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Mizumizuのライフスタイル・ブログ

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2011.04.30
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カテゴリ:Figure Skating(2010-2011)

総合力の勝利とでも言おうか。本当はショートも1位は安藤美姫だったと思う。安藤美姫のショートは完璧だった。ミスが許されないはずのショートプログラムで、完璧な演技を披露した選手が大きなミスをした選手の下に来る。ミスしても点が下がらない選手というのは、どうやらジャッジに愛されているらしい。

ルッツであれだけステップアウトしながら相変わらず世界トップの点を出す摩訶不思議な選手が相手の嫌な展開。だが、安藤選手は自ら大きく崩れることなくフリーを滑り終えた。

世界レベルの同じ国際試合に浅田選手が出て、浅田選手のジャンプの調子がいいと「なぜか」しぶくなる安藤選手への加点も今回はかなりまっとうについた。

同じ国際試合に他の日本選手が出て調子がいいと、「なぜか」なかなか揃わないスピンのレベルもきちんと揃えた(プロトコルはこちら)。(ちなみにグランプリファイナルのプロトコルはこちら

いくら工夫しても、「なぜか」昨シーズンとは違ってどうしてもスピンのレベルが取れなくなってしまった高橋選手とは対照的な結果になった(今年のプロトコルはこちら)。ちなみに昨シーズンの世界選手権の高橋選手のプロトコルはこちら。シーズン中はスピンのレベルがなかなかもらえなかったのが、最後にきっちり取っている。五輪後の疲労困憊したなかでも、ルールに適合できたのに、今回は「なぜか」最後までダメだった。

実際、スピンで軸足がブレるなど、細かいミスの出やすかった安藤選手が、きちっときれいにスピンをまとめたのは本当に感心した。

世界レベルの同じ国際大会に浅田選手が出て、しかも調子がいいと「なぜか」上がってこない安藤選手の演技構成点も、今回はさほど露骨に低くなかった。ジャンプがどうであろうと、金メダル仕分けのキム・ヨナ選手の下であることは、どうやら事前にもう決まっていたようだが、今回はその差がまあまあわずかだったので、技術点の高さが効いて、フリーの結果、なんとか実力どおり、キム・ヨナ選手の上に来た。

安藤選手のフリーの演技は、正直「圧巻」とは言えなかった。全日本のときに最後に見せたような、「どうだ!」と言わんばかりのガッツボーズ(と、ついでに会心の演技でウルウル男泣きするニコライ)が見たかったのだが、なんといっても中盤のダブルアクセル+トリプルトゥループが決まらなかったのがやはり残念だ。

四大陸のころから、ずいぶん体調が悪そうだった。それでも長いシーズンの厳しい試合を延々と戦いぬき、大震災のあとという精神的にも難しいなか、これだけ演技をまとめたのだから、やはり安藤美姫の強さは圧倒的だと言える。

滑り出しの表現の迫力には鬼気迫るものがあった。包み込むようでいて、どこか無邪気でもある笑顔のショートとは別人になったよう。前半の転調前に一瞬のポーズを決めたときの刺すような視線は魔的ですらあり、見ているこちらも背筋がゾクゾクした(こちらの動画で1.13当たり。残念ながら画質は悪い)。

それから一転して、たおやかな女性的表現に入る。いったいこのひとは、性悪な女なのか優しい女なのか、きついのか包容力があるのか、強いのか弱いのか、見ているうちに混乱してくる。1人の女性に惹きつけられていく男性の視線に同化して、こちらも安藤美姫を見つめ、魅せられていく。

そして、クライマックスは、地の底から湧きあがってくるような力強い音楽。わざとらしく音を鳴らすのではなく、自然に力強く盛り上がる。安藤美姫という、1人の成熟した女性のもつ強い生命力が徐々に徐々に解放されていくようだ。これは多少、浅田選手の「鐘」に通じる部分もある。ロシア出身の振付師でなければ出せない味かもしれない。

クライマックス部分の大きく腕を振り上げてポーズを決めたあと(上の動画で3:06あたり)、片足でイン、アウトと深いエッジにのって滑って行くスケーティングは本当に見せる。音楽ともぴったりと同調している。大好きな部分だ。このあたりからはもう感動で胸がいっぱいになってくる。どの動作、どのポーズも、安藤美姫でしか出せない味がある。くいっと伸ばす顎のラインも、広げた腕の動きも、アスレチックな回転動作も、すべてが素晴らしい表現になっている。

最後に両手を伸ばして天を仰ぐポーズなどは(写真はこちら)、宗教的な崇高ささえ感じる。野生の女が聖母に昇華した瞬間に、私たちは立ち会っている。

女性のもつ神秘性、強さ、優しさ、繊細や、包容力、そして何より生命力を感じさせる不世出のプログラム。だれか1人の女性を演じるということではない、女性のもつ情感の抽象性を氷上で表現する難しいプログラムだが、安藤美姫にはこうした作品がぴったりと合っている。

振付師も素晴らしいがパフォーマーも素晴らしい。その幸福なマリアージュが安藤美姫を4年ぶりの世界女王に返り咲かせる結果になったことは、ファンとしても本当に嬉しい。

絶頂期の特に短い女子フィギュアスケート選手が、4年ぶりに2度目の世界女王になるなど、それだけでも非常に難しいのだ。






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最終更新日  2011.05.02 12:29:41



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