いと
静かな五月晴れから続くか細い気持ちをそっとつまんでツーっ、ツーっ、辿ってゆく時折ふれるちいさな結び目遠くで咳が聴こえた気がしたコンッ、コンッ、わたしを呼ぶあのねあなたが信じるのと違った幸せを選ぶことにしたよこうして迷わずに強くてこうして口元を隠さず笑えるそんな自分で会いに行きたいずっとそう思っていたはずなのにどうして寂しくて弱くてどうしてその目を真っすぐ見られないそんな自分もいるんだろう大切なのに言葉にできないのお願い何にも言わないで震える五月闇に信じた「この線に沿っていけば大丈夫」ツーっ、ツーっ、辿ってみた度々ぶつかる大きな結び目心が別のひかりを見つめたコンッ、コンッ、わたしを呼ぶだからあなたが信じるのと違った幸せを選ぶことにしたよこうしていつも考えすぎてこうして進んでは振り返ってしまう「そんなあなたもいいじゃない」ってきっと言ってくれるとわかるのにどうして間違いを探してどうしてその目に真っすぐ答えられないそんな自分もいるんだろう大切だから言葉にできないのお願い何か教えてとんと背中を進めてくれた最後の熱だって覚えているだけどあなたが信じるのと違った幸せを選ぶことにしたの静かな五月晴れから続くか細い気持ちをそっとつまんでツーっ、ツーっ、進んでゆく