2011/01/28(金)07:44
痩身 2-4
痩せすぎ問題を取上げた記事のトラックバックに2008年10月に掲載された記事があったので、回を分けて原文のままご紹介したいと思います。
以下原文 第4回です。
メタボリックシンドローム 若い女性の「やせすぎ」問題
日本学術会議公開講座「気をつけよう!若い女性の『やせすぎ』」
□京都大学医学部附属病院 探索医療センター 赤水尚史教授
■食欲亢進に期待「グレリン」
京都大学医学部附属病院探索医療センターの赤水尚史教授は、摂食障害を加療する「新しい治療薬としてのグレリン」について報告した。
標準体重が65%以下になると、消化機能障害があり、摂食による体重増加は困難になる。
薬物療法で期待されるのは、国立循環器病センター研究所の寒川賢治所長らが胃から発見したペプチドホルモンの「グレリン」だ。
摂食中枢に働き、食欲亢進などの作用がある。
ラットで実験したところ、1日の摂食量、体重とも増えた。
ヒトでも、グレリンの量に応じて空腹感などが増してくることが分かった。
血中のグレリン濃度も、食前に上がり、食後に下がる。
やせている摂食障害の患者は濃度が高く、グレリンを渇望していることも分かった。
グレリンの臨床応用では、赤水教授らが消化管不全の患者を対象にグレリンを投与したところ、1日の摂食量が30%増え、有意に空腹感も増強する結果となり、グレリンの有効が示された。