まだまだ続くし~付点の足音~

2010/02/28(日)20:54

雪の朝

つれづれ(71)

2010  2/28(日) こんにちは minminです。  この冬は何度か雪が降りましたが 幼い頃は冬の朝が楽しみでもありました。 昔の住宅の構造上 父が雨戸を開けるまでは 外の様子は分かりませんでしたけれど 早起きの父の気配がするまで 温かい布団の中でそっと待っているズルイ子は 「今日は雪ぞっ」と父が伝えるや まだ暖房もついてない冷たい室内にもかかわらず 飛び起きたものです。  天気予報の精度はそれなりではありましたが 明日は雪かも・・・それくらいの事はあの頃でも 分かりました。 そんな明け方には必ず兆候があったように思います。 小さい頃に住んでいた家は雨戸の建てつけが悪く 若かかったた母を必ず不機嫌にさせる雨戸でした。 そんな雨戸が明け方には小さな音を立てるのです。 カタカタだったでしょうか。コトコトだったでしょうか。  あれは降り積もった雪の表面をきれいに均した風が 雨戸にあたる音だったのか。 それとも雪の精のお知らせ・・・なんてメルヘンっぽい表現は 私には似合いませんけれど。 いずれにしてもその微かな音を聞き分けた朝は 大きな期待をしながら父の起床を待ったのでした。  九州の雪ですから降ったところでたかが知れています。 一日経てばすっかりとけるような雪でも 幼い子供には嬉しくてたまらないサプライズでしたから 雪の朝は大騒ぎでした。  雨戸が無い生活に慣れてもう10数年になります。 朝夕の仕事も減りとても快適ではありますが ほの暗さに慣れた目に眩しいくらいの朝日が 時々無性に懐かしくなることもあるのです。  父の命日も五回を過ぎた朝  カーテンを開けながら思い出したことでした。             ホトホトと         戸を揺らす音       雪の朝                        

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