日々いとおかし・・・なマダム日記

　







　寒霞渓や、映画＜二十四の瞳＞の舞台となった小学校で

　撮影に使った映写機がおいてある教室や壺井栄文学館などまわって、

　どうしても行きたかったのが、150年作り続けているという『ヤマロク醤油』のお店。

 



　　小奇麗な店構えで、商品のディスプレイも美しく、

　　お客を意識したお店が多いなか、ここが「ヤマロク」？と

　　一瞬タイムスリップしたみたいな、

　　時代劇のセットにそのまま使えそうな　店構え。

　　　　

　　　中に入らせていただいても、商品らしきものはほとんど

　　　陳列されていません。

　　　小さなテーブルにほんの少し並んでいるだけ。

　　　それもお醤油のみ。




　若旦那さん？がこちらへどうぞ、と案内してくださいました。

　




 杉樽を使って昔ながらの製法を守りながら、愚直に醤油づくりに励んでいる

小さな醸造蔵「ヤマロク醤油」のことは、香川出身の知人から聞いていましたが、

現場を目の当たりにして何もかも納得がいきました。



醤油蔵を見学しました。

三十二石大杉樽。6000リットルの大樽です。

150年は経過しているという大樽は、まわりにもびっしりと

酵母菌や乳酸菌が棲みついて、まるで生き物。

蔵の中には、百数十種類の菌が棲みついています、と

聞くと、蔵に入って仕事をしている人たちも

程よく熟成されて、まろやかに、味わいのある人格が

形成されているに違いない、と想像しました。





木の樽はおいしいもろみを育てるゆりかご。

空気や水を通しながら、乳酸菌や酵母菌が国産の大豆と小麦を

熟成させ、2年経つともう一回樽に戻して麹を仕込んで、更に2年熟成、

という、気の遠くなるような手間。

倍の原料と歳月をかけた、極上のお醤油、鶴醤（つるびしお）です。

ひとくちお味見しました。

まろやかで深いコクと香りは、まさに150年の伝統を守り続けてきた

人たちの心意気の結晶でしょう。






2階の醤油蔵では、いくつもの大杉樽が、ふつふつと発酵しているさまを

目の前にして、言葉なく見入っていました。









浅田真央ちゃん似の、素肌美人彼女に（お名前、伺っておけばよかった）

にこやかに対応していただき（もしかして若奥さま？）

念願の鶴醤をゲットできてハッピー。


同期の仲間とすごした1泊2日、あまりにも

期待を遥かに超える、実り多い充実の旅でした。


早く鶴醤を味わいたくて、帰途、千里中央のデパ地下で、

お刺身を買って帰りました。





もちろん卵かけご飯も。　

旨味の奥深さにノックダウン。