鈴鹿・カズ 昔は嫌いだったけど間違いなくサッカー界のレジェンド
鈴鹿・カズ 小倉隆史監督に恨み節?「オファーくれなかった」とジョーク飛ばす - 記事詳細|InfoseekニュースJFL鈴鹿ポイントゲッターズに加入したFW三浦知良(54)が10日、FC.ISE―SHIMA(東海1部)で指揮を執る小倉隆史監督(48)と再会。久しぶりに対面した小倉監督にカズジョークを飛ばし、旧交を温めた。この日は、AGF鈴鹿陸上競技場で鈴鹿とFC.ISE―SHIMAが練習試合を実施。鈴鹿の新加入…【全文を読む】今年から下部のJFLに参加するサッカー界のレジェンド・カズのニュースがあったので、取り上げてみた。昭和の時代、男の子のスポーツと言えば野球だったそんな中、私は野球があまり好きではなかった。野球はとにかく体格がモノを言うスポーツで、身体が小さかった私にはそれだけでかなりのハンデだった。近頃時々ニュースで見るが、早生まれの子供は平均して身体が小さく、小学生までにはいろいろな面で不利だと言う。もしかしたら、いじめの対象になることも多かったりしないだろうか。少し気になる。体格に加えて、野球をするにはグローブやバットなど、それなりの道具が必要だった。むろん一番安い小さなグラブしか買ってもらえなかった私は、他の子どもたちが持っている高そうなグローブやバットを見て、うらやましく思っていた。サッカーとの出会いは小学5年のとき当時は放課後空き地に集まってクラス対抗の野球の試合をするようなことが普通だった。そんなある日、 小学校の担任の先生が産休になり、替わりに来た体育専門の若い先生が大学でサッカーをしていたらしく、目の前で曲がるバナナシュートを見せてもらったのは感動モノだった。それ以来、休み時間はサッカーボールを追いかける毎日になった。6年で転校した小学校での体育の授業では、キーパーとして先生のシュートを思いきりフトモモで受け、先生には「ボールが怖くないんか?」と驚かれた。その先生が顧問をしている陸上部が隣の小学校とサッカーの試合をする時には、部員でないのに参加させてもらえたのはうれしかった。サッカーが一番好きだったが、残念ながら中学でサッカー部に入ることはなかった。なぜなら、当時の野球部やサッカー部は「不良の巣窟」と決まっていたからだ。不良と呼ばれて意味もなく他人に迷惑をかけるような連中は私の一番受け入れられない人種だった。ワールドカップを知ったのが1982年スペイン大会たまたまテレビで見て、サッカー熱が復活したのが1982年スペイン大会。あのマラドーナがドロップキックで退場になった瞬間も見ていた。準決勝の西ドイツーフランスの延長、PK戦は今でも最高の試合のひとつだと思っている。90年イタリア大会は、現地で観戦することができた。信じられないかもしれないが、ワールドカップのツアーなど宣伝もされていなった。だいたい、まだサッカーファン以外ではワールドカップ自体知られていなかったのだから、現地で見ることのできた人は本当に少ないはずだ。当時はナポリに所属していたマラドーナも近くで見ることができた。バスでナポリ球技場に到着したときのマラドーナは、一番前の席でテンションMAXだったのを覚えている。移動中のドライブインでは現地のオヤジが私の体型を指して「マラドーナ」とか話しかけてきた。マラドーナや私のように小柄な体型でも、第一線で活躍できるのがサッカーの魅力のひとつだ。そう言えばメッシの体格もそう変わらない。もちろん、Jリーガーで応援していたのは現セレッソ代表の森島寛晃さんだ。1993年Jリーグが始まった1993年サッカー後進国日本にやっとプロリーグが創設された。そう言えば、その前年、Jリーグプレイベントとして各地で試合が行われていたが、たまたまクリスマスの食事会で集まったホテルのレストランに、カズも所属していた清水エスパルスの選手が来ていたらしい。どういうわけか、レストランの入口で私は「清水エスパルスの方はこちらです」と案内されそうになった。やはり私はサッカー選手体型だったか。いま思えば、そのまま案内されてついていけばよかっただろうか。Jリーグができて、私のサッカー熱が盛り上がったのかと言うと、実はそうではなかった。2019年のラグビーワールドカップの時もそうだったが、世の中ににわかファンがあふれ、ろくにサッカーを見たこともない人たちが知りもしないで盛り上がっているのは、面白くないのだ。申し訳ないが、ドーハの悲劇のときも、サッカーの歴史の浅い日本なのだから「当然」と受け取っていたし、98年のフランス大会出場時、直前にカズと北沢が代表メンバーから外されたことも当然と思っていた。確かにカズは日本を「代表」する選手だったが、最高の戦力とは思っていなかったからだ。岡田監督は賢明な判断を下した。にわかなマスコミがカズを持ち上げすぎていたのが気に入らなかったことも大きい。現役にこだわる姿勢には敬服するそんな風にもともと好きではなかったカズだが、50歳を過ぎたいまでも現役を続けているのは驚きだ。日本のサッカー界での自身の立ち位置を理解しているのだと思う。マスコミへの露出が少なくなった分、私にとっての好感度が上がったのだろうか。人知れず努力している人はやはり応援したくなってしまう。つくづく、少数派が好きな性分のようだ。これは仕方がない。