カテゴリ:夫とその家族
今まで何度か日仏間の相違について書いてきた私ですが、今回ディノの実家に13日間帰省している最中、新種のギャップに出会いました。 それは・・・都会と田舎の違いです。 7歳の時から東京のど真ん中に住んできた私。 留学1年目こそ地方都市で暮らしていたものの、ステュディオ(ワンルームマンションの事)は中心街にありました。 その後はずっとパリだし、日本の両祖父母も神奈川県の住宅街に住んでいたから「ふるさと」はないし、今までの人生を振り返るといわゆる「田舎」には旅行でしか馴染みがないのです。 それなのに、ディノの実家が位置しているのは「片田舎」。 家の隣が薬屋で、その2軒隣が郵便局。 その郵便局から「中心街(ディノの冗談です)」が始まります。 とはいえ、その「中心街(?)」は日本の小学校の校庭よりも小さな空き地の周りに郵便局、銀行(たった1つだけ)、市役所、小型スーパー、パン屋、(確か)肉屋、電化製品屋、花屋、そして教会(写真上)と墓地があるだけ。 この全てに徒歩1~3分で行けるのは便利だけど、逆に言うと、これらのお店しか徒歩圏内にはないのです。 (大量に食品を買いたい時は、もちろん車に乗って大型スーパーに行きます。) ディノ達が通った小学校はもう少し歩いたところにあるけれど、この地区には中学・高校がないので、当時は車で20分ぐらい飛ばした街まで行っていたみたい。 ・・・はぁ~・・・・信じられない・・・。 市長(村長?)は隣の薬屋さんのご主人で幼馴染みたいだし、電化製品屋さんのご主人も幼馴染だし、なんかすごい・・・「村社会」!!! 今日のパリは、どう見てもフランス人ではない私や日本人の友人達も道を聞かれたりするぐらい人種のるつぼなのだけど(日本だったら絶対に「日本人らしい人」にしか道を聞かないと思うのですが?)、この村にはフランス人、それも白人しか居ません。 有色人種って私だけだね・・・ドキッ。 ディノのお父さんは村医者で、家の中に診療所を構えていました。 なのでディノの家族の事は、村中のみんなが知っています。 小型スーパーに行っても私はつい 「この人はディノの知り合いなのかな? もしかしてディノが日本人と結婚した事を噂で聞いていて、私を見ながら 『この人が奥さんかな?』 なって考えているんだそうか?」 と、余計な事を推測してしまって落ち着けません。 こう書くと自意識過剰な様だけど・・・・でも市役所にインターネットの事で相談に行った時(なぜ市役所がインターネットに関わってくるのかはナゾ)色々と丁寧に相談に乗ってくれた男性がいたけれど、10分以上経ってから、やっぱり彼がディノ一家や電化製品屋さん一家の事を知っている事が分かったのです。 (慌てて、一応自己紹介しておきました。) 村社会・・・なんだか・・・人間関係がつかめないと、ちょっと入りにくい世界だなぁ・・・。 私が 「あぁ、ここは『村』なんだなぁ」 と前々から毎回しみじみ実感させられるのは、ディノの家では日中は家の玄関(住居用と旧・診療所用で2つあり)の鍵をかけない、という事。 ひどい時には、一晩中そのままの事も・・・私にはこの感覚、信じられません それだけ安全なんでしょうけど何だか慣れないのよね、1階に寝ている以上、私の貴重品一式も1階にある訳だし・・・。 それに今までの短い滞在では気づかなかったけど・・・・今回は義母の体調が優れなかった為女医さんや看護師さんに往診に来てもらったり、近所の人がお見舞いに来てくれたりで沢山の人が出入りしているのを見ていたところ、みんな勝手に自分で玄関ドアを開けて、カツカツカツと入ってくるので度肝を抜かれました。 でも後でディノに聞いたところ、この習慣の源は「田舎だから」という訳ではないそうです。 彼の知る限り、これってこの家の玄関だけで起こる現象なんですって。 原因を聞くと 「さぁ・・・? 分からないけど・・たぶんうちの人はみんな出迎えるのが遅いからじゃないの?」 それを聞いて 「・・・・しっかりせぃ!」 と思った私。 まぁ、いかにもこの一家らしいですけどね。 ぶつぶつ書いてしまったけれど、私はそれなりに村の暮らしに馴染んでいたみたいです。 パリに戻ってきて、道端に若者が数人集まっているのを見ただけで驚きそうになったし(ディノの村には私より若い人はほとんど居なそう)、うちの超ご近所にある冴えないカフェが何故かすごく洗練して見えたし。 たまには悪くないかな、田舎暮らし。 参加してみる事にしました。 応援クリックしていただけると嬉しいです。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.01.23 12:09:33
コメント(0) | コメントを書く
[夫とその家族] カテゴリの最新記事
|
|