065790 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

明日のリョウ

明日のリョウ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Recent Posts

Headline News

May 16, 2007
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類

この物語は約2年前、
俺が中国へ留学し約半年が過ぎたときの出来事だ。

セミの声が鳴り響いていた、
長い夏休みに間もなく入ろうとしていたある日の夕方のこと。

中国で出会った中国人の友人が
「私の実家に遊びに来てください。」

この一言から始まったこの物語。

その中国人の友人は女性で、
当時20歳くらいだったであろう。

彼女の名前をこのブログの中では、
”連ちゃん”と名付けよう。

(大連の”連”をとって”連ちゃん”と名付けただけで深い意味はない)

中国では実家から大学に通う学生は少なく、
大学の寮に入り勉学に励む学生が大半だ。

この”連ちゃん”もその多くの学生の一人だ。

話しはセミの声が鳴り響いていた、
長い夏休みに間のなく入ろうとしていたある日の夕方にもどり、
彼女は俺に聞いてきた。

「マルメンさんは夏休み何をするのですか?」

俺は言う。

「特に予定はないよ。
中国語の勉強をしようと思ってる。」

まだ中国に行って半年のこの頃の私の中国語というのはひどいもので、
話すことはおろか、聞くことさえままならなかった。

とにかく勉強を必要とし、
外に出かけるときは必ず電子手帳を携帯していた。

この中国人の連ちゃんの日本語レベルというのは相当なものだったので、
普段は日本語で会話していた。

俺は問うた。

「連ちゃんは夏休み実家に帰るの?」

連ちゃんは言う。

「はい。でも実家では日本語を勉強する気がしません。」

俺は言う。

「ダメだよ、しっかりと日本語の勉強しないと。」

(今思い返すと、中国語レベルが低い俺が、
日本語レベルの高い彼女にこういうことを言うのは滑稽としか言いようがない。)

連ちゃんは言う。

「マルメンさん、夏休み私の実家に来てください。
私の父も母もマルメンさんに会いたがっています。」

俺は問うた。

「連ちゃんの故郷はどこ?」

連ちゃんは言う。

「○○です。
大連からだと汽車で約3時間で行けるのでマルメンさん来て下さい。」

俺は言う。

「行ったことのない都市だから行ってみたいな。
でもお父さんお母さんは日本人が嫌いなんじゃない?。」

(この少し前、大連ではないが他の都市で反日暴動が起こっていた。)

連ちゃんは言う。

「嫌いなわけないじゃないですか。
私は両親によくマルメンさんのことを話しますし、
また二人とも会いたがっています。」

俺は言った。

「2,3日だけ遊びに行くよ。連ちゃんの故郷を見てみたいしね。」

連ちゃんは言う。

「2,3日?なんでそんなに短いんですか?
夏休みは2カ月半もあるんですよ。1ヶ月はいてくださいよ!」

俺は言った。

「1ヵ月?そんなに長くはいれないよ。」

連ちゃんは言う。

「長くないですよ。
私の父も母も絶対そういうはずです。」

俺は言う。

「予定として2週間ぐらいにするよ。
後、俺は連ちゃんの家に泊まるわけにはいかないから、
近くのホテルを予約しててほしいんだけど、良いとこある?」

連ちゃんは言う。

「たくさんありますよ。
両親に聞いて、またマルメンさんに連絡します。」

数日が経ち連ちゃんから連絡がきた。

内容はというと、
連ちゃんの両親は心から歓迎すると同時に、
俺が宿泊するホテルは問題ない。

また泊まらせることはできないので、
せめて朝昼晩と食事は家まで来て一緒に食べようと言ってくださったようだ。

<<このブログを読んでくださっている方々、
後々今のこの稿がキーワードになってくるのでよく記憶しておいて頂きたい。>>

俺は言う。

「じゃ、お父さんとお母さんに宜しく言っててください。」

【日程を既に実家に帰っている連ちゃんに連絡し、
ついにその日が来た夏休みのある日】

俺は事前に購入しておいた汽車の切符と手土産を持ち汽車に乗り込んだ。

連ちゃんの実家の最寄駅に着いたのは夕飯時で、
迎えには連ちゃんとそのお父さんが来てくださった。

【俺はお父さんの運転してきた車に乗り込んだ】

お父さんは言う。

「遠路はるばる来てくれてありがとう。お腹減ってるでしょう!
先に晩御飯を食べ、それからホテルに行きましょう!」

【車を15分程走り少し高級な店に着いた。
そこには既に連ちゃんのお母さんが待っていた】

お母さんは言う。

「はじめまして。
さぁ晩御飯を食べましょう。」

【食卓を囲んだ連ちゃん一家と俺】

お父さんは言う。

「マルメン君はお酒飲めないらしいけど、ちょっとぐらいなら大丈夫だろう?
一杯だけでも飲みなさい!お酒を飲めないのは男とは言えないよ!」

別に俺は男じゃないと思われても構わなかったが、
せっかく注いでくれた酒を飲まないのは失礼だと思い一気に飲み干した。

お父さんは言う。

「なかなかいける口じゃないか!さぁもう一杯!!」

こんなペースで飲んでいたら体がもたない、
そう思った俺はその後チビチビと我慢して飲んだ。

ここで予断だが少し中国の人のお酒の風習について話したい。

お父さんが俺に酒を注いでくれた。

もちろん俺もお父さんに酒を注いだ。

するとお父さんは人差し指で3回机をたたいた。

これは”ありがとう”という意味らしい。

中国は世界一の国土を持つため
各都市でこれが通用するとは思えないのだが、
少なくともこの中国の北方にある都市ではよく使われると聞いた。

ただこれを使うのは年配の方が多いようで、
今の若い人達はあまり使わないらしい。

話はもどり、食事をご馳走になった俺は
連ちゃん一家に連れられ俺の宿泊するホテルへむかった。

ホテルは中の下といったところで、
価格も80元(日本円で約1200円)と割安だった。

翌日 2日目。

前日、家族は朝食も昼食も一緒に食べればいいと言ってくださったが、
さすがにそこまで面倒もかけられなく思ったため丁重にお断りした。

そのため一人でホテルの近くをブラブラし朝食を探した。

結局、都合の良い店が見つからなかったため、
近くのスーパーで菓子パンとコーヒー牛乳を買い朝食を済ませた。

この後の俺の朝食は全てこのスーパーでお世話になる。

昼前に連ちゃんから連絡があり、
お母さんが昼食を用意しているから一緒に食べようと言ってくれた。

俺は昨日昼食を謝絶しておきながら図々しくもお邪魔した。

昼食はもちろんお母さんの手料理。

お世辞ではなく美味しかった。

また少し余談をはさむ。

例えばある家庭に客人がくる。

この客人に料理を振る舞う際、
油を通常以上に使用して料理を作るという。

これは”油の量”で客人の”歓迎度”を表すという意味らしい。

つまり料理を作るとき油を使えば使うほど、
「客人を歓迎しています。」という意味らしい。

もちろん限度があるから一回の料理に全ての油を使うことはない。

俺がこの中国人の友人連ちゃん宅を訪れたとき、
この逸話はまだ知らなかったため何も思わなかったが、
今思い返すとお母さんの作ってくれた料理の中に油っぽい料理はなく
あっさりしたものが多かったことを記憶している。

つまりあまり歓迎されていなかったのかもしれない。

だが事実なぜ油っぽい料理がなかったのかは後に記述する。

昼食後は彼女と一緒に勉強したり散歩をしたり、
近くに彼女の従姉がいたのでゲームなどをして過ごし、
夜は彼女のお父さんとを含め4人で食卓を囲んだ。

昼食は自分で済ませると言っておきながら、
誘ってくれるのでついつい俺も調子にのりお邪魔してご馳走になった。

こんな日が3日過ぎた頃の朝、
連ちゃんから連絡が来た。

連ちゃんは言う。

「私は地元の友達と遊ぶので当分マルメンさんと会うことができません。」

俺としては全く問題なかったが、
彼女の言う”当分”というのが気になったので聞いてみた。

「当分って何日くらいなの?」

連ちゃんは言う。

「4,5日ぐらいです。」

4,5日って、その間俺はここで何をしてたら良いの?と思った。

だがすぐ気持ちを切り替え、もう既に俺はここに3泊しているし、
またこの土地に何の未練もなかったためこう言った。

「俺はここで特に何もすることないし、
明日か明後日くらいに大連に帰るよ。」

連ちゃんは言う。

「そ、それは困ります!
友達とちょっとだけ遊んだらマルメンさんに連絡しますから。」

俺は言う。

「別に連ちゃんが友達と遊ぶことを責めてるんじゃないよ。
連ちゃんは連ちゃんの友達がいるのだから遊んだら良いよ。
ただ俺はもうここに3泊したし、十分堪能したから大連に帰るだけだよ。」

連ちゃんは言う。

「予定では2週間ここに滞在すと言っていたじゃないですか!」

俺は言う。

「あれはあくまでも予定だし、そんなに長くは滞在できない。
それに毎日昼晩と食事をご馳走になるのも悪いし、
これ以上連ちゃんの両親に迷惑はかけられないよ。」

連ちゃんは言う。

「もし私が地元の友達と遊んだせいでマルメンさんが帰ったら
私が両親に責められます。」

俺は言った。

「俺の都合で帰ると連ちゃんの両親には言うから、
連ちゃんがお父さんお母さんに責められることはないと思うよ。」

連ちゃんは言う。

「友達との約束はキャンセルするので帰らないでください。」

なぜそこまで俺が大連に帰ることを拒むのか理解に苦しんだが、
とりあえず俺は言った。

「わかった。
俺は帰らないから地元の友達と遊んでください。
また時間があったら連絡頂戴ね。」

連ちゃんは「わかりました。」と言って電話を切った。

電話を切った後、
俺はこれから数日間どうするかを考えた。

別に観光をしたいわけでもないし、
観光するような場所もあまりないようだったが、
とりあえずこの都市の地図を買いバスに乗り無意味にブラブラとした。

この都市は北京にある万里の長城や天安門などの
文化遺産があるわけでもなく、
また上海のように街がひらけているいるわけでもなく、
はたまた住み慣れた大連のように街が綺麗でもない。

ここに滞在している間はホテルの宿泊代も払わなくてはいけないし、
自分で料理を作ることが出来ないから毎食外食で味も全てイマイチ。

ホントに”へんぴ”な所でますます大連に帰りたい気持ちが高まってきた。

こんな気持ちのまま日が過ぎた7日目の朝、
連ちゃんからようやく連絡が来た。

連ちゃんは言う。

「今日一緒にお昼ご飯を食べに行きましょう。」

俺は「良いよ」と言った。

連ちゃんのお母さんの運転で、
俺と連ちゃんそして連ちゃんの友達四人で
この都市の伝統的な焼肉と言われる焼肉を食べに行った。

どこが伝統的なのかは今でも定かではないが、
味はイマイチだったと記憶している。

その後、連ちゃんの家に招かれ、
そのお友達を含め三人で・・・何をしたかは記憶にない。

ただそのお友達はすぐに帰って行った記憶はある。

夕飯時にどこかに行っていたお母さんが帰って来られ、
今日はお父さんが残業で帰ってこられなかったため三人で食卓を囲んだ。

3日振りにお母さんの手料理を口にした。

だがこの夕食の食卓から話の佳境に入っていくことは、
今この記事を書いているマルメンLIGHTSしか知らないのは言うまでもない。









マルメン計画<前編>に続く  →










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  May 17, 2007 12:31:40 AM


Calendar


© Rakuten Group, Inc.