みずほくんのゆめ

「太郎。」
「はーい。」
「太郎、次郎をお散歩に連れてってちょうだい。」
「えー。だって僕忙しいんだ。」
太郎は毎日大好きなゲームで忙しいんです。
今週も太郎は、
次郎のお散歩にいってません。
「くーん。わんわんわん。」
「ほうら、太郎。次郎が…」
「判ったよ。」
太郎はいやいや犬小屋へ行きました。
次郎はとてもうれしそうに、
「わんわんわん。」
おおさわぎ。
太郎は玄関を出ると
次郎をつれて公園へ行きました。
お友だちのユウ君が
飼い犬のクロを連れて
お散歩でした。
クロはとても元気でした。
二人は次郎とクロを
ドッグランへ入れて
お話に夢中でした。
夕方になって
「帰ろう。」
「うん。」
「またね。」
次郎をつれて
お家へ帰りました。
お母さんが云いました。
「太郎、何だか次郎は
元気が無いわね。」
そう云われてみると、
クロにくらべて
次郎は少し元気が有りません。
晩ごはんです。
「次郎ごはんだよ。」
「くーん。くーん。」
すっかり元気を無くして
少しも食べません。
「太郎、次郎を病院へ
連れて行きましょう。」
お母さんは太郎と次郎を
車に乗せると、
動物病院へ連れて行きました。
「次郎君。」
「…。」
「元気が無いわね。」
次郎には注射と
お土産にお薬を頂いて
帰りました。
車の中で
「次郎ごめんよ。」
太郎は悲しそうに
涙を流しました。
「くーん。」