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投資家モーちゃん日記【株の適正値】

■会計基準

米国会計基準、上場株の評価損益は純利益に反映(19.2.26日経)
バフェット氏が率いるバークシャーが発表した18年10-12月期決算は最終損益が253億ドルの赤字だった。前年同期の325憶ドルの黒字から一転して赤字に転落した。

米国では17年12月以降に始まる会計年度から、企業が保有する上場株の評価損益を純利益に反映させる会計基準が適用された。

米会計基準のトヨタ自動車は持ち合い株の評価損などで、19年3月期通期の純利益予想を引き下げた。


国際会計基準、新リース基準(18.10.20日経)
国際会計基準(IFRS)で2019年1月からリースの会計処理に新基準が適用される。
新基準では貸借対照表に計上していないオペレーティング・リース(オペリース)を資産と負債に計上する。

リースにはファイナンス・リースとオペリースの2種類がある。事務機や機械、車両などに活用されるファイナンス・リースは途中で解約できず、貸借対照表にも計上する。

一方、倉庫や飛行機、船舶など耐用年数が長い設備に使うオペリースは途中解約が可能。初期投資を抑えながら貸借対照表には計上しないですむため、企業側は手軽にオペリースを活用してきた。

オペリースもオンバランス化するIFRSの新基準は、企業の事業実態をより正確に決算書に反映する狙いがある。IFRSに合わせて、米国会計基準も19年1月からオペリースを貸借対照表に計上するようになる。

日本経済新聞が日本のIFRS企業でオペリースを開示する116社を集計したところ、17年度末の残高(解約不能分)は計6.6兆円だった。

約2兆7000億円と首位のソフトバンクグループは携帯電話基地局などをオペリースで借りている。米格付け会社、ムーディーズの柳瀬氏は「ソフトバンクの有利子負債が万が一、現状織り込んでいる以上に増えれば、格付けに悪影響を与えかねない」という。

17年度の国内リースの設備投資額に占めるオペリースの比率は1割弱だが、カーシェアリングの拡大などによってその比率は年々高まっている。リース事業協会の高橋常務理事は「オフバランスのうまみがなくなり、日本経済の成長に水を差す」と警戒する。

IFRSを採用するコニカミノルタは、事務機事業の苦戦を補うために事業所の敷地など保有する不動産をリース会社に売却。オペリースに切り替えることで利益を計上してきた。旧基準では売却額と簿価の差額全額を即時に利益に計上できたため、前期の営業利益は200億円強膨らんだ。

だが新基準では、事業所や工場の耐用年数からリース契約期間を引いた期間のみをひとまず収益として認識するようになる。あずさ監査法人の山本氏は「損益計算書で計上できる利益は少なくなる」と指摘する。

会計ルールの共通化が進む中、日本基準にも影響しかねない。日本基準をつくる企業会計基準委員会(ASBJ)はIFRSのリース新基準について「日本基準を国際的に整合性のあるものとする一環で、会計基準の開発に着手するか否かの検討を行う」としている。

日本基準を採用する大東建託はソフトバンクの規模に迫る約2兆3000億円のオペリースの残高を抱えている。賃貸不動産をオーナーからリースで借りているためだ。セブン&アイ・ホールディングスも店舗不動産などで約6100億円のオペリース残高を抱える。日本基準も追随すればその影響は大きい。


国際会計基準「のれん」費用計上検討(18.9.14日経)
国際会計基準(IFRS)を策定する国際会計基準審議会(IASB)が、企業買収を巡る会計処理の見直しに着手したことが明らかになった。買収代金のうち相手企業の純資産を超えて支払った「のれん」と呼ぶ部分について、費用計上義務付けの議論を始め、2021年にも結論を出す

のれんは買収先企業のブランド力などの対価と解釈され、買い手企業が資産計上する。日本の会計基準では最長20年で償却し、費用として処理していく

IFRSではのれんの償却は不要な一方、買収先企業の財務が悪化した際などにのれんの価値を一気に引き下げる減損損失の計上を求める。巨額の減損損失を突然公表するケースもあり、投資家から分かりにくさを指摘されてきた。

IASBのフーガーホースト議長は減損損失を巡る企業の判断が「楽観的になりやすい」うえ、計上のタイミングも「遅すぎる」と指摘した。IASB内でも以前からのれんの会計処理を巡る問題が意識されてきたものの、これまでは現状維持派が優勢で議論を始めてこなかった。しかし、議長の意向などを踏まえ、議論を始めると7月に正式に決定。今後、規制当局など利害関係者から意見を集めたうえで、のれんの償却を義務付けるかどうか判断する。

17年度時点で国内IFRS導入企業(約160社)は約14兆円、欧州の主要600社は240兆円ののれんを抱える。仮に20年間の定期償却が導入されると、日欧合計で年間13兆円の減益要因が生じる計算になる。

中国では主要100社で約10兆円ののれんがある。中国の会計基準はIFRSとの互換性を重視しており、今後、対応を迫られる可能性がある。

大型M&Aが活発な米国ではのれんは主要500社で340兆円にのぼる。米国会計基準ではのれんの償却は不要。ただ、世界の主流になりつつあるIFRSが変更されれば、米国でも見直し議論が出そうだ。

M&Aの増加でのれんが膨らむ中、ひとたび経済危機が起これば減損の嵐となる。


減損処理(16.4.9日経)
企業が保有する資産には、見込んでいた利益を生まなくなるものがある。その際に「稼ぐ力」の低下を反映し、損失計上で帳簿上の価格を下げるのが減損処理だ。

例えば、ある企業が使う機械は帳簿価格が1億円だが、その機械で作る製品の人気がなくなってしまい、他の会社に売却しても3000万円でしか売れなくなったとする。その際は機械の稼ぐ力が下がったと判断し、差額の7000万円を損失に計上。帳簿価格を3000万円まで下げること。

減損処理の対象は、工場や土地など目に見えるものだけでなく、特許権や営業権など目に見えない資産も対象となる。

企業のM&Aでは買収先のブランド価値を「のれん代」として計上することが多いが、買収先の業績が悪化すればのれん代も減損の対象となる。

過去のブーム時に割高な値段で投資を進めた企業には特に注意が必要だ。


偶発債務とは(16.3.5日経)
台湾の鴻海精密工業によるシャープの買収交渉で、大詰めにきて注目を集めたのが「偶発債務」だ。将来何らかの事態が発生した場合に負わなければならない債務を指す。この偶発債務を抱えるのはシャープだけではない。投資家は上場企業の偶発債務にどう向き合うべきか。Q&Aでまとめた。

Q 偶発債務はどこを見ればわかるのか。

A 有価証券報告書や四半期報告書の欄外に記載されている。3月期決算の上場企業(金融など除く)のうち約800社が4~12月期の四半期報告書に偶発債務を明示している。

Q 偶発債務にはどんなものがあるか。

A 例えば取引先などから損害賠償を求める裁判を起こされている場合、判決が出るまでいくら支払うのかがわからない。それでも実際に支払いが必要になると経営に影響を与えるため、金額を見積もり偶発債務として公表する。

Q 金額が書かれていないケースもある。

A 合理的に金額を見積もることができない場合などだ。タカタはエアバッグのリコール問題で債務負担が発生する可能性があると開示しているが、金額は示していない。一部は費用を計上したが、それ以外は自動車メーカーと協議中で、金額がわからないからだ。シャープも四半期報告書で金額を示していたのは、太陽光パネルの契約関連など一部のみだ。

(偶発債務の主な事例)
・他社への債務保証
・損害賠償の訴訟を起こされた場合
・転売用に販売した商品の価格保証
・リコール費用の発生が予想される場合
・大規模プロジェクトの完成保証

Q 引当金とはどう違うのか。

A 支払いが必要になる発生の可能性が高く、かつ金額を合理的に見積もりできる場合は引当金として費用を計上する。発生可能性の目安は日本の会計基準が8割程度、米国会計基準はそれと同等かやや低く、国際会計基準(IFRS)は5割以上とされる。

Q 偶発債務が大きい企業はリスクが高いのか。

A 必ずしもそうではない。トヨタ自動車の偶発債務は2兆3千億円強ある。販売店のローン販売の支払い保証をしており、未回収の可能性が将来ある金額を最大限見積もった。実際にその可能性が高いわけではなく、過度に警戒する必要はない。トヨタは自己資本が約17兆円あり、財務は簡単に揺るがない。

Q 市場関係者は偶発債務の情報をどう活用しているか。

A 自己資本比率が低く、赤字が続いている企業は偶発債務が実際生じた際の影響が大きい。そのため自己資本から偶発債務を除いたうえでPBRなどを計算するアナリストもいる。格付け会社も信用力を分析する際に偶発債務の規模を考慮しているようだ。偶発債務の内容を踏まえて、財務への影響を精査する必要がある。


国際会計基準(IFRS)、売上高の扱い(15.9.5日経)
代理店手数料などについては、日本基準では取り扱う総額を売上に計上できるのに対し、IFRSでは受取る手数料の「純額」を売上高とする。電通などが該当する。

酒税やたばこ税、ガソリン税については、代行徴収の税額相当分を差し引き、売上高を「純額」で示す。JTはIFRSに移行した12年3月期から適用している。


国際会計基準(IFRS)、研究開発費の扱い(15.9.4日経)
国際会計基準(IFRS)は研究開発費の一部を「会社の資産」とすることを認めている。全額を費用計上する日本基準と費用に差が生じる一因になっている。

IFRSで資産計上が認められるのは合理的な根拠がある場合だ。例えばアステレス製薬はスギ花粉症向けワクチンの国内開発・販売権の契約一時金として米社に支払った約18億円を資産に計上した。価格は将来の想定売り上げ規模などを勘案して決めたものだ。

資産に計上した研究開発投資も製品販売後は一定の期間で償却するため、損益計算書上で費用が生じる。開発に失敗すれば価値を下げる「減損」として損失を出さなければならない。

独フォルクスワーゲンは14年12月期、車関連の研究開発投資の35%を資産に計上、損益計算書への影響を抑えながら製品開発を加速している。


IFRSへの移行で純利益押し上げ(14.9.4日経)
大手企業の間で国際会計基準(IFRS)への移行に伴い、純利益が押し上げられる例が相次ぎそうだ。日本基準と違いIFRSでは「のれん」を定期償却しないことが主因だ。あくまで会計上の変更で企業の稼ぐ力は同じ。

IFRSを採用する企業は現在36社。さらに9社が今後の移行を表明している。顔ぶれはM&A(合併・買収)に積極的な企業が多い。

(コニカミノルタ)15年3月期決算から移行。IFRSベースの純利益は380億円と日本基準を120億円上回りそうだ。増益要因のうち100億円はのれんの償却がなくなることによる。残る20億円は固定資産の減価償却方法がIFRS導入を機に、現在の定率法から定額法に変わることによる。
(LIXILグループ)16年3月期決算から移行。米アメリカンスタンダードなど子会社ののれん償却がなくなることが、年70億円程度の純利益押し上げにつながる。
(花王)16年1~3月期決算から移行。カネボウ化粧品などののれん償却がなくなり100億円程度純利益額が増えそうだ。
(ファーストリテイリング)14年8月期決算から移行。「約40億円純利益を押し上げる要因になる」という。


年金積み立て不足全額負債計上へ(12.5.9日経)
年金の積立不足を貸借対照表に全額反映させる上場企業の新しい会計基準が、2014年3月期の連結決算から適用される見通しとなった。単独決算についての適用は見送る。企業会計基準委員会が10日にも議決する。

現在の会計基準では年金の積立不足は10年程度の期間で毎年分割して費用に計上し、総額は決算書外の注記による開示にとどめている。新基準では従来と同様の毎年の費用処理に加え積立不足を全額負債に即時に計上、一方で自己資本を減額し、貸借対照表に反映させる。

米国の会計基準や国際会計基準も同様のルールを採用しており、日本の基準もこれにそろえることで企業側も合意した。自己資本の2割を超える積立不足を抱える企業が42社あるなど企業によっては影響が大きい。

(2011年3月期の年金積立不足額が大きい主な日本基準採用企業)
        積立不足額
富士通    3895億円
NEC    1996億円
日産自    1485億円
三菱重    1472億円
シャープ    979億円
日通      859億円
富士電機    777億円
三菱ケミHD  689億円
住友電     674億円
新日鉄     638億円


国際会計基準の適用可否、米SEC最終判断を見送り(11.12.7日経)
米SECは、2011年中を目指していた国際会計基準(IFRS)適用の最終判断を見送る。SEC内では金融規制改革などの優先順位が高く、IFRS導入については慎重に判断していく方針とみられる。IFRS導入をめぐる日本国内の議論にも影響を与えそうだ。

年次総会でSECのクローカー主任会計士は「実務レベルの最終報告を作成するまでに、数ヵ月はかかる」としたうえで、IFRSを適用するかどうかの最終判断を急ぐべきではないとした。

日本では金融庁が12年にも国際基準の導入の是非を決める方向だったが、企業からは慎重な対応を求める声もでている。


国際会計基準、金融庁が延期検討(11.6.21日経)
金融庁は近く開く企業会計審議会で、2015~16年にも強制適用を考えていた国際会計基準(IFRS)の導入について延期を検討する。

IFRSはM&Aには便利だが事業の採算管理などには使いにくいという指摘がある。適用対象を全上場企業とするかどうかも焦点となる見通し。

個々のルールで、日本企業からの反発が大きいのが年金と開発費の会計処理だ。
IFRSが導入予定の年金会計の新基準は、積立不足を貸借対照表に直接反映するので、財務基盤の弱い企業では、自己資本比率が急低下する懸念がある。開発費は、日本基準ではすべて費用として処理する。一方、IFRSでは一定の要件を満たすと、資産として扱い、費用としては認めない。経費を厳しく見積もる日本企業には抵抗感がある。


国際会計基準と共通化一部先送り(10.9.17日経)
日本の企業会計基準委員会は16日、一部の会計基準について国際会計基準との共通化計画を見直すことを決めた。

(1)のれん代の償却など企業結合や、無形資産の基準について「来年6月まで」に期限を先送りする。
【理由】これまで年内の共通化を目指していたが、のれん代の償却方法を変更した場合、単独の財務諸表で税法などとの整合性に問題が出てくるといった指摘が出て、企業や政府の議論が続いている。
(2)金融商品の基準も欧米当局の協議に合わせ公開草案の公表を数ヵ月延期する。
【理由】資産や負債の時価評価の適用範囲を巡って欧州と米国の考え方の相違点が多く、共通化に向けた協議が進行中。


保険会社に適用する新たな会計基準の草案(10.9.2日経)
国際会計基準をつくるIASBが7月末、保険会社に適用する新たな会計基準の草案を公表した。
柱は時価会計の全面導入だ。
11月まで各国の保険会社などから意見を募り、11年前半に新しい会計基準をまとめる見通しだ。

日本の生保に最も大きな影響を及ぼすのが負債の時価評価だ。
負債は主に将来支払う保険金を指す。
現在は契約時の金利が変わらない前提で負債額を計算している。
時価評価が導入されると、毎年度の金利で負債を計算しなければならない。

金利が上がれば運用益が増え、負債は減る。(純資産は増える)
金利が下がれば運用益が減って負債は増える。(純資産は減る)
長期金利の上下で負債が大きく増減することになる。

新基準では純資産の変動分が損益計算書の純利益にも反映される。
金利低下で純資産が減れば、純利益も目減りする。
ある大手生保は1%の金利変動で純資産が1兆円増減するという。
このため「金利次第で赤字になったり黒字になったり、業績が不安定に見えてしまう」と危惧する。

新基準の日本への導入は15年度ごろとされる。

(注)金利が低下すると(将来支払う保険金の)負債は増えるが、保有国債などは値上がりして資産も増える。従って、金利変動が純資産に与える影響は生保が保有する資産構成などで変わってくる。


オペレーティングリースも資産・負債計上へ(10.8.19日経)
国際会計基準をつくるIASBは、リース契約に基づいて使用している資産や負債を全て貸借対照表に反映させる新基準に向けた公開草案を公表した。
米基準を決めるFASBとの共同作業。
今年12月まで広く意見を求め、来年中ごろの基準化を目指している。

これまで費用(リース料)だけの計上で済んでいた「オペレーティングリース」と呼ぶ取引について、貸借対照表に資産と負債の計上を求めるもので、この取引を多用する企業では総資産が膨らみ財務指標が悪化する。

(オペレーティングリースの利用が多い企業)
社名    支払い予定額(億円)
レオパレス   14,632   
大東建     12,940
東建コーポ   10,771
イオン      9,222
ハウス      4,952
郵船       4,511
セブン&アイ   4,414
住友商事     3,839
商船三井     2,880
三菱商事     2,834
三井不動産    2,653
東芝       2,468
イオンモール   1,995
ブリジストン   1,966
ソニー      1,840
ANA      1,773

(注)支払い予定額は未経過リース料


新会計ルール「資産除去債務」適用開始(10.3.25日経)
11年3月期から「資産除去債務」という新会計ルールが適用される。
工場や建物など固定資産の将来の撤去費用を見積もり、債務を負債に計上するというもの。

(1)対象は有害物質の除去費用や店舗の撤退費用など。
・アスベストやダイオキシン類の除去、原発の解体費用など、主に法令で除去が義務付けられている汚染物質の処理が対象。
・非鉄各社の場合、鉱山保安法や採石法で採掘終了時の安全確保が義務付けられており、同基準に該当する。
・小売では賃貸物件から退店する際の原状回復費用も新ルールの対象となる。
(2)適用初年度は過年度分の未処理額を特別損失に一括計上。

※撤去時期や費用を合理的に見積もれない場合は注記するだけでよい。


企業年金積み立て不足、負債に一括計上(10.3.12日経)
企業会計基準委員会は11日、年金会計の改定ルール草案を議決した。
10年中に最終決定する見通し。

現在の基準では積立不足額は、10年や15年といった長い期間で毎年少しずつ処理している。
新基準(12年3月期から適用予定)ではこれに加えて積立不足額全額を即時に、負債として計上する。

結果、貸借対照表上で負債が増えて自己資本が減ることになる。
ただ、実際には自己資本は、将来支払う税金分を調整する手続き(税効果会計)が生じるため、(赤字企業など例外もあるが)積立不足額の60%(法人税が40%のため)分が減額されることになる。


包括利益の開示義務付け(09.12.4日経)
日本の会計基準委は2011年3月期から、「包括利益」の開示を上場企業に義務付ける。
12月下旬にも公開草案をまとめ、来年3月までに最終的な基準を固める。

包括利益は純利益に
(1)長期保有株式の含み損益
(2)海外子会社投資の円換算差額
(3)ヘッジ取引の含み損益
の各変動額を加えて算出する。
企業は損益計算書の一番下に包括利益の金額を表示するか、「包括利益計算書」を別に作成するかを選べる。

株式持合いを見直すなど、企業の資本政策にも影響が出そうだ。


工事進行基準(09.9.8日経)
工事や開発案件の進み具合に合わせて収益を計上する工事進行基準が、4月から原則適用になった。
これまでは長期の請負契約で、工事が完成し引き渡した時点で収益を一括計上する工事完成基準との選択適用が出来た。


新米国会計基準の「のれん」(09.4.22日経)
米基準では従来のれんを出資比率に応じて計上していたが、新ルールでは子会社化すると、出資比率に関係なく100%分ののれんを計上する。

例えば、A社がB社株式の60%を取得するケースを考える。
買収価格は90億円で、B社の資産・負債を時価評価した時価純資産は100億円とすると、
夫々ののれんは、
(従来基準) 90億円ー(100億円x0.6)=30億円
(新基準)  90億円+(90億円÷0.6x0.4)ー100億円=50億円
となる。

・米基準では、のれんを規則的に償却しないが、買収後に収益が大きく悪化した場合は減損処理が必要になる。
・従来の出資比率に応じたのれんを「買い入れのれん」、少数株主持ち分も含めて全額計上するのれんを「全部のれん」と呼ぶ。
・もっとも、未取得部分までのれんを計上する新基準には疑問の声がある。
国際会計基準では、買い入れのれんと全部のれんを選択できる余地を残している。


新米国会計基準(09.4.22)
「少数株主利益」の扱いなどの変更


賃貸不動産の時価開示(09.4.14日経)
10年3月期末の決算企業から、賃貸ビルや遊休不動産などを対象に時価(将来の賃料を基に計算した価値など)を注記で開示する会計ルールを導入した。
BSやP/Lでの計上額は従来通り原価ベースだが、注記で含み損益を投資家に周知させる狙いだ。


退職給付債務の割引率の決定方法変更(09.4.11日経)
(現在)長期国債の5年間の利回りを参考に算定。
            ↓
(10年3月期から)期末の国債利回りを基準に決定。
ただし、退職給付債務が10%以上変動しなければ変更する必要はない。(=重要性基準)

※割引率が低下すれば、退職給付費用が膨らむ仕組み。

国際会計基準、時価会計の緩和措置(09.4.6日経)
ISABは昨年10月、金融危機で一部金融商品の時価算出が困難になったことに対応して基準を改正した。
金融機関などが保有する証券化商品などについて、それまで認めていなかった保有目的の変更を認めた。
これにより、当面売却予定がなければ、保有区分を時価評価が必要な「売買目的」から、すぐには評価額を変えなくて済む「貸付金」などに変えられる。
但し、資産区分を変更しても資産価値が大幅に下がれば減損処理をせねばならず、損失発生を100%回避することはできない。
貸付金に組み替えると、回収可能性に応じ貸倒引当金を計上する必要も生じる。

08年12月期通期決算では、欧州銀を中心に少なくとも10社以上が同措置を利用、決算書への計上が回避された損失額は計約2兆円に上った。
市場では「決算書が不透明になるだけ」との懸念も強まっている。



米国会計基準、時価会計を一部緩和(09.4.3日経)
米FASBは2日、時価会計の適用除外となる金融資産の対象を広げる緩和策を決定した。
1-3月期決算から新基準が導入され、手持ちの証券化商品などの市場価格が大幅に下落しても、損失計上しなくて済むケースが増える。

(売買目的の金融資産)
A)取引が活発:     従来通り時価評価。
B)取引が活発でない:  「売り注文と買い注文の価格差が大きい」「十分な頻度や量の取引がない」場合時価評価しなくてすむ。(「市場取引が活発でない」場合には、評価額の算定は従来から金融機関の裁量を認めていたが、定義を明確化し、金融機関が例外措置を活用しやすくした)

(満期保有の金融資産)
A)市場価格が大幅に下落: 従来は減損処理のみだったが、金融商品の価格が回復するまで金融機関が売却を迫られる可能性が低いことを示せば、満期時に予想される損失だけ計上し、時価による評価損を計上しなくて済む。
B)市場価格が小幅に下落: 従来から時価評価は不要。

※米銀大手シティグループの場合、「売買目的」など時価会計の対象となる金融商品の保有額は2008年末時点で合計6000億ドル超にのぼり、収益改善効果は大きい。
但し米政府による不良資産の買取が滞るなど金融不安が長引く要因になることも懸念される。


M&A会計(09.3.14日経)
新基準は09年4月から早期適用できる。
 
(1)仕掛かり研究開発費
(現行基準)
買収年度に一括費用計上(営業費用)
(新M&A会計基準)
一定要件を満たす場合、資産計上する。有効期間で償却。
※米国では同様の新基準が08年12月から適用されている。

(2)「負ののれん代」の償却ルール
買収対象の資産・負債を時価評価し、時価純資産を計算。買収額が時価純資産を上回る場合に「のれん代」、下回る場合に「負ののれん代」が発生する。
(現行基準)
20年以内に営業外収益で利益計上
(新M&A会計基準)
一括で特別利益とする。

今回の基準変更により、日本のM&A会計は国際会計基準との差異が縮小する。
もっとも、国際会計基準ではのれん代を原則として償却せず、この点では大きな違いが残る。


国際会計基準早ければ15年に義務化?(09.1.29日経)
上場企業に義務付ける時期は2012年に最終判断するものの、最低3年間の準備期間を置くことから、2015-16年に義務化を目指していることを示唆した。
国際会計基準の受け入れを検討しているのは連結会計基準のみ。
先に国際基準の受け入れを決めた米国は2014-16年に義務づけることを表明している。


国際会計基準09年度から利用可能に(09。1.27日経)
金融庁の企業会計審議会は09年度(10年3月期)から「国際会計基準」の適用を企業に認める方針を固めた。年内に正式決定する見通し。
今回は希望する企業が導入できる「選択適用」とする。
上場企業に義務付けるかどうかは金融混乱の影響を見通しにくいため、12年をメドに最終判断する。


国際会計基準と日本会計基準の違い(09年1月9日他の日経新聞情報)

※現在日本でも国際会計基準の導入へ向けて(或いは同基準に近づけるべく)動き始めています。
すべてを網羅しているわけではありませんが、日本の会計基準との違いを、目についた分だけ書き出してみました。


(のれん代)
日本基準では最長20年で償却(損益計算書で費用計上)するが、国際会計基準では償却はせず、価値が目減りしたら減損処理する。

(子会社株式の売却益)
日本基準では子会社株式を売却すると、特別利益に計上できるが、国際会計基準では支配権を維持する場合は連結決算で子会社株式の売却益は計上できず、資本勘定を直接増やすことになる。子会社の公募増資や合併などで発生する「みなし売却益」という特殊な利益も、利益計上されなくなる。

(リストラ費用)
国際会計基準では営業利益に反映される。

(包括利益)
「純利益+その他の包括利益」で構成。

(その他の包括利益)
(1)為替換算調整額: 海外子会社の財務諸表を円換算する際の為替換算差額
(2)有価証券の未実現利益: 持ち合い株など長期保有の有価証券の含み益
(3)デリバティブの未実現利益: ヘッジ目的のデリバティブの評価損益
(4)年金債務調整額: 年金の積み立て不足


棚卸し資産の評価方法 (08年9月27日付日経新聞)
企業会計基準委員会は、棚卸し資産の評価方法の会計基準を改正し、「後入れ先出し法」を2011年3月期から廃止することを正式決定した。
国際基準との違いをなくす作業の一環だ。

後入れ先出し法は企業が仕入れた商品を売上原価に計上する際に、直近に仕入れた在庫から先に出荷したとみなす方法。
物価上昇時には「総平均法」などに比べ利益が少なくなる傾向がある。

(注)
後入れ先出し法採用企業: 約50社。
             化学など資源関連に多い。
             石油では出光興産が該当する。             


国際会計基準から「純利益」なくさず(08年9月25日付日経新聞)
金融庁や日本経団連、日本公認会計士協会などが日本での国際会計基準導入に向けて本格的な議論を開始した。
以下は来日した国際会計基準審議会(IASB)のデービッド・トウィーディー議長へのインタビューです。

参考記事: 包括利益に関する以前のブログ


-日本側には「純利益」が使えなくなるのではとの不安がある。

「それはない。純利益項目を除去すべきだとの意見もあったが実現しないだろう。日本だけでなく欧州からも同じ指摘がありきちんと耳を傾けている。今月末には論点整理が発表になるだろう」

-すべての資産を時価で評価するという誤解もあるようだ。

「そうではない。金融商品などは対象となるが、土地など有形固定資産は対象となっていない。欧州でも同じ問題が指摘されている。きちんと説明して不安を取り除く必要がある」


(コメント)
よかった! ひと安心しました。

もし、「純利益」がなくなって「包括利益」に代わってしまうと、大雑把な適正値を計算するにも、いちいち損益計算書で利益の調整をしなければなりません。

また、サブプライムローン問題に端を発した米国金融危機の原因の一つが時価会計によるものであることなどを考えても、保有株式などの時価によって利益が大きく振れる可能性がある「包括利益」に一本化するのは、企業や投資家にとって却ってリスクが大きくなるのではないかと思われるからです。


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