2012/01/08(日)15:08
文化活動 事始め
今年も、見たり聞いたり、アンテナがさび付かないように ゆったりと楽しみながら過ごしたいと思います。 そんな時、いつも思い出すのは、詩人 茨木のり子さんの詩 『自分の感受性くらい』 ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな みずから水やりを怠っておいて 気難しくなってきたのを 友人のせいにはするな しなやかさを失ったのはどちらなのか 苛立つのを 近親のせいにはするな なにもかも下手だったのはわたくし 初心消えかかるのを 暮しのせいにはするな そもそもが ひよわな志にすぎなかった 駄目なことの一切を 時代のせいにはするな わずかに光る尊厳の放棄 自分の感受性ぐらい 自分で守れ ばかものよ 昨日は寄席とピアノコンサート、ダブルで楽しみました。 初わらい&感動のステージでした。 梅田,太融寺では、ごひいき、桂千朝師匠の < 第68回 千朝落語を聴く会 > メリハリがきいた言葉は、何度聴いても 他の落語家さんの追随を許しません。 蔵丁稚は真骨頂でした。 夜は番組ゲストにも出ていただいたピアニスト 香取由夏さんの 新春ピアノコンサートに出かけました。 ショパンプログラムの1曲目、目を瞑って聴いていると ハープが奏でられているような華麗な音色に 早くも涙目。 アンコール曲は、シューベルトのワルツ。 この曲は由夏さんも最近知った曲、とエピソードを。 ウイーンの丘を散歩中に出会ったおじいさんと言葉を交わすうち、 由夏さんがピアニストだと知って、「由夏、御願いがあります。 私のうちにきて、ピアノを弾いてほしい、アルバイトとして」 一人暮らしのおじいさんの家を訪れると、 何台もすばらしいピアノがあり、楽譜のコレクションもいっぱい。 その中から、おじいさんの希望で弾いた、 シューベルトのワルツを聴きながら、 おじいさんは涙を流していらしたそうです。 本当に美しい曲でした。 自分の感受性ぐらい、自分でまもれ 水やりを怠ることなく。