573847 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【ログイン】

日本テリア:モアナと子ども達

PR

Category

Recent Posts

Freepage List

Keyword Search

▼キーワード検索

Shopping List

Favorite Blog

TG&MGちゃんのフィ… New! ▼∵▼140さん

マカオに行ってきま… New! 宇宙(そら)・人・ペット調和塾〜作家 阿部 佐智子さん

急なお客様 野鳥大好きさん

a member of family はづみづママさん
犬太とお散歩 a-totoroさん
ねこタビばいく ももねこ0528さん
ぷちまろ’s COM ぷちまろさん
はるかぜのへや 春風224さん
U・ェ・Uちびず広場☆… りらっくまこちゃんさん
ぴっこらイタリア Ikukitoさん

Calendar

October 8, 2017
XML
テーマ:犬・ネコの健康
むか〜し、ブリーディングの勉強をしていた時に書いた下書きが残っていたので、たまにアップして行こうか、と。
今回は日本テリアの毛色についてです。
*********************************
日本テリアを全く見たこともない方に我が家の子犬の写真を見せた時の反応は、とても面白いものでした。
「え!?こんな小さい時から服を着せているの???」

頭部は黒いのに、首から下で白くなっているのは服を着せているせいだ、と思われたようです。
(奈々や桃は尾止めがありますから、全身黒い毛色で胴体だけ白い服を着ているように思われたんでしょうね)

日本テリアが珍重される理由の一つに、この独特の毛色と模様の表出(マーキング)があると思います。
近年、日本テリア独特の毛色とマーキングを「面かぶり胴抜け」だけ、と思っていらっしゃる方が多いようです。
或は、「面かぶり胴抜け」が犬種標準(スタンダード)だと思っている方もいらっしゃるようです。

「面かぶり胴抜け」は日本テリアの毛色模様の一つではありますが、犬種標準に定められているものではありません。
要するに、日本テリアの毛色模様が様々ある中の一つのパターンなのです。
更に言えば、「面かぶり胴抜け」は日本テリア愛好家の好みに過ぎません。

ダックスフントの毛色で、シルバーダップルが珍しがられたり、トイプードルではアプリコットと呼ばれる毛色が好まれたりするのと同様なのです。

面かぶり、とは、頭部が黒いこと。つまりブレーズと呼ばれる白い部分(主に額から鼻筋、口ふんにかけて現れます)がない個体を指します。
胴抜け、とは、胴体部分に黒い模様がなく、白い胴体である個体を指します。

背中に黒い丸形の模様があると「日の丸」
脇腹に黒い模様がかかっていると「鞍掛」
尾やお尻の部分が黒くなっていると「尾止め」など、様々な名称もあります。
我が家の奈々のように首の部分に黒い流れが頭部から続いているものは「蕪」と呼ばれるようです。

つまり、面かぶり胴抜け、とは頭部が黒く胴体が白い好対照をなしたマーキングを指していて、このタイプのマーキングを特に好んだブリーダーが過去にいたようなのです。つまり、ブリーダーの好みが、あたかも犬種標準であるかのように誤解されて「面かぶり胴抜け」が日本テリアの唯一のマーキングであるかのように扱われているのが現状です。

とはいえ、面かぶり胴抜けは、確かに奇麗なマーキングで、しかも日本テリア独特です。
日本テリアの愛好家が惹かれるのも無理はありません。

日本テリアを知らない方が驚かれたように、人目を惹きますし、黒と白が頭部と胴体ではっきり分かれている犬種なんて、なかなかお目にかかれませんよね。

ですが、日本テリアの犬種標準を表す図には尾止めが描かれています。
この点に注目して頂きたいのです。なぜ、頭部と尾が黒い個体が犬種標準となるのでしょうか?

犬の毛色には、実は人が好みだけでいじることができない禁忌があります。
犬の毛色とその表出パターンは、毛色に関わる遺伝要素が複雑に絡み合い、しかも犬の健康に多いに関係があるのです。
一般には、毛色(色素)の濃い方がより健康である、と言われています。

犬の毛色を遺伝子の上で指定しているDNAは、その座位が視覚や聴覚を司る神経細胞に関わるDNAと非常に近いです。そして、毛色が神経細胞の形成に影響を与えることが分かっています。様々な純血犬種において所謂「致死の毛色」と言われるものは、この毛色と神経細胞のDNA上の座位の近さから来ています。

ダックスフントは常に人気犬種の上位にいますが、人気の原因の一つには、様々な毛色があって好みの毛色の個体を飼い主が選ぶことができる点にあるそうです。
ですので、ダックスを例にあげて見ます。

ダックスの毛色で近年特に飼い主に人気の毛色がシルバーダップル(黒とグレーのまだら模様)です。が、この色はダックスの毛色としては変わり種であり、この毛色を作出するには、ブリーダーが注意深く交配の組み合わせを考えなければなりません。そして、シルバーダップルを安全に交配させることができる相手は限られます。

なぜか?
シルバーダップルという毛色は、毛色を薄める退色(希釈)因子を出やすく操作(交配)して作出している毛色だからです。
ダックスフントの基本的な毛色は、ブラックタン(黒と茶)やレッド(赤茶)と言われていますが、これらにあえて退色因子を持った個体を組み合わせ、退色因子を上手に使って色々な毛色が混ざり合って複雑な毛色模様のシルバーダップルを繁殖作出します。

しかし、安易にシルバーダップルを作出しようとして血統を遡って調べることなく交配を行うと、死産や感覚器官に障害を持った子犬が生まれてしまうのです。

また、シルバーダップルの個体は毛色に関して退色因子を強く持っていますので、交配相手が僅かでも退色因子をもっている場合、生まれてくる子が不幸な状態になる確率が上がります。

では、シルバーダップルが安全に交配できる相手とは?
それはブラック&タンと言われています。それも、血統をよく調べて隠れダップル(見かけはB&Tにしか見えない)ではないか見極めた上での話です。

ダックスの毛色の話が長くなりましたが、ここでまた日本テリアの毛色とマーキグに話を戻しましょう。

日本テリアで代表的なマーキングと考えられている「面かぶり胴抜け」ですが、この面かぶり胴抜けのマーキングにも退色因子が関わっています。

まず、何故頭部が黒いのか、です。
上で述べたように、神経との関わりがある毛色の遺伝子ですので、重要な五官に関わる頭部を保護するために黒い色素の因子が退色因子を排除する動きを担っているのではないか、と考えられるのです。

更に、犬種標準で尾止めがマーキングとして取り上げられているのも、上述の頭部が黒いことと無縁ではありません。尾止め、つまり尾が黒い個体は局部の色素が濃いことも多いのですが、これも体のうちで大切な器官を守ろうとする種の保存が働いていると考えられます。

そして、そして胴抜けと言われる白い胴体ですが、これは胴体部分に黒い模様が出ないように、白い毛色だけが表出するように遺伝子が働いている結果です。

ですがここで繁殖上問題なのは、胴抜けの場合に白い色素が働いているのか、退色因子が働いているのか、が外見では判断不可能という点です。

一般に犬の毛色の基本的な遺伝因子には、黒、茶、白、そして退色の4種類の因子があり、これらがDNAでの伝えられ具合で表出するカラーとマーキングが決まります。

全身白い毛色の犬種以外で、これら4種の因子を選択交配により操作して健全な毛色&マーキングを作出するのには、ブリーダーの経験と十二分な情報、そして市場価格に惑わされない倫理観が求められます。

なぜなら、犬のマーケットでは、「珍しい」あるいは「見かけ奇麗」な毛色やマーキングに高い価格をつける傾向があり、その価格は必ずしも「健康」を反映するものではないからです。

退色因子が強く働くと、茶色の毛色が退色(消えます)します。
すると、ブルー(灰色)の個体が登場しやすくなります。
つまり、茶色が消え、黒い色素も薄められた個体になる訳です。

日本テリアでは、ブルーの個体はゲバスと呼ばれる皮膚の染みが出ないことからも、退色因子の遺伝が作用していることが分かります。

日本テリアにおける繁殖上の禁忌つまり、ブルーの個体同士の繁殖はさけるべし、となっているのは、希釈因子が強く働く場合の可能性を危惧してのことです。

退色因子の働きは複雑です。
上述のように、白い毛色が白い毛色因子の働きによるのか、希釈因子が働いて白く表出しているのか、が見かけでは判断できないのです。
また、ダックスの「隠れダップル」で述べたように、日本テリアの中にも「隠れブルー」がいる可能性があります。つまり、頭部が黒いので外見上希釈因子はない(ブルーヘッドではない)と考えられるのですが、実は先祖や同胎の兄弟犬には希釈因子の影響を受けている個体がいても分からない個体を指します。

これら希釈因子がどの血筋どの個体に表れやすいのかを確かめるには、(日本テリアならずとも)長年同一犬種の繁殖を手がけたベテランブリーダーの情報に頼るしかないのが実情です。






Last updated  October 16, 2017 10:20:58 AM
コメント(0) | コメントを書く

Shopping List


Copyright (c) 1997-2017 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.