認知症ケア就労支援事業とはどういものか
認知症就労支援事業は、認知症の方に一般就労して頂くための場所です。どうして一般就労なのか。それは認知症になることによって、自信を失い、自己信頼が崩壊してしまっているからです。認知症だって障害者の級を持っている方もいるのだから障害者の作業所の方が経営が楽なんじゃないかと思われる方もいるかと思います。みんなのえがお商会の事業の一つに介護保険外認知症ケア訪問介護があります。介護保険外なので、介護保険を適用しない訪問介護の事なのですが、保険適用することによって規制がかかってきます。適正にサービスが行われているかという検査があるので、お金が入ってくるのが遅くなります。僕は、介護請求という作業が無駄だと思っています。結局天下りの人に金を落とすための部署でしょ。そんなクダラナイ部署に大切なお金を預けたくないですから。介護保険の訪問介護で言うならば、訪問介護のサービスで、元気なご家族の食事は作れません。夫婦で暮らしていて、奥さんが介護保険を利用していたとします。旦那さんは、大型バイクに乗ってツーリングをし、年金なんかいらねえとか言って、バリバリ働いて80歳で20万円くらい稼いでくるようなバイタリティーのある人だったとします。この場合、訪問介護で奥さんの食事は作ってもらえますが、旦那さんの食事は作ってもらえません。食事をする時に、食卓に別メニューの食事が並びます。それで食卓を囲んで楽しい食事が出来るのかと思います。庭の草取りが出来ないからといってもそれはサービスに入っていませんとなります。ヘルパーと一緒に散歩もサービス外です。ケアマネは知恵を使って、一緒に買い物に行くと称して散歩を兼ねることにしていたりします。そういう規制が煩わしい。というより腹が立ってくる。そういうことで公費を使う介護保険、障害者の就労支援作業所A,B型は自分が思いついたアイデアが使えない可能性があるし、サービスの自由が奪われるのは一番嫌なのです。自分で考えに考えたアイデアが最大の価値を生むので、その価値を使えなくなる環境にあえて身を置くのは、自分の羽根をもがれたと同じなので。あと、、障害者の作業所だと自由を奪われる以外に、お情けで商品を買っていく人が一定数います。このお情け購入を無くしたいのです。認知症の人にしてみれば、不安と戦い、未来が見えない恐怖と戦いながら働くことになります。そのプレッシャーは物凄く大きいものです。それに加え仕事への責任がのしかかってくるのです。命がけです。物凄く大きなハンディを抱えて働いているのに、お情けで商品を買う行為は命がけの仕事に対して失礼極まりないと思っているので。私はこの商品を買いに来ました。これを買うために県外から来ました。命がけの仕事で作った商品には、その人の命が吹き込まれています。それをわざわざ買いに来てくれたというその行為が認知症を治す力になると信じています。そこに自分は社会の役に立っている人間だ。まだ自分の居場所がある。役に立つことが出来るという思いが、自信を快復させ、自己信頼を取り戻していくと思っています。そこにお客様への感謝が生まれ、社会愛が生まれる。お客様へ感謝を届けると、お客様が感謝を返してくれる。社会愛を届けると、社会から愛を返してくれる。それはその人の信用になります。何もできないと思っていた人が、多くの人から感謝をされ、信用されるようになる。自分を愛する愛と社会から愛される愛が認知症という病気を崩していく力だと思っています。仕事をしていれば、生き甲斐が出来、運動も出来、水分補給をこちらが勧め、まかない飯で栄養素を確保する。水分補給運動―歩く薬に頼らない排便趣味、生き甲斐活動筋トレ社会参加認知症を治す生活習慣が全て入っている。認知症を予防する生活習慣が全て入っている。更に言うならば、お給料というお金で豊かになれる。お給料を貰うことでさらに自信がついていく。デイサービスに行けば1日2000円程度払って、暇でうたた寝している。就労支援事業で働けば、忙しく動き回り、充実した一日をすごし、適度に疲れて、よく眠れ、時給900円で3時間働けば2700円もらえる。デイとの差額は4700円。働いた方が得なんじゃないかと思います。僕自身が器用な人間でなく、挫折ばかりの人生だったので、認知症の方々を上手く使えると思っています。僕の考えている就労支援はたぶんまだ誰もやっていないと思うので、いち早く実現して、就労支援で認知症ケアをしていきたいと思っています。