チィチィパッパ&アチャー
この前ラジオを聴いていたらミッチ・ライダー&デトロイトホイールズの「悪魔とモリー」が流れてきた。おおミッチ・ライダーかっこいいなあと聞き惚れていたらある事に気がついた。曲の冒頭、「Devil The Blue Dress On」の始まりの文句って「チィチィパーパーポポポー」って言っているみたいなんだけど、この最初の文句は一体何なんだろうという事だ。「チィチィパッパ」じゃあるまいし原詩はないかと探してみれば、どうやら本当の文句は「Fee, fee, fi, fi, fo-fo, fum」といっているらしい。しかしこんな激しい曲の最初にしては何とも間抜けな文句だ。この曲はショーティ・ロングという歌手の'64年のシングルのカバーだけど、多分オリジナル曲に最初からこんな文句が入っていたのだろうと思っていたら、あるサイトでこのオリジナルのヴァージョンが少し聴けた。結局推測通りオリジナル曲からこの文句は入っていたのを確認したのだった。しかしショーティ・ロングって「おぼん・こぼん」みたいな名前だな。実際ヒット曲はノベルティ曲の「Here ComesThe judge」だし、この「Devil The Blue Dress On」もノベルティ曲といっていい曲。前に「The Mummy」というしょうもない曲の事を書いたけど、その曲のようななさけない声で「フィフィファファフォフォフォ~」と歌っている。なかなかこれが曲に合っている。ショーティとモータウンのスタッフだったウィリアムスティーブンソンの共作なんだけど、どことなくスモーキー・ロビンソンのブルース調の曲調を思い出させる出来。プロデューサーにはハーヴィイフークアも加わっている。(この人はかなりブラックミュージックの発展に尽くした功労者なんだけどなぜかあまり取り上げられる事が少ないような気がする。)しかしこの曲をあんなアレンジにしたボブ・クリューという人も偉大だ。てな事を考えていたら、先週の山下達郎のラジオでJerryyoという人の「Karate-Boo-Ga-Loo」という珍品がオンエアされた。名前は知っていたけど曲は聴いた事なかっったので嬉しかった。しかしこれがくだらない曲だった。なんかスカスカのダンス曲に変な語りと「アチャー」だの「ハアー」だの変な声を入れただけのくだらない曲だった。おまけに唐突にフェイドアウトするし。これでも'67年に米51位までヒットしていたというのも驚きだけど、空手を音で表現するのに「アチョー」だの「ハアー」だのブルース・リーの怪鳥音のような声で表していたのは少し驚き。するとブルース・リーはこの曲を聴いてあの怪鳥音を生み出したなんて事は確実にないけど、やはり「アチャー」は偉大だという事に改めて再認識させてくれたのであった。変な擬音とかコーラスの入った曲はそれこそ腐るほどあるので、これはシリーズ化しようかな?