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2003.07.28
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 菅代表と自由党の小沢一郎党首が歩み寄り、新しい『民主党』を結成する動きが本格的に始まった。長引く不況、半ば強制的に可決させた「イラクへの自衛隊派遣法案」、道路公団の醜聞をはじめとする与党内のゴタゴタなど、現在の政権が国民の為に役立っていないばかりか逆に足を引っ張っているだけだというのが明らかな今、いちばん新政権に近いとされている民主党が、小沢党首とタッグを組んで本格的な政権奪取に乗り出したのは、まったく目新しさが見えない現状を考えれば、少なからずマシといえるだろう。勿論、民主党及び自由党が新政権に相応しいとは言い切れない。お互いに叩けば埃が出る身だし、今回の合併によって民主・自由党から離脱する人間も多数出るだろう。然し乍らそれは織り込み済みであり、個人がそれぞれ自分の主義主張に相応しい場所へ赴くのが道理なのだから当然である。況して新政権の基盤は或る程度固めておきたい。変に内部でゴタゴタが続くと選挙に勝てなくなってしまう。

 とはいうものの、昨今の政治の日常は殆ど『茶番劇』で、とても税金で雇った人間のするべき言動・行動ではない。それ故に現在の政治家連中では基本的に日本を立て直すのは無理である。だが現存の中でやっていかなければ間に合わない。悠長に新しい人材発掘~育成の時間がないのである。そんな事をしていたらまず国民がもたない。兎に角、現在の政権を倒し、一応の新しい筋道をつけて、それから新しい人材を見つけだす方法しかないだろう。菅・小沢両代表は現在の在り方を危惧しているという見解でいる。新しい血を入れる事ができないのも、根強く残る年功序列が足かせになっているからである。自分たちが新しく政権を握り、国民の生活の安定は勿論の事、こうした腐りきった日常を打開し、これから登場するであろう新しい人材が、正々堂々と政治家としての道を歩める様にしていきたいと考えている筈である。否、当然考えていなければならない事である。

 また日本の政治でいけない所である『政権がコロコロと入れ替わり過ぎる』部分も治さなければならない。死亡の場合は別としても、短期間(ここ最近で8人!)に目まぐるしく政権が変化するのは異常としか言いようがない。その内容も『どうしようもない程に馬鹿げた』事ばかり。余りの酷さに吐き気さえ覚えるくらいである。アメリカでさえ一度の任期である4年間は余程のスキャンダルがない限りは全うする。そして一人の大統領が務める任期は2期までと制限されている。大統領も2期が終われば『ただの人』に戻るのである。その背後には年齢による体力・気力の衰えもあるし、そこからくるマンネリもある。況してアメリカ国民は政治に煩い(煩いのが当然なのだが)から少しでも尋常でないものがあれば一斉に叩く(マスコミも平気で叩く)。日本の政権がこれだけコロコロと変化しても微動だにしないのは、国民の政治への関心度が少ないのもあるが、マスコミが叩かないのも原因だろう。特に最近の有事法案やイラクへの派遣法案を安易に可決させてしまったのはマスコミに大きな責任がある。戦争をしないという約束を破ったというのは歴史上の犯罪である。確かにアメリカからの要請があったという背景があったとはいえ、十二分な論議もせずに、小泉総理大臣の『鶴の一声』で決まってしまったのは問題である。況してイラク戦争の大義名分についての醜聞が浮上してきている。それなのに当の本人は「(それに付随するイラク派遣での非戦闘地域の存在を)知らないものは知らない」とシラを切っているから始末が悪い。

 政治家の生命線が『支持率』という現実も変えさせなければならないだろう。支持率はテレビの視聴率と同様に「後から勝手についてくるもの」であって、それをあてにするのも利用するのも、それに縋るのも間違いである。兎に角、自分の政策を国民に示してみせて、その反応が支持率として跳ね返ってくるものである。それに付随する事でいけないのがマスコミの支持率調査だろう。何もしていないのにどうして支持率を調査する必要があるのか? マスコミがもっと厳しい視線を送っていたら、とても現在の状態では調査の対象にはならないし、自身としても無駄に時間と金をドブに捨てる様なものである。そして政治家自身も支持率調査をするな、というくらいの威勢があって然るべき。自分たちの行動の是非は直接自分たちが聞く、聞かせてもらうという姿勢であるべきだ。





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最終更新日  2003.07.28 18:36:09
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