2014/03/19(水)14:29
『利久にたずねよ』
『利久にたずねよ』
この本が何年か前に賞を受賞していたのは知っていたけれど
読む機会がないままになっていた
今年に入り、本格的に茶道を習いはじめたせいか
NHK大河ドラマ「江」を見ているせいか
店頭の文庫本コーナーに並んでいたこの本が目に入った
作者は、山本兼一氏で
この小説は、平成20年(2008年)に直木賞を受賞している
山本兼一氏といえば
映画にもなった『火天の城』の作者だ
(小説『火天の城』は松本清張賞(H16)を受賞)
この映画もよかったなぁ~
さて、この歴史小説、
千利久が主人公なだけあって
茶の湯をたしなむ者にはタイヘン面白い
ストーリーの端々に、茶道の所作の描写が出てくる
(結構詳しく描写されている)
だから、とても勉強にもなる
でも読んだ感じだと、
今の裏千家の茶道というよりは
表千家の茶道を参考に書いたのかなぁ
って感じでしたね
まぁ、当時の茶道は今のものとは当然違うのだろうけど・・・・
千利久の茶の湯に対する思いはもちろん
彼の生き様、人生を垣間見ることができる
利久ってこんな艶っぽい人だったんだ~
てね
時代劇に出てくる千利久や、今まで思い描いていた千利久とは
だいぶイメージが違ったなぁ
山本兼一氏の歴史小説は、切り口が斬新で、
誰もが知る歴史上の有名な人物や出来事に
新しい視点を与えてくれる
それがとても新鮮で面白い
この小説を読んで、茶の湯の世界に興味をもった人も多いのでは?
私も、もっと勉強しなくては!
と思いました