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山崎元の経済・マネーここに注目

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2010.04.09
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個人がお金の運用を考える場合に意識すべき原則は、「長期」「分散」「低コスト」の三つだ。これら三つの意味を正しく覚えておくことが、資産形成の基本になる。

一つ目の「長期」は長期運用・長期投資の“長期”だ。これは、時間をかけて資産を増やそうということでもあるし、資産を増やすには時間がかかるということでもある。株式・債券・不動産などへの投資は、生産活動への資本参加がその経済的な意味だ。たとえば、企業の株式に投資するとしても、企業に利益を稼ぐ時間を十分与える必要がある。「投資」の本質は、生産活動に資本を投じることであって、その果実を十分得るためには、時間をかける必要がある。時間をかけることによって、投資は、単なるゼロサム・ゲーム的な「投機」よりも有利な賭になる。

もっとも、長期投資で「絶対に儲かる」という訳ではない。これは、過去20年くらいの日本の株価を見るだけで十分わかるだろう。投資に絶対はないから、長期投資を「信じる」というのは利口でない。条件が揃えば有利だ、というだけのことだ。

「分散」は、分散投資の“分散”なのだが、意味のある分散投資は、複数の投資対象に分散する投資ウェイトの分散だ。

投資するタイミングを分散することを「時間分散」などと称して意味のあることのように言う向きがあるが、たとえばタイミングを分けてゆっくり買ってリスクを下げたつもりの人がいるが、投資金額が減っている分リスクが小さくなっているだけで、同時に期待収益も小さくなっているので、投資対象の分散のような意味で有利になっている訳ではない。有り体に言ってしまうと、気休めだけだ。

これに対して、投資対象の分散の場合、たとえば、値動きが違っていて、期待収益率が同じ銘柄を複数持つと、期待収益率は変わらないままにリスクだけを低下させることができるので、投資の効率が改善するという意味で「有利に」なる。この有利は、投資家の努力によって作ることができる有利なので、是非活用したい。

端的に言って、国内株はTOPIX、外国株はMSCI-KOKUSAI(日本を除く22カ国の先進国株式が計算対象だ)といった代表的な株価指数に連動する投資信託(インデックス・ファンド)に投資すると、実質的に幅広い分散投資の効果が手軽に得られる。加えて、内外の株式に投資する投資信託を、たとえば半々のウェイトで持つと、国内株、あるいは外国株だけに投資するよりもリスクを下げることができる。

「低コスト」の“コスト”とは、金融商品の手数料のことだ。株式の売買手数料、投資信託の購入時の手数料のような取引の際に一時的にかかる手数料、投資信託の信託報酬のように投資期間に比例して継続的にかかる手数料、デリバティブを含んだ商品の条件の中に実質的に含まれている手数料の三通りの手数料がある。

コストは「マイナスの投資収益」だ。変動するコストもあるが、多くの場合、確実に投資収益を低下させる原因になる。ハッキリ言って運用の良し悪しを事前に見分けることはできない。同様の内容の運用商品であれば、コストの安い商品を選ぶのが正解だ。

コストの影響は非常に重要なのだが、運用商品を販売する金融機関や運用会社がこの点について教えてくれることは稀だ。

このメルマガに目を通して下さった読者は大変運がいいと申し上げておく。

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楽天証券経済研究所
客員研究員 山崎元
(楽天マネーニュース[株・投資]第72号 2010年4月9日発行より) ==========================================================







最終更新日  2010.04.12 17:46:11



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