水瓶座のB型

2006/11/09(木)07:20

「アンクレット・タワー」

読んだ本・好きな本(13)

「最優秀作品に選ばれた作品には、その後数年の間創作活動に専念していただけるように2000万円の賞金が!!」 で一部には有名だった第一回ポプラ社小説大賞ですが、最優秀作品は「削除ボーイズ0326」方波見大志として発売されました。これも次に読むつもりですがまず優秀賞の「アンクレット・タワー」真田コジマが気になって仕方が無かったのでこちらを先に読みました。 この小説大賞の募集要項には子どもから大人まで夢中になれるエンターティンメント作品を!とかかれていたので、ハリーポッターみたいな作品が選ばれているのかと思ったら、ちょこっと違いました。 「アンクレット・タワー」は人生の岐路に立っている3組+1の人たちの物語。 「努力が大嫌い・俺様は他の奴とは違うという変な思い込み・お金持ちの息子・男前」 という彼氏(と彼女は思っている)との付き合いに疑問をもちかけている少女(女性?)。 「以前、大好きな彼女と別れてしまったことをとっても後悔している」 という男性とその忘れられない昔の彼女との偶然の再会からの物語。 「現在進行形で愛している夫に、浮気をしてくれと言い続けた」 妻が、とうとう自分の望みどおり「愛人ができた」と夫から告げられてしまい…。 で、その3組が見るともなく見るテレビニュースには 「孤独な少女」が映っている。 その何の関係も無い3組が、テレビニュースに映っている孤独な少女を見る事で、自分と相手の関係について考え直していく。 という物語で、手に汗握ると言う感じではなく、 「おお、また画面展開か。」 と、ブツブツ切られてしまうような感覚を最初持っていたのですが、真ん中当たりからのめり込み、 「どうするねん。どういう決着を自分の中でつけるねん。」 みたいなもどかしさから次々と読み進めていく感じでした。 最後どうなるかはもちろん、言いません(笑)。 めっちゃすごーい!!っていうのではなく、ほうっ・・・とほほ笑みとともに溜息を一つついてパタンと裏表紙を閉じた感じですかねえ。 子ども向けじゃあ決して無いですね(^^;)。 大人…それも、30歳くらいを過ぎていて、挫折とか悔しさとか葛藤とか後悔と共に生きてきた、あるいは生きている人に沁みる作品になっていると思います。 逆に映像作品になった時にめっちゃ映えるのではないかと思います。 ポプラ社小説大賞いよいよ最優秀作品「削除ボーイズ0326」を読みます!楽しみ~♪

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