カテゴリ:私の歩いた山と道
▲流れさていく走者(右) 上の写真は、私の採ったコース中で、2番目に難しかった所である。深く流れが速かった。 渡渉時は目標とする対岸の地点よりずっと上流へ向かうつもりで歩いてちょうど良いぐらいになることは、山歩きのノウハウとして知っていた。真正面に向かうとどうしても下流へ押され、もうその時点で、流れに逆らって上流側へ戻ることなど出来なくなっているのだ。結果、無理をして上体を支えきれなくなり、ついに諦めの気持ちと共に流されていくことになる。右の女性の方がまさにその状況だ。もう戻れないだろう。 柔よく剛を制すと念じながら、流れと喧嘩せず上体は泳がせて踏ん張りのきく足場を探り、一方で足は現実的に、やはり剛が柔を制すのだと精一杯に突っ張る。一歩を踏み出すときの不安定、その隙を流れは容赦なく襲う。渡りきるか、流されるか、瀬戸際を行くスリルに満ちた十歩。アドレナリンが体内を駆け巡る。 一番難しい所の写真は無い。そこでは撮っている余裕がなかった。3mほど2回流され、揉まれ、川の水も飲み、ひぇ~と言いながら対岸に縋りついた。渡り終えて見渡せば、もう少し手前で渡っておくべき地形だった。 難所の下流では、大会スタッフが浮き袋を持って待機してくれている。しかし、流されている最中に、浮き袋をキャッチできるほど冷静な判断ができるなら、浮き袋がなくても助かる状況だと思う。引きずり込まれるほどの深みはない川だと思うが、流されると岩と衝突して全身擦り傷だらけになりそうで、それが恐ろしい。 3m流されただけで脛に擦り傷を数箇所負った。その後、水に浸かるたび傷口がヒリヒリとしみた。 2回目の折り返し。給水があったが、先ほど流されかけた時の川の水で足りていた。 最後は下り方向。疲れてきたので、もう転んでいいかという気になって、上げる足は低くなった。わざと流されたりもした。 堤防の斜面、幅20cmの道もコースとなった。細く長い道、でこぼこ道、曲がりくねった道、川の中は地図にない道である。 ▲「川の流れのように」コースも多彩 最後は土手の階段を駆け上がり、グラウンドまで200mほどを普通にRUN。8キロ踏破してゴール! シャワーを浴びた後、きのこ汁、トマト、みそパンの無料ランチをご馳走になる。カキ氷もあり。どれも美味しかった。体育館で表彰式。私のタイムは1時間23分ちょい。1位の人は50分を切っていた。あのコースでアベレージ9.6km/hというのは信じられない。どんな大会でも1位のタイムは超人的だ。 タイムはICチップ計測だった。朝に受付でICチップを腕に巻いてもらうとき「楽しんでくださいね」と言葉を頂いた。タイムより楽しむことが大会のコンセプトだと思うが、より速くという課題があってこそ工夫や挑戦の意義がうまれ、そこに面白さが増すのだと思う。単なる川遊びとは違ってRUNだから魅力的なのだ。そして自分のレベルなりに、この大会を存分に楽しめた。 ユニークなこの大会に感謝! ▲「?マジっすか!」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.11 11:47:23
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