2006/01/06(金)11:30
Eさんの笑顔
Eさんの笑顔
第796回 1月5日
元旦にお世話になったE夫人がお亡くなりになりました。今日はその葬儀です。
新オープンしたセレモニーホールにはEさんの名前が掲げてありました。会場に入るとEさんの上品な笑顔の写真が飾られていました。
Eさんの死は現実なのだと思うと、三十年近い初めてお会いした頃からこの十数年前までのEさんの思い出がよみがえってきました。
私が仕事で配達に行くと、Eさんは最初は愛想がなく苦手な感じでしたが、お付き合いが重なるたびに労いの言葉を掛けてくれるようになりました。そして地域の役員をお願いすると、何事にも積極的で協力を惜しまない方でした。
会議が長くなり難解な話になっても、笑顔で周りの雰囲気を和らげてくださるのはいつもEさんでした。
からだが少しご不自由だといっても、なんでもこなされていたようです。
私が担当からはずれてからは、ついついお会いする回数も減ってしまいました。それでも、今頃どうなされているだろうなと、時々は思い出していました。存在感があるEさんでした。
現在、Eさんの担当者のSくんにEさんの死去を伝えると、
「ええ!」と驚き、入院されていたのに……と絶句しました。
Eさんのお孫さんの弔辞では、華やかだったEさんの一生が凝縮されて表現されていました。その生き方には誰もが感動して聴いていました。
そして病気から解放されたことを「よかったね」と言われました。その一言がEさんの長年の闘病生活のたいへんさを物語っているようでした。Eさんのことだから病気のたいへんさも笑顔で覆っていたことでしょう。
Eさん、いままでお世話いただきありがとうございました。安らかにお眠りください。Eさんの上品な笑顔は忘れません。
2006年1月6日記