映画大好き夫婦のパリ新婚日記

2007/10/14(日)09:35

警戒注意報《3》

フランス社会を泳ぐヒント(14)

(続きです。) フランス滞在許可を更新しようと指示された書類を全て持ってきたのに「足りないわよ!」と怒られる私と、主人。 受付の女性と夫が口論を続けていると・・・・その女性が急に言いました。 「あら!!あなたの奥さん、『仏人の配偶者としての滞在許可証の更新』は、初めてなのね。 だったら、この3点で大丈夫よ」 ・・・・・・そう、この女性も勝手に私が「配偶者」としての滞在許可証を更新しに来たのだと思い込んでいたのです。 でも私がそれまで持っていた滞在許可証はあくまで「学生」としてのもの。 つまり、今回の滞在許可証の更新に伴って滞在資格が「学生」から「配偶者」に変更する事になっていたのです。 もちろん全体から見ればこれはレアな方のケースなのでしょう。 でもだからと言って、そんなに珍しい訳ではありません。 (私の周りですら、この変更をした人は数人いるし。) だけどどうやら、この女性はあくまで主流のパターンしか頭に思い浮かばなかったみたいです。 最初から私を叱り付けたり「必要書類一覧」の用紙にいちゃもんをつける前に、もう少し機転を利かせてくれてもよかったのに・・・・。 少しは質問してよね! こちらにしても急にヒステリーを起こされたから、頭が回らなかったじゃないの!! それにしても、この時は主人がいつまでもゴネてくれて本当に助かりました。 誤解が解け受付をパスしてからの手続きはスムーズに進み、「○日後に滞在許可証を引き取りにきてください」という紙切れをもらう事ができたのですが、もしあのまま受付の人につっぱねられていたなら、まずはとぼとぼと家路に向かい、それから急遽、追加された必要書類を集めに走り回らなければならないところでした。 ありがとう、ディノ。 ふだんは温厚なのにあんなにカンカンになっていたのは、私の為でもあるんだよね。 フランスで何度かこういった目に遭った私が得た、教訓。 それは「ここは日本とは逆のシステムなんだ」というもの。 もしも日本に暮らしていたなら、インターネットの解約もお役所での手続きも、お客さん側は言われた質問に答えたり、指示通りにフォーマットを埋めたり書類を集めたりするだけでOKです。 相手がプロである以上、余計な頭を使う必要なんてないのです。 「人間」は「神」の意志を汲もうとするのが当然なのでしょうが、この国では「お客さま」が「神様」なのですからね。 (ちなみに私は無宗教です。) でもフランスでは、違います。 もし行き違いがあったとしたら、お客さんが相手の立場をふまえて、トラブルの原因を解明してこそうまく進むのです。 (もちろん、素晴らしい受付嬢やオペレーターも居るので、いつもいつもではありませんが。) フランスで何らかの手続きをしなくてはならない時は日本的な「甘え」は捨てて、まるで相手こそがお客さんであったかの様に、頭と気をつかってあげましょう。 心配りの上手な日本人なら、きっとうまくできるはずです。 「ばかばかしいなぁ」という気もするでしょうが、その方が何でもうまく行き、結果的には快適な生活を送れる気がします・・・・。 ここのところ続けて、フランスのネガティブな面を紹介してしまったのですが、良い点も書いていきたいと思います。 でも・・・つい先日知人が私よりもすごい経験をしたので、それも今度書いちゃおうかな♪(上の写真はその頃、つまり今年の年明けに撮ったシャンゼリゼ。イルミネーションが綺麗な時期です。)

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