きゆら ゆらら

2005/07/24(日)22:07

幻の原爆慰霊碑・イサム・ノグチ

 NHK日曜美術館で 「 イサム・ノグチ 」 特集をやっていた。  イサムの創ったものはどれも、  削ぎ落とされた究極のかたちをしていて、    スピリチュアルで強く、そして石であっても暖かく、  とても心打たれます。  ***  イサム・ノグチ  ISAMU NOGUCHI  1904 ~ 1988  ロサンゼルス生まれ  日本人の父とアメリカ人の母の血を持ち、  幼少期を茅ヶ崎で、少年期をアメリカにて過ごす。  石の彫刻家、家具・照明デザイナー、ランドスケープデザイナー  詳しくは こちらから  ***  実現することのなかった広島の原爆追悼のモニュメント。  広島平和都市専門委員会の却下の理由は、  彼が原爆を落としたアメリカの人間であるからだったそうです。  この決定に彼は深い傷を負ったとか。  残された模型からは、深い祈りを持った鎮魂が感じられる。  残念なことです。  彼はまた、アメリカからは、  真珠湾攻撃をした日本の人間であるから、という理由で、  彫刻を排除されたことがあったそう。  明治という時代に、  二つの国の血を持って生まれてきた苦しみは相当なものであり、  彼はいつもそれに引き裂かれ、  自分の居場所を求めてもがいていたという。  ***  彼が亡くなる年に着手した札幌のモエレ沼公園が、  17年の時を隔てて今年ようやく完成したとのこと。  壮大なランドスケープ・プロジェクトです。  昔行った時にはまだ何にもできていない状態だった。  札幌郊外のすっごくヘンピな場所にあるのだけれど、  ぜひ行ってみたいと思ってる。  香川県、牟礼にある記念館へもいつか訪れたい。  ***  とても嬉しかったのが、  私が「 お月様 」 と呼んで長年愛し続けてている  「 AKARI 」 にまつわる、すてきなお話が聞けたこと。  彼は、幼少の僅かな時期にしか、  父親と生活を共にしなかったそうなのだが、  その、詩人であったイサムの父親の談話によると、  まだ2歳の幼かったイサムは、  障子にお月様が映ると安心して眠ったのだとか。  お月様が出ない夜には、  父親が行灯でお月様を模して寝かせたのだそう ...。  単に岐阜提灯からの発想だけではなかったのですね。  こんなおとぎ話があったなんて ... 涙  ***  今晩8時よりNHK教育TV再放送  以前の私のイサム・ノグチの日記         

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