は、主に「電気」「気候変動」「再生可能エネルギー」であるが、電気に関する記述は、石油や天然ガス等の資源エネルギーと比較すると歴史的経緯や最新動向もトレースしておらず、不思議と控え目あるいはあっさり過ぎである。その分、気候変動問題や再生可能エネルギー問題は奥深い。

気候変動問題活動は「反成長・反開発の徒党」であり、ローマ・クラブ「成長の限界」報告書と同類項であるそうだ。ただ、ソーラーがほとんど再生可能エネルギーの総称として使われていた1970年代から、再生可能エネルギー=新エネルギーは米・欧州・日本等の先進国の動きについてきっちりまとめている。1973年の第一次オイルショックを受け、米国カーター政権が新エネルギーを始めて盛り上げたが、レーガン政権で縮小した1980年代から1990年代までは、日本がサンシャイン計画・NEDOで新エネルギー開発を引っ張った。欧州でもチェルノブイリ事故とソ連崩壊による東西ドイツ統一の混乱で'91年にドイツで再生可能エネルギー買取制度(FIT)が導入され、00年代からは欧州が政策で新エネルギー導入を引っ張った。'05年に中国で新エネルギー法が成立し、世界最大の風力市場と世界最大の太陽光発電製造輸出国に短期間にのし上がった。これらから言えることは、市場で取引されない再生可能エネルギーは、政策・経済・イノベーションの三つが大事で、日本は1980-1990年にイノベーションで、ドイツは1990-2005年に政策で、2005年以降は中国が経済で優位に立ったことを明確に示し、説明も美しい。本当に良書であった。



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Last updated  2015.01.18 00:04:30
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