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2004年07月22日
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カテゴリ:カテゴリ未分類

2004/7/21の日記からのつづき。

何かひとつ、Windowsに無い、すばらしい機能を持ったアプリがあれば、それを手がかりに、Linuxが浸透するということがあるかもしれませんが、現在、私には、そんなアプリの心当たりがありません。
今、Linuxのアプリを紹介するときの殺し文句は、「XXXに匹敵する強力なアプリが無償で手に入ります」ですね。そんなとき、紹介されたアプリと引き合いに出されたWindowsアプリを比べてみると、ほとんどのケースで紹介されたアプリの方が見劣りします。メリットはオープンソースという点だけ。しかし、ビジネス的なメリットを追求するとき、Windowsアプリの相場は安いので、有償だといっても、ほとんど問題になりません。またソースが無くても、サポートがついていれば、その方がありがたがれます。
結局、今のLinuxアプリは、オープンソースで良くぞここまで、という驚きと賞賛はありますが、それがトップではないために採用につながらないというのが実情だと思います。

私は、いずれ、Linuxは、この状況を打破し、Windowsを超えるときがくると信じています。そのときには、状況は一変するでしょうね。いまのWindowsとLinuxの立場が逆転するだけでなく、オープンソースであることに端を発する非常に大きな変革があると考えています。そのひとつは、オープンソース=無償の関係が厳密には成立しなくなるだろうと考えていること。しかし、現在の有償ソフトの流通の枠組みとも違った、まったく新しい枠組みが出てくるだろうと考えています。これについては、また、いつか、別の機会に考えてみたいと思います。

再び、現在のLinuxに戻りましょう。
このようにLinuxにはビジネス的なメリットを見出しにくいのに、少量とはいえ、売れています。なぜでしょうか。
それは以下のところに多いように思います。
(1)大学や研究所などでの研究用
(2)Webサーバ、DBサーバ、APサーバなどのサーバ用途

数値的な根拠を持っているわけではないのですが、私の周りでは、このような用途での話を良く聞くのです。このうち、「(1)大学や研究所などでの研究用」については、私には良く分からないところが多いので、省略します。


Linuxはサーバ用途に強い?

これらのサーバはLinuxだから安いハードとオープンソースソフトを組み合わせて安く構成するのかというと、必ずしもそうではありません。

中には、高価なハードウエア(マルチCPU、大容量メモリ、RAIDなど)に、高価なソフト(Oracle DB、商用J2EEサーバなど)と、サポートつきの高価なLinux(Red Hat Enterprise Linuxなど)を組み合わせて構成しているところも少なくありません。したがって価格的にも、Windowsで構成するのと比べて大差ありません。(SunなどのWSで構成するよりは安くなるようですが)

高価なハードを採用するのは性能向上のため、高価なソフトを採用するのは信頼性を確保するため、ということである程度うなづけます。また、数ある安価なLinuxを退けて高価なLinuxを採用する理由も、これらのハード・ソフトが正式サポートするLinuxはそれしかないからということでうなづけます。では、なぜ、Linuxを採用するのでしょう。Windowsや他のUNIX系OSではなくてLinuxなのはなぜなのでしょう。

実は、このようなサーバ用途では、OSは何でも良いのです。どのソフトも、Windows版、Linux版、Sun WS版の3つくらいは持っています。どのOSを選定するのかは、OSを選定する人の価値観にゆだねられます。

私が最近関与したプロジェクトではWindowsを選定していました。理由は、どのOSでも同じなら、普段から使い慣れているWindowsの方が保守しやすいから、という理由でした。このプロジェクトのシステムでは、ネットワークが物理的に独立していて他のネットワークに接続しておらず、セキュリティ上の心配が無いことも大きな理由のひとつでしょう。

これに対してインターネットに公開するWebサーバやAPサーバを構成する場合には、セキュリティ上の懸念からWindowsは嫌われることが多いようです。このような場合Windows以外なら何でも良いわけですが、SunなどのWSだと高くつくし、Linux以外のPC UNIXだとサポートされない場合が多いので、結局、Linuxに落ち着くことになるのでしょう。

また、Oracle DBサーバの場合には、Linux版の方がWindows版より高速という積極的な理由があります。このため、Windowsのセキュリティ上の懸念と相まってOracle DBサーバでのLinuxのシェアはかなり高くなっているように思います。(ただし、現在の最新版(Oracle 10g)でもそうなのかどうかは未確認です。少なくとも過去の一時期はそうだったという程度にお考えください。)

では、セキュリティ上の懸念からWindowsが嫌われるのはなぜなのでしょうか。
IISでWebを公開すると集中攻撃にさらされることがあるので敬遠したいと考えるのはある程度分かりますが、WindowsでもApacheなどIIS以外のWebサーバをたてることはできます。おそらく、Webサーバに限らず、LinuxでできるサーバのほとんどはWindowsでもできるでしょう。OS以外のほとんどをLinuxとWindowsで同じように構成したとき、それでも、Windowsの方にセキュリティ上の懸念が残ると考えるのはなぜでしょうか。

それは、Windowsでは不要な機能を削除したコンパクトなシステムを作りにくいというところからきていると私は考えています。Windowsをインストールすると、ほぼフルインストールに近い状態でインストールされ、インストール可否を選択できるのはごく一部の機能だけです。
これに対して、Reh Hat Linuxなどをインストールしてみると分かりますが、インストールオプションは、かなり大胆に取捨選択できます。
たとえば、必要なサーバソフトウェア以外は最小構成でインストールすることも可能です。この場合、X-Windowなどはインストールされず、サーバ機能以外では、コンソールログインしてコマンド操作することができるだけになってしまいます。

この場合、OS以外のほとんどをLinuxとWindowsで同じように構成したとするなら、同じサーバソフトウェアには、同じセキュリティホールがあり、それによってワームに感染する確率も同程度と考えられますが、万一感染した後の対応が違います。Windowsだと、ほぼフルインストール状態で、しかも、強力な機能が多数インストールされているので、それらを使ってさまざまな悪さをできますが、Linuxで必要なサーバソフトウェア以外は最小構成でインストールしてあるなら、できる悪さは、おのずと限られてきてしまいます。

したがって、サーバ用途に強いというのは、Linuxのビジネス的なメリットのひとつと言うこともできなくはありませんが、Windowsの致命的なデメリットに救われた格好になっており、いまひとつインパクトにかけるメリットのように私は感じています。




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最終更新日  2004年08月01日 17時46分18秒
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