六月尽
2008 6/29(日) 49日め おはようございます、minminです。 通勤の朝は最寄り駅でよく彼を見かけます。お天気の日は松葉杖二本+カバン。雨の日は傘の都合があるのか車イスです。 小柄ですがキビキビとした動作ですから遠目にはハンディがある人に見えません。でも左のズボンは膝から下がカラッポの風です。 ある雨の朝。私は下りのエスカレーターに乗ったところでした。彼はヒョイっと昇りのエスカレーターに車イスのまま飛び乗りました。あっという間のことでしたが私の視線は昇りエスカレーターに釘付けになってしまいました。 最寄り駅にはホームから改札口へのエレベーターがありませんので車イスの人は駅員さんに介助を頼むのが普通なのですが彼は一人で乗ってしまったのでした。 安全面から言えばとても危険な行為なのですがもともとスポーツマンだったのか 彼の動作には一つの無駄も無く 自信に満ちていたためにホームにいた駅員さんも呆気に取られてエスカレーターを見上げていました。 今年でshinの発病から5年が経ちましたがもろもろの事のスタートはこの6月だったので できればこの月を避けて通りたい気持ちとの葛藤もありました。 名前も知らない彼がいたから・・・なんて感傷的な感情ではありませんが今年の6月は例年より前向きな気持ちで過ごすことができたのは 私の視野が少しだけ広がり角度も変わったから なのかもしれません。 恐れるのでもなく 引っ張りすぎもせずさりとて忘れてしまうわけでもなく・・・普通に過ごす6月がまた始まったような そんな気持ちを持てたこと。。。そーゆーふーにできている・・・ことの証し と言ったら大袈裟ですね。 アジサイの葉に当たる雨の音が聞こえます。6月最後の静かな日曜日です。 静やかに パ行の雨音 響きをり 普通に近づく 六月の日々