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投資家モーちゃん日記

化学品業界

化学品に迫る模倣の影(18.9.5日経)
日本の化学メーカーが中国で知的財産権の侵害に苦慮している。炭素繊維やスマートフォン用防水テープなど化学品は、家電製品や車のように解体してマネするのが難しい。それゆえに中国企業の模倣を免れ日本企業が競争力を保てる数少ない分野だった。だが、そこにも模倣の影がちらつき始めた。

旭化成は8月下旬、リチウムイオン電池向け絶縁体(セパレーター)の特許権が侵害されたとして、中国・深圳の販売会社を提訴した。調査会社によると旭化成は世界シェア17%を握るトップメーカーだが、近年は中国企業が急速にシェアを伸ばしている。

「もはや企業単独では侵害品の対策はできない。業界として動くしかない」。インキ世界最大手、DICの小川・知的財産センター長は焦りを隠さない。

スマホの防水機能を支えるのが両面テープ「ダイタック」。防水性を出せる世界初の製品だが、防水機能を打ち出したスマホが増えるのに伴って、2017年から中国で模倣品が出回るようになった。「模造品を誤って買ったのであろう取引先から『不良品じゃないか』とクレームがつくこともある」(同)という。

経済産業省が6月末に公表した「模倣品・海賊版対策の相談業務に関する年次報告」によると、知財侵害の商品分野別の相談案件では「化学品」は全体のわずか2%。「雑貨」(52%)や「電子・電気機器」(15%)と比べて圧倒的に少ない。

日本貿易振興機構(JETRO)の知的財産・イノベーション部の井滝氏は「ハイテク企業はどうしても化学品に頼ることになる。中国企業による技術者の引き抜きは今やバブル状態だ」と話す。

生産設備を入手し模倣しようという動きもある。ボーイング「787」などに使われる炭素繊維で世界シェア4割を握る東レ。同社の元には中国企業から「製造設備を売ってほしい」という要求が舞い込む。

化学品は模倣しにくい半面、模倣された場合に知財侵害が認知されにくい。
例えばDICの液晶パネル用材料。成分を少し変えただけの中国製品が「正規品」として市場に広がる。液晶材料は透明な液体なので、量販店に並ぶ液晶テレビを見ただけでは分からない。定期的にテレビを購入しては解体し、わずか数マイクロメートルの液晶層を分析して自社製品が使われているか調べる必要がある。


低燃費タイヤ用合成ゴム(14.5.17日経)
住友化学やJSRが東南アジアで自動車用タイヤに使う合成ゴムの生産能力を倍増させる。エチレン生産が拡大する東南アジアでは副産物のゴム原料が十分に利用されておらず、調達しやすい。

合成ゴムの原料は従来、ナフサからエチレンを生産する際の副産物から抽出されてきた。だが、新たな化学品の原料として存在感が高まっているシェールガスにはゴム原料の含有量が少ない

(住友化学)約100億円を投じ、2015年にもシンガポールの工場の生産能力を年4万トンから同10万トンに引き上げる。

(JSR)タイの工場を増強し、16年に生産能力を年10万トンに倍増させる。投資額は100億円弱のもよう。

(旭化成)15年春にシンガポールの工場の生産能力を10万トンに倍増することを決めている。

低燃費タイヤの世界市場は17年に12年比6割増の700億ドル(約7兆円)になる見通し。20年までに日本や韓国では、低燃費タイヤがタイヤ市場の8割程度を占めるようになるとの見方もある。


住友化学、エチレン国内生産撤退(13.2.1日経)
住友化学は石化製品の基礎原料であるエチレンの国内生産から事実上、撤退する方針を固めた。千葉コンビナートにある工場を2015年秋に停止し、高機能化学品の生産に特化する。
(三菱ケミカルHDは12年6月、鹿島コンビナートのエチレン設備1基を14年に廃止することを決めている)

エチレンを国内でつくる化学メーカー10社のうち、大手2社が設備縮小・撤退を打ち出したことで、国内の需給ギャップは縮小する。ただ、巨大なエチレン工場の新設が続く中国や中東から、割安な石化製品の輸入が増える見込み。今後も1~2割の能力過剰が続くとみられ、各社の収益悪化要因となりそうだ。

3~4年後にはシェールガスに大量に含まれるエタンを原料に使う大型工場が北米などで操業を始める。エチレンの製造コストはナフサを原料に使う日本の設備の1割以下とされる。国内では生産設備の一段の集約や業界再編が進む可能性がある。


シェールガス革命の影響(12.9.3日経)
北米の「シェールガスの産出は21世紀最大のイノベーション」。三菱ケミカルHDの小林社長は言う。世界のエネルギー需給構造を劇的に変え、米国の製造業回帰も促している。ダウ・ケミカルはシェールガスを使い、石油化学製品の基礎原料となるエチレン工場を新設する。日本でも安いシェールガスを加工したLNGを輸入できれば、割高なLNG調達構造に風穴を開けると期待されている。

シェールガス革命がもたらす未来は日本に明るい話ばかりではない。企業競争の土俵を大きく変える可能性を秘めるからだ。これまでに明らかになった米国でのエチレン新設計画は2020年までに年産800万トン程度。製造コストで日本の数分の1の製品が、日本の生産能力を上回る規模で世界市場に流れ込む。過剰設備を抱える日本の総合メーカーの経営は一段と厳しくなる。


石油元売り、化学品事業へシフト(10年12月21日日経)
(1)JX日鉱日石エネルギーは12年度に石化事業の経常利益を270億円と09年度比2.3倍に引き上げる計画。
(2)出光は12年度の同事業の営業利益を200億円と09年度比18倍に高める目標を掲げる。
(3)コスモ石油は13年度に韓国企業との合弁会社で化学基礎原料のパラキシレンを年80万トン規模で生産し、石化事業の経常利益を80~160億円と、09年度の49億円から引き上げる。

「(利益成長には)石化などで海外需要を開拓することが不可欠」と話すのはJXエネルギーの木村社長だ。
だが基本的に国内の需給で収益が左右される石油精製に比べ、樹脂などの基礎原料となる化学品は海外市況の影響を受けやすい。ある元売り大手首脳は「化学事業は収益が不安定。10年単位でみれば8年は赤字で、2年の大幅黒字で取り戻すような構造だ」と明かす。特に汎用品は海外勢との競争にさらされる。


三菱ケミと旭化成、エチレン事業統合(10年6月1日日経)
三菱ケミカルHDと旭化成は31日、水島コンビナートでエチレン事業を2011年4月に統合すると正式に発表した。
折半出資で来年4月1日付で統合会社を設立、12年までに生産能力を3割減らし、製造コストを30~40億円圧縮する。
国内の10分の1以下という低コスト原料を使った石化製品の増産が中東で相次ぎ、日本からアジアへの輸出競争力が低下し、近い将来国内生産能力の3割が余剰になると両社はみている。

今年4月には三井化学と出光興産が千葉コンビナートでエチレン事業を統合した。


ナフサ課税なら化学産業に打撃(09年11月28日日経)
石油化学工業協会の藤吉会長は、政府税調が石化原料ナフサへの課税を検討していることに対して「業界全体で最大3兆円の税負担が生じ、日本の化学産業は壊滅的な打撃を受ける」と反論した。

「世界各国で原料ナフサに課税している国はなく、日本の国際競争力が著しく低下する。現在の輸入ナフサの価格が1キロリットル当り4.5万円なのに対し、揮発油税の免税分は暫定税率を合わせて同5.38万円。
調達コストは2倍超に跳ね上がる」

「ナフサを購入して石化製品をつくる総合化学メーカーだけでなく、約2万社ある中小企業も打撃を受ける。石化製品を原材料に使う自動車、電機など幅広い産業にも影響が及ぶ。雇用問題も懸念される」

「出荷価格を上げれば、輸出競争力がなくなる。中国向け輸出の好調で回復した国内プラントの稼働率は3割下がるだろう。低コストの中東製品など輸入品も日本市場に一気になだれ込む。デフレの中で値上げは困難だ。日本の化学産業は壊滅的な打撃を受け、海外への生産シフトがさらに加速するだろう」


中東石化製品、世界のむ(09年11月11日&12日日経)
住友化学とサウジアラムコが1兆円を投じた世界最大級の石油化学事業「ペトロ・ラービグ」が完成した。

年間130万トンのエチレン生産量は日本の一般的なプラント3基分。
日本の全生産量の2割弱を賄うことができる。
隣接地では高機能樹脂を生産する第2期工事の準備も進む。

巨大事業を可能にするのは格安の原料ガス(エタン)だ。
ナフサを原料とする日米欧の化学産業に比べ、受け取るエタンの価格は「10分の1」。
この原料で大量生産される石油化学製品は圧倒的な競争力を持つ。

ペトロ・ラービグだけではない。
中東では巨大エチレンセンターが相次いで稼動する。

中東産油国は自前のエネルギー資源を石化製品などに加工することで付加価値を高める戦略を加速している。

経産省によると07年に1310万トンだった中東のエチレン生産能力は13年には2700万トン超と、日本の3.5倍になる。
世界での生産能力シェアは07年の約10%から約17%に増える。

これが需要が急増する中国やアジアに一気に流れ込む。
日本企業は「従来通り輸出できるとは思えない」(旭化成伊藤副社長)との危機感が強まる。

三井化学は中国での生産基盤と販売網を手に入れるため中国石油化工(シノペッック)と組み、上海で600億円を投じ、自動車・家電向け素材を原料から一貫生産する。

三菱ケミカルHD傘下の三菱化学も今春、シノペックと包括提携し、高機能材料の合弁事業など8~10分野で協議を進めている。
シノペックの王総裁は「日本企業との提携で製品の付加価値を高めれば汎用製品が中心の中東勢に劣らない」と日中連合の意義を語る。

世界最大市場の中国で石化製品の需要は、今後も年率6%伸びる見込み。
07年に1970万トンだった需要は13年には4割増え、供給能力は大幅に不足する。

これまで中東や中国など新興国企業との提携は日本の技術が流出するとの危惧があった。
しかし「安価な原料を持つ中東勢とのハンディキャップレースには勝てない」(三菱ケミカル小林社長)。

三菱ケミカルは中東勢が攻勢をかける汎用製品から相次ぎ撤退し、三菱レイヨンが持つ炭素繊維など高機能製品を取り込んで新たな成長戦略を描く。

国内のエチレン生産能力770万トンに対し内需は550万トン。
220万トンの余剰分は中国向けを中心とする輸出に振り向けてきた。
しかし中東勢と中国勢の競争の中で高コストの日本製品が締め出されれば「国内のエチレン設備3~4基が余剰になる」(証券アナリスト)。


三菱ケミカルHD小林社長(09年10月31日日経)
・製造時の温暖化ガス排出量を25%削減するとしたら、エネルギーを大量に消費する鉄鋼や化学は国内生産を維持できない。

・三菱化学は国内で40年続けてきたポリエステル繊維原料の生産から撤退し、インドの製造拠点をこのほど増強した。
同事業の本社機能はシンガポールに移し、技術開発拠点もインドに置いた。
このことが象徴するように成長戦略の舞台は中国やインドで、日本ではもはや従来型事業の成長は見込めない。
塩ビ樹脂など撤退を決めた国内事業は計2000億円規模になる。
国内では市場創造型の事業に経営資源をシフトする。
LED照明や電気自動車向けリチウムイオン電池材料など7つの事業を育成し、成長を持続する考えだ。


石油化学(09年9月26日付日経)
下期以降、サウジなどの新設プラントから中国への石化品の輸出が本格化する見通し。
需給が緩み、ナフサよりも安い天然ガス系原料を使う中東製品が日本勢のパイを奪う可能性がある。
業界では「産油国の中東と競争して成長を続けるのは無理」(三菱ケミHDの小林社長)との見方が強まっている。


石油化学(09年9月21日付日経)
中東で大型コンビナートが相次ぎ稼動する。
基礎原料エチレン換算で10年の中東の生産能力は04年の2.7倍にはねあがる。
日本は国内で生産したエチレンの2割を石化製品としてアジアに輸出しているが、10年以降は安価な中東産に市場を奪われ2割の生産能力が余剰になる見通し。


石油化学(08年9月13日付日経新聞「人こと」)
(東ソー 田代会長)
「中国経済の動向が気掛かりだ」。
中国ではここ数年、化学品工場の建設ラッシュが続いており、「供給過剰と需要減がダブルパンチで効き始めている」という。
来年から中東で大型石化施設が相次ぎ稼動し、安価な中東製品が中国市場に流れ込むとみられている。
「中国がハングリーな市場であり続ければ吸収できるが、成長が減速すると過剰感がさらに高まる」。

(コメント)収益は製品需給に左右される事業です。


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