テーマ:点字・点訳(23)
カテゴリ:点字・点訳
視覚障がい者の点字認識率が低い理由として、音声ガイダンスの普及が指摘されている。たとえば、図書館では、DAISY(デイジー)と呼ばれる音訳図書が、点訳図書に代わっての蔵書媒体となっている。たしかに、DAISYの方がハンディだし、音声の方が点訳よりも同音異義語も判別しやすい。ATMのサポートなども音声で行われる方式が用いられている。視覚障がい者には進歩だ。
しかし、盲ろう者のことを忘れてはいけない。盲ろう者には点字が唯一の獲得言語なのである。 ある情報によると、視覚障がい者30万のうち7割が弱視(ロービジョン)で、盲ろう者は全国に2万人。ということは、墨字識別不可の人が全国に11万人いて、このうちでの視覚障がい者と盲ろう者の比率は、9対2なわけだ。 『パソコンが音声ナビしてくれて、情報格差が縮まってきたと思ったら、YouTubeなどという画像情報がネット上を席捲してきて、たまらんなぁ』 健常者社会では、視覚障がい者の立場が、常に切り捨てられている。マルチメディアの発達だとうかれて、マイノリティの文化を脅かしているのである。ひどい話である。しかし、視覚障がい者が、音訳ばかりを重宝してしまうことは、同じ憂き目を盲ろう者に味わわせてしまうことになりはしないか。 そこで、点字が廃れてしまわないためにも、視覚障がい者の点字習得の一助となるツールを作成しようと考えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.05.30 17:54:14
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