成績向上の鈍い生徒のタブレットの悪影響
最近の中学生は学校からタブレットを支給されているのでそれなりに、定期テストの対策問題が送られて、問題を解いたりプリント忘れができなくなったりと、メリットがいっぱいのように感じられていた。ところが、ここ最近になって気が付いたことがある。それは、生徒が問題や文章を見て理解したら、それで納得してしまうという現象が頻繁にみられるようになったことだ。似たような問題を何度も、何題も解けないと言って、質問に来る生徒が増えたことの一因のように感じる。つまり、できない問題は紙に書かない。いや、できないとすら意識が及ばない場面もある。解けない問題には送られてくる解説を読んで、理解して(理解したつもりになって)それで終了。本当に理解したかどうか確認問題もないので、生徒としてはそれ以上どうしようもできない。紙ベースの入試問題をさせると、大切なところ・ポイント・問題の肝・解答までの制作者のヒントとなる導きなんかが伝わっていないから、問題が解けない。これは成績上位者であれば、このようなことはない。なぜなら、日頃からできない問題はしっかりとノートに復習し、反復演習するからだ。また、逆にタブレットばかりの勉強をあまり見ていない。きっとそこに、学習するカラらなりの価値を見出していないのかもしれない。あくまでも紙ベースの問題が好きなのだ。最近のトレンドで『タブレット学習』はかなり普及している。しかし、そのデメリットの方が今は症状として出てきているように思える。『理解したように思える症候群』といおうか。自分の手と頭を使って文章を図やグラフに描写したり、まとめたりすることが理解に時間のかかる子供たちには、できなのである。解説を読み終わると「できる」という自信が湧き上がっているかもしれないというヤバイ傾向。いや、もしかしたら教育現場が「タブレット学習の良さ」をまだ引き出してなく現段階では使いこなしていないのかもしれない。成績の上位者はとにもかくにも、自分の手と頭を動かすことを嫌がらない。面倒がらない。この行為を成績向上を望む生徒にも何とか植え付けたいというのが今の課題だ。