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テーマ:イギリス大好き!(509)
カテゴリ:インテリア
イギリスの大学でアンティーク家具修復を学んだあと、ロンドン郊外の特注家具&彫刻を製作する会社に就職しました。全寮制の大学から一人暮らしとなり、毎日サンドウィッチの弁当を作って仕事に通う日々が始まりました。
大学でも会社でも一人仲の良い友人が出来ると毎日の生活はぐっと楽になります。私もイギリスでの就職という緊張とプレッシャーのかかる日々を救ってくれたのが同僚のマイクでした。アイルランド系のがっちりとした青年で、イギリスのワーキングクラスの男性の典型というべき坊主頭で、人懐っこい笑顔を持ったナイスガイでした。 このマイク、典型的なイギリスの若者で大のビール好き。パブでビールを飲むことに生活の情熱を注ぎ込んでいました。しばしば給料を前借してまでパブに通っていました。 私も元々ビールが大好きで、パブでするビリヤードも大好き、そして早く会社に溶け込みたいということであっという間に会社が終わってからのマイクとのパブ通いが始まりました。マイクも会社に年の近い飲み友達が出来て大喜びです。 ほぼ毎日夕方4時くらいになるとパブが恋しくなるのか、仕事に没頭している私のわき腹をマイクがつついてきたり、遠くから意味ありげに微笑みかけてきて小声で 「会社帰りに2~3杯どう?ついでにビリヤードでお前のことを思いっきり負かしてやるよ。」 と生意気な事を言います。こうなったら受けて立つしかありません。 常に5~6軒あるビリヤード台のある行き着けのパブの中からその日の気分で飲む場所を決めて、あとは6時の終業を待つのみ。夕食も食べずに空腹のままパブで、2パイントから4パイントのビールを飲みながら(パブではお互いに相手のお酒をおごりあうのが習慣なので、2人で公平に飲むと最低2パイント、もう一杯ずつ飲めば4パイント)ビリヤードをします。 パブを出る頃にはすきっ腹にビールで相当酔っています。こんな状態で一人暮らしのフラットに帰ってきてもとても夕食を作る気にはなれません。マイクはトーストなどを軽く口にするだけで夕食を済ませていましたが、日本人の私にはそうゆうわけにはいきません。何かの料理を簡単に、安く食べる必要があります。 ここで活躍するのがレンジやオーブンでチンするだけの冷凍食品やピザ。テスコやセインズバリーズなどのスーパーでインドカレーやラザニアなどの加工食品をチンして食べることがほとんどでした。容器のまま食べるので食器を使う必要もなく、種類豊富な冷凍物を買い溜めしてひたすら食べ続ける毎日。味は可もなく不可もなくなのですが、毎日真剣に味わっているとかなりつらくなります。 体重が見る見るうちに増えていきましたが、今となっては楽しい思い出です。 一般的に若くてお金がなくて独身で、パブとビール好き(ほとんどのイギリス人がそうだと思うのですが)なイギリス人の生活の中では、私が体験したようなライフスタイルのおかげで、食事に対する欲求や執着がなくなると感じました。 食事が大切な日本からきた私がこの生活に期間限定で順応できたのも、お酒が好きという最大の条件が一致していたからだと思います。 私の周りでもお酒の苦手な日本人の方たちは結構苦労してました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 14, 2008 01:07:12 PM
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