【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

フリーページ

2020年07月28日
XML

 中国三峡ダムについて日本でも報道されている。記録的豪雨で現地では被害が出ているらしい。ただこの災害が原発に影響が出る可能性があるとは知らなかった。
 以下たんぽぽ舎からのメール

中国でも大規模な水害が発生 河川が増水、大規模水害が発生すれば原発にも影響  気候変動は大規模水害と原子力災害を引き起こす  山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

 

 支流を含めて長江流域では大規模な洪水が続いている。武漢などの大都市でも浸水被害が発生し、死者行方不明142名、4552万人が被災したと「人民網」日本語版が伝えている。(20200723日)

 韓国の中央日報は「中国三峡ダムが崩壊すれば原発9基に被害の可能性…放射能流出の時は韓国にも被害」との見出しで記事を出している。

 『韓国原子力関連団体のイ・ジョンユン代表は韓国通信社「ニュース1」とのインタビューで「揚子江下流に位置した秦山、方家山地域(上海付近)に原発がそれぞれ7基、2基あるが、三峡ダムが氾濫してこの地域が浸水すれば大型原発事故が懸念される」として「日本の福島原発が浸水して原子炉の冷却機能を失ったが、同じ事態が再現される可能性がある」と懸念を示した。』(中央日報日本語版2020年7月24日)

*秦山(Qinshan/チンシャン)原発7基〔PWR(CP-300)31万キロワット1基、PWR(CP-600)65万キロワット2基、66万キロワット2基、PHWR(CANDU-672.8万キロワット2基〕

*方家山(Fangjiashan/ファンジアシャン)原発2基〔PWR(CPR-1000)108万キロワット〕CPRとは中国型加圧水型炉の略でフランスの90万キロワット級の第2世代3ループ原発をベースに開発された改良型で、出力を108万キロワットに拡張している。

 

◎ 水害と原発

 三峡ダムが決壊する恐れがあるのかないのか正確なことは分からないが、記録的な大雨で長江流域に大水害が生じていることは間違いない。『長江中流にある三峡ダムは下流域での河川氾濫のリスクを抑えるために貯水量を増やしたため、警戒水位を16メートル上回っており、同省の当局者らはダムの水位を注意深く見守る必要があると述べた。』(ニューズウィーク22日)

 大規模な水害が起きた理由の一つは気象変動。「ダイポールモード現象」(*)がインド洋で発生したと見られ、大量の湿った空気が中国に流れ込んだと考えられる。加えて東シナ海の海水温も上昇、発生した水蒸気も加わり、これらが日本、韓国にも大雨を降らせ水害を発生させている。

 「50年に一度」という表現はもはや意味を成さない。毎年のように記録を塗り替える降雨が各地で起きているのだから。これらの影響で原発が水没する危険性も増している。過去に米国でもフランスでも原発が洪水に見舞われた。原発が水没することも「想定外」などではない。

 中国で原発が福島第一原発事故のような災害を引き起こせば海流と風に乗って日本および沿岸にも放射性物質は来る。福島第一原発事故を思い出して恐ろしくなる。もちろん水没しても対策が取られていればメルトダウンを引き起こすことはない。しかし洪水規模が大きくなり、外部電源も失われた場合、標準的には7日以上孤立したらディーゼル発電機などのバックアップも燃料枯渇で止まる恐れがある。日本でも津波だけでなく、高潮や大規模水害の危険性についてはあまり議論されていない。しかし気象変動が過去の災害予想を上回る時代になっているいま、「溢水」という災害でも原子力施設には危機が迫っている。


*ダイポールモード現象:インド洋の西側が基準値より0.4度以上高温になる現象を「正のダイポールモード現象」、東側が高温になる現象を「負のダイポールモード現象」という。6月から7月にかけて負のダイポールモード現象が起きたと見られ、チベット高気圧と太平洋高気圧に熱を送り、梅雨前線を停滞させ、合わせて湿った空気を送り込んだたため大雨になったと思われる。

 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020年07月28日 09時00分55秒
コメント(0) | コメントを書く
[メールをいただきました] カテゴリの最新記事


PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ミニコミ図書館

ミニコミ図書館

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

© Rakuten Group, Inc.