sweet storm

先日、いつものようにフラフラと炎天下、買い物に行っていたときのこと。

近所のおばちゃんに話しかけられました。

とりあえず、「おはようございます～」とにこやかに挨拶して
その場を通り過ぎようとしたのですが、
おばちゃんが声をひそめて言うのです。

「女王さんはいっつも、一人で歩いとってじゃけど・・・」←広島弁

Σ(￣□￣ノ）ノ何？それって、私が寂しい人ってこと？？

「はぁ？」←おばちゃんの意図するところがわからず、失礼にもマヌケな返事

「いやね、おたくは、赤ちゃんはまだかなぁって・・・」

「はぁ・・・」

つまり、見ている限り、いつも一人で歩いていて、
赤ちゃんが出来る気配がないけど、どうなの？ってことね・・・。

こういう質問は、実は一番困ります(-_-;)

答えようがないっていうか。

うち、王さまが２年前に癌を患って、今、術後の経過を見ている状態で、
正直、今の時期、積極的に子供が欲しいと思ったことはありません。

しかし、そんなこと、道端で近所のおばちゃんに話すようなことじゃない。

しかし、ある程度相手が納得するような答えをしなくちゃいけないような・・・。

「はぁ、まぁ、私も年が年ですし～・・・、
結婚して５年たちましたが、気配がありませんので、
うちは、そういうご縁がないのかもしれません・・・」

と、神妙に言ってみたら、

「いやいやいや、女王さんは若い。
それにね、結婚して５年できんでも、７年、８年でできたりするんよ～」

「はぁ・・・しかし、こればっかりは、
授かりものですしぃ・・・」←だんだん、困ってきた

「そう、それはそうよ、授かりもんじゃがね、
でもね、私はね、うちの前を女王さんが歩いとるのを見るたびにね、
いつか、お子さんと並んで歩かれるのをね、楽しみっていうと変じゃがね、
しとるんよねぇ・・・
はよう、赤ちゃんができたらええねぇ」

このおばちゃんは、妹がほのかを妊娠しているときも知っていて、
時々、ほのかを連れて私がおばちゃんの家の前を歩いているのを見て、
余計にそう思っているのかもしれない・・・。

そういわれると、私の知らないところで、心配してくれている人がいて、
ちょっと温かさを感じたりするわけだけど、
でも、こればっかりはねぇ・・・。
楽しみにしてくださっているのに、何年も期待を裏切り続けて申し訳ないです。

妙な沈黙が訪れたのを機に、
「それじゃ・・・」
と挨拶してその場を辞したわけですが、
最近じゃ、親にさえ、赤ちゃんは？といわれることがなかったので、
逆に凄く新鮮でした。

しかし、思うんですよね。
結婚して５年半。
すっかり王さまと二人の生活に慣れてしまっていて、
ここに思いがけず赤ちゃんがやってきたとして、
私と王さまは、その、凄まじかろう生活を受け入れることができるのだろうか。
何より、すっかり自分中心の生活をしている私が
その生活の中に子供を取り込んで、
１人分の生活を、時に２人で分かち合い、
時に２倍にして楽しむことができるのだろうか・・・。

自分の生活をある意味侵す対象を、
無条件でかわいがることができるのだろうか。

いないから、考えてもしょうがないんですけどね。