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カテゴリ:真黒ノ詩
砂ト消ヘ行ク
八つの角を持つ部屋と 七つの歳を迎えるボクと 六つの矢を持つ弟の 心と柵に 鍵を掛け 庭師の鋏で首を刈る 空いた首に種を撒き 庭師の如雨露で花咲かす 背徳の丘に旗を立て 国の主を定めるは 裸の衣と雪の冠 盾には瑪瑙の色眼鏡 剣は腐った犬の牙 玉座の間には混沌と 剥した影をあしら った 阿鼻の聞こゆる暗がりの燈し 危惧と畏怖の念を込め 打ち出す指輪は最の魔法 人の指と薬の指を 落として猿 のエサとする 残る親と仲と子は 捨て去る片目と地に埋める 鯨の腹に居る者と 賢者の会話は偽りか 童話の少女と兎の穴は 毒と林檎で後を 追う 祖母と頭巾の花の子は 狼達との夜の宴 残る草と石の木は 帰り去りたり 砂ト消ヘ行ク 翠の都に居る者と 案山子の約束偽りか 空と永と妖精の少年は 菓子の家へと光 を辿る 南瓜と鼠の車を進め 子の刻と共に鐘を聞く 残る硝子の靴と奴隷は 帰 り去りたり 砂ト消ヘ行ク お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.03.03 08:40:27
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