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2011.02.16
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ゼロ
其れは雪の吹雪く寒い夜でした。
北国アイスランド島に
ゼロと云う一匹の狼が居ました。
吹雪に閉ざされた日は雪の洞くつで、
嵐の過ぎるのを一匹だけでじっと待つのです。
寂しくなった時、雪穴から這い出し、
「オ~~~~。ゥオ~~~~オ~~~~。」
と叫ぶのでした。
此の北の大地で狼達は、
こうして仲間と連絡するのでした。
或日もゼロは暖かい洞くつで、
うたた寝をして居ると、
仲間からの定期便が聞こえました。
「オ~~~~。ゥオ~~~~。」
其れは其れは悲しそうな声でした。
「あっ、お母さんが哭いている。
お腹が空いて居るんだ。」
ゼロは決心しました。
雪穴の奥にしまっておいた大きな生肉を、
がぶりとくわえると、
暗く寒い嵐の中へ這い出しました。
外はものすごい嵐。
でもゼロは怯みません。
「お母さんが呼んで居るんだ。」
寒い寒い吹雪。大あらしの中へふみ出したゼロは、
風に吹かれて転げ回り、
口にくわえて居た生肉を思わず、
ぽとりと落としてしまいました。
「あっ、いけない。」
ふたたびゼロは生肉をくわえると、
歩き出しました。
お母さんの居る所は遠く道は暗いです。
だんだんゼロはお腹が空いて来ました。
口にくわえた生肉は、
とても良い匂いがします。
でもゼロはじっと我慢をして歩きます。
長く歩いて居る内に、
ゼロのだ液は寒さで凍り、
生肉が口にへばり付きます。
「ああ、冷たい。」
ゼロはようやくお母さんの待つ雪穴を見つけ、
お母さんの暖かい巣へたどり着きました。
「ゼロや。ありがとう。」







Last updated  2011.02.16 23:59:42
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