テーマ:☆留学中☆(2569)
カテゴリ:留学記・留学関連の話
以前書いた通り、
留学開始当初は授業についていくのすらままならない状況でした。 それはもちろん想定内だったので新学期初日から 録音可のMDウォークマンと小型マイクを使って 講義を録音していたのですが・・ ・・数日後には、それをやめる事にしました。 なぜかというと、 当時私が通っていたリサンス《Licence=学士の最終学年》には 毎日平均2・3コマの授業があり、 それらを聞き返す時間も気力もなかったからです。 (なのでマイクが活躍したのは後々のことです。) ではどうやって切り抜けたのかというと・・・ 講義を録音しない代わりに私は、 ネイティブの子の授業のノートを毎回写させてもらっていました。 留学生の中には「ノート貸して」の一言を発するのに 気がひけるという人も居る様だけど (そして私にもその気持ちは分かるけれど)、 とにかく必死だったので ここはオバちゃんに成りきってしまう事にしていました。 (この学校のこの学部には 高校からそのまますんなり来た感じの子ばかりで、 私が学年で最年長といった感じだったのです。) この小さな大学のArts du Spectacleのリサンスには 生徒が4・50人しかおらず 半分以上の授業が同じメンバーで行われていた為、 毎日顔を合わす学生とは(たとえそんなに仲が良くない人とでも) それなりに親近感が沸き、お願いしやすかったのは幸運でした。 (失礼な言い方だけど)「さすが田舎!」と思ったことに クラスにはいわゆる「留学生」が少なく、 ほとんど全員がフランス人 (=ネイティブ=きちんとノートをとる能力のある人達)だったので、 誰に頼んでも基本的には問題がない予感がしていました。 ところが・・・ 最初に貸してもらったある女の子のノートは 可愛らしい丸い文字で書かれていたけれどその丸さ故に読みにくく、 とても苦労しました。 それにその子はオシャレだったけどとても真面目で (私もそこに好感を持っていたのですが)やる気があるので、 2時間の授業の間になんと8ページ分のノートを取ってしまうのです。 ギャッ! まだまだ余裕のない私だから補足的な情報は横に置いておいて、 授業のポイントだけを手っ取り早く要領良く掴みたいのに。 (借りておきながら 心の中でこんな注文をつけるなんて図々しいのだけど・・。) なので、彼女の素晴らしすぎるノートは 私には不向きと判断するに至りました。 でもその失敗(?)からすぐ、 「読みやすくてシンプル」という理想的なノートを 貸してくれる人を数人見つけました。 それはサボってばかりのふまじめな若者も多い中で、 毎日真剣に授業を聞いている子達です。 滅多に学校に来ない学生から「ノート貸して」と言われると 嫌そうな顔をしている事もある彼らだったけれど、 私にはいつでも気持ち良く貸してくれました。 私が出来るだけ皆勤を目指し、一番前の席に座り、 「ノートをとると耳がお休みになってしまう」という 難しい状況にもメゲず自分なりに殴り書きのメモ(?)を 取っている必死さが通じたのだと思っています。 ちなみに私が一番前の席に好んで座った一番の理由は、 後の方の席に座ると集中力が続かないからでした。 真面目な他のみんなも前の方に居る事が多かったし。 それに決して媚びるつもりではなかったけれど、 語学ハンデのある自分でも一生懸命取り組んでいる事を 先生に理解してもらい、 少々の平常点をもらいたいと考えてもいたのです。 日本で大学に通っていた時は 全くフツーのありがちな学生生活を送っていた私ですが、 今回はガリ勉になってやるぞ!と強く決心していました。 思い切ってフランスに来た事を後悔したくなかったから。 (続きます・・・というか、書き溜めておいた分を これからまとめて更新する予定です。) ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 電子辞書を持っていなかった当時は 「新スタンダード仏和辞典(大修館書店)」の革装のものを 使いこんでいました。 私は会社を辞める時に所属部署からの餞別として、 この辞書と授業を録音する為の超小型マイクをもらっていたのです。 後輩から 「送別会で渡すプレゼントは何がいいですか?」 と聞かれた時に実用的なこの2品を即答できた私は、 既に貧乏留学生として生き抜く素質が十分だったのですね。 掲載語数がこのサイズのものの中ではダントツで多い大修館のこの辞書は 説明も細かいので気に入っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.09.18 04:01:58
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