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カテゴリ:教育を取りまく現状(神奈川・ローカル)
神奈川県の公立高校入試では、来春の入試から採点済みの答案を返却することが正式に決まりました。特色検査についても採点済み答案を返却するそうです。入試答案を返却する取り組みは、おそらく全国で初めてなのではないでしょうか。かなり思い切ったことかと思います。
どうしてそんなことをするかというと、今春入試で採点ミスがあいつぎ、本来は合格していた生徒が不合格になっていたといった事例が出てきたからです。採点ミスを防ぐためにマークシート方式の導入などにも取り組む予定ですが、究極の対応としての採点済み答案の返却になったわけです。もしも採点ミスがあったとしても、受験生が見つけることができるし、3月中であれば繰り上げでの入学措置もできるから、ということなのでしょう。 ただ、現場の高校側はかなり大変でしょう。記述問題の採点基準などがはっきりとしてしまうわけですし、それこそ、ゼッタイにミスは許されなくなってしまいます。と同時に、わたしは採点基準が厳しくなるだろうな、と考えています。 どういうことか。 例えば、国語の記述問題。細かな中間点をつけて煩雑な基準を設け、結果的に「こっちが-2点で、こっちが-3点なのはどうして」などというクレームを受けるよりも、すっぱりと満点か0点にしてしまった方がクレームがなくなるからです。つまり、ほとんどの記述問題で、途中点はほとんどなくなり、満点or0点の採点になるのではないか、と推察しています。 英語の作文なども同じようなことが言えるでしょう。 と同時に、ますます解答がひとつに集約されるような記述の出題形式になっていくはずです。記述というと、いろいろな解答があるのでは、と考える生徒が多いです。しかし、神奈川県の高校入試問題の記述は、解答は「これ」といったものになるように作ってあります。そのことをしっかりとわかった上で記述問題に取り組まないとダメです。正答がひとつだけ、と意識して記述問題に取り組む必要がある、ということです。 具体的にどんな形式なのか。それは授業の中できちんと指導をしていきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.12.27 14:33:46
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