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2026.06.12
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テーマ:読書日記(2010)
カテゴリ:カテゴリ未分類





まず思わず写真を撮ってしまったのが装丁の美しさ。

表紙は和風でどこか着物を思わせるデザイン。
裏表紙も切り絵や帯のような雰囲気があり、ハードカバーならではの魅力があります。

本棚に置いておくだけでも嬉しくなるような一冊です。「好きな人とおいしいものを食べたい」

この作品の中心にあるのは、とてもシンプルな願いです。

「好きな人と、おいしいものを食べたい」

主人公・栞を通して、その思いがさまざまな形で描かれていきます。

特に印象的だったのは、

谷中の名店でいただく透き通った出汁のうどん
丁寧に淹れられたお茶と和菓子
大切な人のために作る素朴なお惣菜

の場面。

ただ「おいしい」ではなく、

器の手触りや湯気の立ち方、季節の匂いまで感じられるような描写に引き込まれます。

読んでいるだけなのに、お腹が空いてくる不思議な小説です。

私が読んでいた日は少し肌寒かったので、作中に登場する鳥鍋が無性に食べたくなりました。

「不倫」がテーマなのに美しい理由

本作の恋愛は、いわゆる許されない恋です。

一歩間違えれば重くなりそうな題材なのに、不思議と作品全体に漂うのは清潔感と静かな美しさ。

それは二人がお互いを急かすことなく、大切に時間を重ねているからなのだと思います。

せっかちな時代だからこそ、

「ゆっくりと誰かを想うこと」

の尊さを感じさせてくれる作品でした。








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最終更新日  2026.06.12 10:40:04
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