|
カテゴリ:カテゴリ未分類
昨晩は夫の飲み会だった。 友達との交流というものが希薄な夫の場合、飲み会といえば、会社がらみでしかない。 しかも、勤務の都合でなかなか時間ができない夫にとって、何ヶ月かに一回の飲み会は非常な楽しみのようである。 飲むでもない(もちろん、日常的にという意味だが)、買うでもない、打つでもない、タバコも吸わないと、ないないづくしの夫が飲み会に行くのに、妻がどうして反対できようか。 例え、往復するのに2時間以上かかろうと、10キロ先の飲み会会場まで送っていくことくらい、なんでもないことである。 夫を飲み会会場に送ると、その近くにあるお店でいくつかの買い物をしたあと、自分の為の夕食を買い、帰宅した。 帰りは何時になるかわからず、時間が早ければ私が迎えに行くことも珍しくはない。 入浴は夫が帰ってからにすることにした。 自分の時間を満喫すること数時間。午前12時を回った。 今晩は、きっと楽しく飲んでいるのだろう。楽しくなければ、何かと理由をつけてさっさと帰ってきてしまうのが夫だ。 明日は休みのはずだ。この時間まで帰らないということは、朝方まで飲むつもりなのだろう。 それなら、私も遠慮せずに入浴させていただいて・・・。 壁にかかったカレンダーのそばを通って、バスルームに向かった。 いや、向かおうとした。 向かえなかったのだ。カレンダーの文字が目に入ったからである。 夫は、小さな文字でカレンダーに勤務の時間を書き込んでいる。 それが目に入ったのだ。 なんと、明日は(12時を回っていたので、既に今日なのだが)、休みでなく、出勤になっているではないか。 しかも、朝の5時に起きて出勤することになっている。 これは、見て見ぬふりをすべきなのだろうか。 夫が飲みに行っていて、妻がその場に電話をすることほど無粋なことはない。 と、私は思っている。 飲み会の途中で奥さんから早く帰れとお叱りの電話を受けて、その場がしらけきってしまったという経験が何度かあるのだ。 子供が遊びに行ったわけではないし、家庭の中や会社では色んなしがらみもあるのだろうから、なにもかも忘れて束の間の休息を味わえばいいのだ。 と、いう考え方で3年弱を過ごしてきたのだ。 今更、飲みに行った夫の携帯に電話などできようか。 だが、このままだと、夫は睡眠時間0で会社に向かうことになるのではないだろうか。 まさか、自分で勤務を把握していないということなないだろうが、時間を忘れて飲んでいるということは十分に考えられる。 実際に、時間を忘れていて、あくる日に泣きを見たということが、1度だけだがあったのだ。 さんざん悩んだ挙句、1時前になってようやく決心して携帯へ電話した。 興が乗っていて、それを私が壊すようなことにならなければいいのだが・・・。 と、考えすぎとも思われる心配をしながら、夫が出るのを待つ。 着メロとバイブの両方を設定しているのに、なかなか夫は出なかった。 20回はコール音が鳴ったころに、やっと夫の声がきこえた。 「今から、帰るから!」 用件も何も言っていないのに、いきなり要点に触れた答えが返ってきたので、こちらが拍子抜けしてしまった。 「自力で帰るの?」 携帯から聞こえる音がうるさくて、私の声まで大きくなる。 「うん、自分で帰るから」 そう夫が言うので、電話を切ってしまった。 夫の様子からすると、飲んでいて1時前になったことに気付いて、帰ろうとしていたところに、私が電話してきた。といったところだろうか。 何にしても、あくる日が早い勤務なのだから、もうちょっと時間を見て飲めばいいものを、こんな時間まで飲み続けるってどういうことなのだろうか。 世の中の奥さま方の中には、こういういきさつがあって、飲み会の場に早く帰ってこいと電話をしている人もいるのだろうか。 自分の考え方を変えた方がいいのだろうか。 今朝になっても少しだけ悩んでいる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|