「本蕨粉」の原料はどんなものですか?
以前hitomiさんよりご質問いただきましたので「本蕨粉」について。まずは、粉類の販売を手がける「マルサンパントリー」さまのHPをご覧ください。http://www.rakuten.co.jp/marusanpantry/646843/646844/こちらで粉類の販売価格が見られます。販売ロットが異なるので1kg単位にそろえると価格は下記の通り。・本わらび粉 15,960円 (蕨根 100%)・本くず粉 5,040円 (葛根 100%)・くず粉 798円 (甘藷 100%)・わらび粉 483円 (甘藷 100%)上記の通り、本蕨粉はあらゆる製菓材料の中で最も高価なのです。理由は「希少性」鈴木晋一氏は著書「東海道たべもの五十三次」のなかで本蕨粉の希少性を記しています。「蕨粉と葛粉はどちらも根をつき砕いて、水の中に澱粉をもみ出す方式でつくるのだが、葛の根というのは直径十五センチ、長さ一メートル半以上がふつうで、しかもその容積の二十パーセントもの粉がとれるそうだ。それにくらべて蕨の方は、根そのものがはるかに小さいから粉のとれる量も少ない。そのため蕨餅はその希少価値によって葛餅より珍重されていたのかもしれない。」プレジデント社発行の雑誌「Dancyu」で、以前に「蕨粉から作るこだわりのわらびもち」の特集があり、私はその号をもっているはずなのですが、どうしても見つからないので、本蕨粉とその希少性の解説はこんなところでよろしいでしょうか?ご質問をいただいたhitomiさん、ありがとうございました。この希少な本蕨粉でわらびもちが作れる喜びを、少しでもお客様の口福につなげられる菓匠でありたいものです。