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投資家モーちゃん日記【株の適正値】

化学

個別企業の特徴・経営方針など
ウォッチ銘柄は◎印。
そうじゃない銘柄は○印です。


日東電工、強さの秘密(6)(18.7.10日経)
日東電工は電気自動車(EV)・自動運転車向け部材に本格参入する。EV用モーターの漏電を防ぐ部材を製品化するなどして、事業売上高を2026年3月期に現状の3倍の400億円に増やす。ニッチ(隙間)な新市場に積極参入し、トップシェアを目指す「グローバル・ニッチ・トップ」戦略の一環で、スマートフォン向け部品が連結売上高の6割を占める「一本足経営」からの脱却を目指す。

子会社の日東シンコーでEV用モーター向け「絶縁紙」の量産を始めた。モーターの心臓部のコイルに挟んで漏電を防ぐ部材で、厚みは1ミリにも満たず、特殊な材質のシートを数枚重ねて接着する。日東電工にとっては祖業の絶縁材料の流れをくむ製品だ。絶縁紙も60年以上にわたり産業用モーター向けに生産してきた。

EVではモーターを直接油に浸して効率的に冷やす「油冷」方式の採用が広がる。今回、製品化した絶縁紙は接着剤を改良して耐油性を高め、EVモーターでの利用が可能になった。既存の製品を技術で改良して新機能を持たせ、新市場に投入し、新事業を創出する。日東電工は「三新活動」と呼ぶ手法で半世紀以上にわたり、次々と新事業を創ってきた。

今でも連結売上高のうち発売後3年半以内の「新製品」の比率は実に4割近くに上る。「新事業の比率が高いのが当社の強み」と高崎社長は胸を張る。

もちろん、闇雲に手を出すわけではない。全ての製品の根底にあるのがフィルムやシート、接着剤といった高分子素材の技術だ。同素材は材料の種類や配合を少し変えるだけで全く違ったモノができる。

参入するのは競合相手が少ない中規模市場に絞る一方、トップかそれに準ずるシェアを追求する。価格競争を避けるとともに、業界の最新情報が自然に入る環境をつくり、常に最先端の製品を開発し続けるのがグローバル・ニッチ・トップ戦略の根幹だ。

その結果、核酸医薬の受託製造の世界シェアは約6割、液晶テレビ向けの薄型偏光板でも約3割を占める。半面、コモディティー化した領域からはためらわずに撤退する。1月には中国・蘇州にあるパソコン向け偏光板やプリント回路基板の工場の閉鎖・譲渡を決定。一方、3月には同じ中国で高価格帯の大型テレビ向け薄型偏光板の工場が稼働した。

このようなニッチ事業を束ねた「多軸化」によって、18年3月期は最高益を達成し、売上高営業利益率(連結)も14.7%の高さを誇る。

20年3月期からは新たにプラスチック製の光ケーブル事業に参入。事業化する企業はまだ珍しい。振動やノイズに強く、車載機器や医療現場などの用途に向き、24年3月期には1000億円の売り上げを目指す。高崎社長は「毎年1つは新規事業を創出していく」と意気込む。

背景にあるのがスマホ向け部品に依存した経営体質に対する危機感だ。18年3月期はスマホなど情報機器向けの数十種類以上に上る画面用部材だけで連結売上高の6割近くを占めた。16年にはスマホメーカーの動向に振り回され、業績が一時急落。スマホ市場そのものも成熟化している。

5月に発表した中期計画では21年3月期に連結売上高1兆円(18年3月期比で17%増)、営業利益1750億円(同39%増)という目標を掲げた。実現のためにはスマホ部品の次を担う事業の育成が不可欠だ。

このため、部門の垣根を越えて事業を生み出す「コンバージェンス(融合)」と名付けた取り組みを強化する。例えば、光ファイバーはスマホ画面向け部材とプリント基板部門がノウハウを持ち寄り、共同で製造する。同社の事業創出力が問われる。


日東電工、高崎社長(5)(17.12.19日経)
「ディスプレー関連部材が好調だ。今年は、液晶が主流だったスマホに有機ELのモデルが本格投入された。有機ELでは液晶以上にタッチセンサー用フィルムや粘着シートなど多様な部材が必要だ。それらの6~7割を我々が占めている」

「顧客との高い密着度が他社とは異なる。パネルメーカーなどから、新機能の部材の相談などで最初に声をかけてもらえる関係を築いてきた。有機ELで必要な部材の種類や量について早くから情報を手に入れて開発や生産を準備してきた」

「有機ELは曲げられる画面や折り畳める画面などフレキシブルな方向へ進化するとみられ、その準備をしている。顧客から要望が出る前に新技術を開発するのはもちろん、量産にそなえ投資を先行することも重要だ」

(光ファイバー事業への参入)
「我々が手掛けるプラスチック製の光ファイバーは短距離通信で速度や耐久性などが優れる。20年の五輪をターゲットとした8K放送用ケーブルをはじめ、データセンターや遠隔医療など用途は極めて広い。19年度に国内で量産を始めるが、大型の製造設備が必要な際には海外に生産拠点を持つことを検討している」

(今後さらに力を入れる事業領域)
「自動車の電動化や自動運転の流れで、自動車分野での引き合いは強まる。現在は車体の強度を上げるシートなどが中心だが、光ファイバーの配線やフロントガラスのディスプレー化などへの需要が拡大するだろう」

「ライフサイエンス分野で薬も手掛けている。次の100年は今まで以上に人の生活に近い所で役立つ会社にしたい」


エア・ウォーター、菓子製造会社を買収(4)(16.9.2日経)
エア・ウォーターは、菓子の製造販売を手掛けるプレシアHDを10月3日付で買収、完全子会社にすると発表した。エア・ウォーターは業務用のハム・ソーセージや冷凍食品を中心に食品事業を手掛ける。菓子を新たな柱と位置付け、プレシアの販路や商品開発力を生かす。

2000年設立のプレシアHDはコンビニやスーパーで市販される洋菓子や和菓子を企画・製造している。16年3月期の連結売上高は163億円。プレシアは今後、エア・ウォーターが農業事業で生産する野菜を使う健康志向の菓子の商品化を目指す。


日産化学工業、渋沢栄一がつくった老舗(16.7.23日経)
日産化学の純利益は4期続けて最高の見通し。大手の伸び悩みを尻目に、快進撃を続ける秘密は世界有数の「化合物図書館」にある。

埼玉県白岡市の同社生物科学研究所。欲しい化合物の名前をパソコンに打ち込むと、実物を「書庫」から自動で取り出せる。所蔵する化合物は全部で約40万点。年に5000点以上増え続けており、その膨大な数と管理のよさに海外から来た顧客は目を見張る。

化合物は複数の元素が化学結合によってできた物質で、農薬や医薬品を開発する際の基になる。化合物のサンプルが多いほど、新製品に結び付く種がたくさんあることになる。このため「共同開発の申し入れが絶えない」と木下小次郎社長。

最近のヒットは動物用医薬品原薬「フルララネル」だ。効き目の長さと安全性の高さが特徴で、14年に米医薬大手メルクグループへの供給を開始。犬のダニやノミの殺虫薬として世界70カ国で販売され、猫用も近く商品化される。連続最高益のけん引役の一つだ。

創業は1887年。国内初の化学肥料会社で、高峰譲吉、渋沢栄一らが興した。戦前の一時期、旧日産コンツェルン傘下に入り、その名残で社名に「日産」が付く。今の日産自動車と資本関係はない。長い歴史で蓄えてきた種が芽吹いているが、これまでの経営は順風満帆ではなかった。

転機は1988年。業績不振に見舞われ、石油化学からの撤退を迫られた。市況変動の影響を小さくし、規模は小さくても収益性の高い会社への転換を目指した。

90年代以降、水稲用除草剤「シリウス」、液晶配向材「サンエバー」、半導体用反射防止材「ARC」、高脂血症治療剤「リバロ」の原薬などを次々に開発。どれもニッチだがシェアが高く、利益への貢献度が大きい。売上高営業利益率は前期まで13年連続で2ケタを保つ。

業績は絶好調だが、木下社長は「時代の変化に合わせた事業ポートフォリオの組み替えが課題だ」と先を見据える。稼ぎ頭の製品もいずれは成熟し、新陳代謝が必要になってくる。好業績を維持しながら事業をやめる決断をできるかが成長の持続力を左右する。


エア・ウォーター、国内最大バイオマス発電(3)(16.5.19日経)
エア・ウォーターは2020年をめどに福島県で国内最大級の出力があるバイオマス発電所を稼働する。投資額は200億円前後のもよう。

発電所の能力は7万5千キロワット。新電力のイーレックスと九州電力子会社が福岡県で計画する発電所や、住友商事が愛知県で建設中の発電所と同じ規模になる。石炭などを混ぜずバイオマス燃料だけを使う発電所としては国内最大とみられる。

再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用し、東北電力への売電を中心に検討する。ヤシ殻や輸入材を使うバイオマス発電は現在、1キロワット時当たり税別24円で20年間売電でき、安定した収益が見込める。電力の市場価格の動向などを踏まえ、新電力への売電や自社グループでの電力利用も将来は検討する。

インドネシアやマレーシアのパーム油生産工場から出る廃棄物のヤシ殻のほか、東南アジアや北米などから輸入する木質ペレットを燃料に使う。

エア・ウォーターは中国電力と共同で、石炭とバイオマス燃料を混ぜて燃やす火力発電所を山口県防府市に建設する計画がある。ヤシ殻などの大量輸入にめどをつけ、大規模なバイオマス発電で課題となる燃料を安価で安定して調達する。

エア・ウォーターは製鉄所などの工場に産業ガスを供給する事業を主力とし、M&Aを活用して医療や農業といった分野で多角化を進めている。


信越化学、エチレン工場を米国に建設(7)(15.4.23日経)
信越化学はエチレン工場を米国に建設する。投資額は約14億ドル(約1700億円)で、2018年前半に稼働する。

同社は建築材や配管などに使う塩化ビニール樹脂の世界最大手。北米で豊富に取れるシェールガスから安価にエチレンを生産し、塩ビのコスト競争力を高める。

信越化学が全額出資して塩ビ樹脂を製造する米シンテックが、米ルイジアナ州に所有する工業用地に建設する。昨年4月に米ルイジアナ州の環境庁に申請していた工場建設の許可がこのほど下りた。新工場のエチレン生産能力は年間50万トン。

信越化学は塩ビ樹脂を日欧米の3拠点で生産している。そのうち7割を年産能力263万トンの米シンテックで生産している。


信越化学のシリコーン事業(6)(15.3.12日経)
信越化学は主力のタイ工場の高機能樹脂シリコーンの生産能力を、2017年までに年10万5千トンと5割増やす。投資規模は200億円。信越化学全体のシリコーン生産量は2割増える。

工場の増強にあわせ、近隣にあるシリコーンを使った車や電子機器向け樹脂材料の工場も生産能力を従来比4割増の7万4千トンに引き上げる。

シリコーンは温度の変化に強く、防水性、電気絶縁性を持つ。自動車のエンジン周辺、住宅の水回り、電子機器の絶縁材などに幅広く使われ、「万能樹脂」と呼ばれる。

信越のシリコーン事業は、顧客ニーズに応じて特注品を開発するビジネスモデルを武器に営業利益率は2割を超える。同社推計による世界シェアは約20%で首位の米ダウ・コーニング(35%)を追う2番手につける。

信越は東南アジア諸国連合(ASEAN)のシリコーン需要が年7~8%伸びると予想する。


日東電工、高崎社長に聞く(4)(15.2.28日経)
(1)最優先で伸ばす事業
最優先するのが自動車材料だ。従来は工業用ゴムが多かったが、車のIT化が進んでいる。駆動系やインパネ回りで技術を融合した新材料の需要拡大が見込める。19年3月期に自動車材料の売上高で2000億円(前期1000億円超)を目指す。工業用ゴムなど既存製品で1300億~1400億円、残りが車のIT化に伴う新規需要だ。車1台当たりの製品搭載金額が増える。現在は7割が日系自動車メーカー向けだが今後は欧米向けも増やす。
従来製品の利益率は(6%程度と)低いが、車のIT化でサプライチェーンが変わる。複数の材料を組み合わせて提案する必要があり、収益性が期待できる。偏光板など当社の幅広い製品群が生きてくる。

(2)自動車材料以外でどこを伸ばすか
東南アジアのおむつ用材料、米国の航空機用材料など、地域ごとにニッチ製品でシェア首位を狙う。バイオ医薬品は米国で治験が進んでおり早期に売上高で1000億円規模に育てたい。一方、主力の電子材料は首位を堅持する。投資して早期に回収する。2ケタの営業利益率を保ちたい。


信越化学、米でエチレン工場建設検討(5)(14.4.16日経)
信越化学は15日、米国で化学製品の基礎原料となるエチレンを生産する工場建設の検討に入ったと発表した。生産能力は年50100万トンを見込み、建設額は10001500億円を上回りそうだ前後。

米塩ビ樹脂子会社のシンテックが工場建設許可をルイジアナ州の環境庁に申請した。工場の立地はシンテックが所有する工業用地が有力候補という。工場建設の申請から許可までは1年ほどかかるため、信越はこの期間に工場建設の投資額や採算性、建設時期などを検討して最終決定する。

これまで信越はエチレンでは国内外を含めて外部購入に頼ってきたが、初めて自社生産に踏み込む。シェールガスを使うことで、原料価格を数分の一に抑えられる見通し。原料からの一貫生産体制を整え、中国メーカーなどとの塩ビの製造コスト競争に打ち勝つ構えだ。→総コストは日本の半分で済む。

 
信越化学、部門別営業利益の構成比(4)(14.1.10日経)
        (2008年3月期)(2013年4-9月期)
半導体シリコン   49%     16%     
電子・機能材料   16%     23%
シリコーン      15%     15%
塩ビ関連       11%     37%
機能性化学品     9%     6%
その他                 3%

*今期予想の連結営業利益は1700億円と、過去最高だった08年3月期の6割にとどまる。
*08年3月期は半導体シリコン事業だけで営業利益の半分を稼いでいた。同事業はパソコン需要の縮小が逆風となっている。 
*昨年10月には、塩ビ樹脂原料のエチレンを将来米国で自社生産する考えも表明。
  


日東電工柳楽社長に聞く(3)(13.12.21日経)
日東電工はスマートフォンやタブレット向けのフィルムに強みを持つが、端末需要の急激な変化で採算が悪化している。柳楽社長に収益改善の対策などを聞いた。

 ――今期2度目の下方修正ですが、何が変わったのですか。
・タッチパネルに使う特殊なフィルムを手掛けている。スマホやタブレットは米国と韓国のメーカーだけでなく中国勢も加わり、競合が激しい。直近では韓国メーカーが生産を減らしたが、その変化を読み切れなかった。部材の納入価格も下落している。タブレット用パネルの市場でいえば、全体の生産量は今年度に5割伸びる見込みだ。当社もこれに応じて売り上げを増やそうとしていたが、想定より早く値下がりに見舞われた。

 ――利益の大半を稼ぐスマホ部材の変調を、どう立て直しますか。
・タッチパネルは、当社が得意なフィルムを使うタイプと、ガラスを使うものがある。(スマホ向けで4割の)フィルムは、ガラスより薄くて軽く割れにくいので需要は大きい。端末メーカーに、ガラス製からフィルム製に切り替えてもらうよう取り組む。すでにフィルムの生産能力の倍増に着手しており、より高性能の新製品も出す。まずはスケールメリットを出すことが重要だ。

 ――多少、価格を下げてもシェア拡大にこだわるということですか。
・成長市場のスマホ・タブレット向けは、今後も稼ぎ頭だ。15年3月期は再び増益に戻したい。一方で(スマホ・タブレットに依存する)一本足なので、様々な事業をどうバランス良く配置するかを考える時期に来ているとも思う。

(注)タッチパネル用フィルムは、市場では「価格下落が止まらないコモディティー化が避けられず、利幅を確保しにくくなる」(国内投資顧問)との懸念が強い。

 ――特に期待できる分野は何ですか。
・自動車用の部材だ。車体を軽くするためのテープやハイブリッド車用モーターの絶縁材料を供給している。軽量化、安全性といった機能の進化に応じて材料も伸ばす余地が大きい。例えば当社には薄い鋼板を補強するテープがあるが、これは鋼板メーカーにはない。自動車メーカーが設計に組み込んでくれれば新たな収益源になる。

 ――自動車分野も競争激化が予想されます。
・16年3月期の売り上げを、今期(800億~900億円で全体の1割強)に比べて少なくとも2割増やすのが目標だ。


エア・ウォーター、ベトナムで工業ガスを生産(2)(13.11.16日経)
エア・ウォーターはベトナムで工業ガスを生産する。現地にプラントをつくり、2014年4月をめどに供給を始める。産業ガス部門の海外進出は初めてで、投資額は約20億円とみられる。現地に工場を構える共英製鋼へ専用パイプで納め、一部は液化して外販する。

エア・ウォーターは産業ガスで国内2位。海外市場は欧米大手メーカーの独壇場で、これまでは現地生産を見送ってきた。今後3年で海外売上高を現在の3倍の300億円に増やす目標を掲げている。


花王(13.1.16日経)
花王傘下のカネボウ化粧品の収益が改善している。ブランドの絞り込みなどで2012年12月期のカネボウ単体の営業利益(花王に支払うロイヤルティーを除く)は約150億円と前の期比3割程度増えたようだ。のれんなどの償却が年270億円あり、花王の連結業績にはなおマイナスだが、償却負担が減る16年12月期からは利益貢献が始まる可能性が高い。

花王は06年にカネボウ化粧品を約4100億円で買収。花王の連結決算ではカネボウ買収で発生した商標権など(約1500億円)を15年12月期までの10年、のれん(2400億円)を25年12月期までの20年で均等償却しているとみられる。合計額270億円はカネボウの営業利益を上回るため、現段階では連結決算上、カネボウ関連の収支はマイナスの状態が続く。

しかし、商標権の償却がほぼ終了することで償却負担は16年12月期から年120億円程度に減る。一方カネボウは同期に営業利益200億円強を見込んでおり、差し引きで100億円近い利益貢献が期待できる。


旭化成、米企業高値買収(12.3.13ブログ)


ユニチャームのアジア・オセアニアの生産体制の再構築(4)(12.7.12日経)

(タイ)2012年度中に生産能力を2割程度増強
(ベトナム)2011年に現地企業を買収し、紙おむつ工場を取得
(インドネシア)2013年度中に東部に第3工場を建設(同国の12年の市場規模は720億円程度)
(インド)2013年度中に南部に第2工場を建設
(オーストラリア)2013年度中に工場を閉鎖予定

紙おむつはかさばるため、輸送費が膨らみやすい。成長が見込めるアジア全域での需要増をにらみ、最適な供給体制を早期に築き上げ、コスト競争力を高める。ASEAN域内とインドで物流費を2~3割減らす考え。
ユニチャームの12年3月期のアジアでの売上高は約1450億円で、4年で約2倍に急拡大した。現在47%の連結海外売上高比率を今後5年程度で60%に高めることを目指す。


エアー・ウォーター(12.7.6日経)
生ハムから手術室施行までー。産業ガスをベースにM&Aで多角化を進めるエアー・ウォーターの業績が好調だ。特定の分野に強い子会社群が好不調を補い合う。

一般にM&Aは失敗も多いなか、同社は手術室施行や電磁鋼板用マグネシア、スプレー製品など買収事業で安定した収益を上げる。それを支えるのが「ねずみの集団経営」と呼ばれる独自の経営モデルだ。小粒で多様な事業を多数抱え、事業形態ごとに営業利益率の目標を与える。各事業体の裁量が大きく、エアー・ウォーターは財務や技術の後ろ盾にとどまる。「経営は生き物。環境変化に対応するためには事業体はあまり大きくてはいけない」と青木会長は語る。

買収した事業はバラバラに見えるが、手術室施行は医療用酸素、生ハムは液化ガスの低温技術といった具合に産業ガスと関連がある。産業ガスが売上高に占める割合はこの10年で52%から37%に下がった。

現在は農業事業に力を入れている。ハウス内の二酸化炭素濃度を上げて光合成を促し、トマトの成長を速めるなど培った技術を応用する。青木会長は水や福祉介護事業の拡大にも意欲を示す。

20年度の売上高を2倍の1兆円にー。この大目標を自然体で達成するのは難しい。現在2%の海外売上高の引き上げも急務だ。


信越化学、エアコン用磁石レアアースを半減(3)(12.5.15日経)
信越化学はモーター用の高性能磁石に使うレアアースのうちジスプロシウムを大幅に減らす。新製法の導入で、来春までにエアコン向け磁石をすべて使用料を半減した製品に切り替える

同社は高性能磁石で2~3割の世界シェアを持つ。ジスプロシウムは高温下で使うエアコンやハイブリッド車などのモーター用磁石に耐熱性を持たせるために添加する主要材料。エアコン向け磁石では重量の約5%、HV向けでは同約10%を占める。通常は鉄やネオジムなどにジスプロシウムを混ぜて焼き固める。新製法では他の材料だけで焼き固めた後、表面にジスプロシウムを塗るため使用量を減らせる。

HV向け磁石も使用料半減を視野に自動車メーカーと仕様などの検討を進める。使用量が同1%程度と少ないハードディスク駆動装置用モーター向けの磁石は来年中に、磁石材料の組成の工夫で使用量をゼロにする。

日立やTDKなど国内電機・部品大手はレアアースを使わない高効率モーターや磁石の開発を進めている。ただ開発途上のケースが多く、信越化学が使用量を抑えたタイプの磁石の実用化で先行する形だ。


日東電工(2)(12.4.5日経)
日東電工は今秋にも、上海で顧客に技術を展示する施設「ソリューションセンター」を設ける。守秘義務契約を交わした顧客企業に、機能性フィルムや工業用テープを中心に研究中の十数種類の技術を開示する。これまでなかったような新製品を共同で完成させ、特許も取引先と一緒に出願する計画だ。新製品の実用化の過程で考案した生産技術も取引先と共有する。

ただ、中国では開発した技術を勝手に流用されるなどリスクが高いとの見方もある。このため共同開発先と守秘義務契約を結ぶほか、トップレベルで交流を深めて信頼関係の構築を目指す。「技術流出への警戒感もあったが、海外市場での拡販を見据え、共同開発に踏込む方が得策と判断した」(日東電工)。


信越化学(2)(12.1.13日経)
需要が急増しているLED照明の分野で、信越化学が存在感を高めている。輝度を左右する封止材で同社の「シリコーン」と呼ばれる樹脂の採用が拡大。封止材市場での今年度のシェアは過半に達する。LEDでは保護材など6つの部材で同社製品が使われ、市場拡大の波に乗る。オイルやゴムなど様々な形態になるシリコーンは自動車のゴム部品や化粧品の配合剤など約4千もの用途がある。

信越化学のシリコーンは国内シェア5割(世界シェア1割程度)。高い競争力でここ数年は全部門で最も高い2割超という営業利益率を維持し、景気の波に振られやすい他部門の苦戦を補い、全体の利益を支える。2012年3月期の市場予想では、シリコーン部門は連結営業利益の4分の1を稼ぐ見通し。ハイテク市況次第の半導体シリコンと塩化ビニールという、世界トップシェアを握る2本柱で成長してきた信越化学に「第3の柱」が育ってきた。今期の部門別営業益の構成比では半導体シリコンが23%、シリコーンが23%、塩ビが18%を占める。

「第4の柱」も芽が出つつある。レアアース市況に左右され現在は収益のぶれが大きいが、電子・機能材料部門ではモーター向けなどのレアアース磁石で2位の世界シェア約4割を握る。


日東電工(11.10.9日経)
(柳楽社長に聞いた)

――部材メーカーを取り巻く環境も厳しい。
「これまでは技術開発で製品の付加価値を高めることができた。偏光フィルムも耐久性の向上や視野角を広げることで技術の向上を進めてきた。ただやはり天井はある。今の液晶テレビの映像は十分きれいで、例えばこれ以上偏光フィルムの技術でコントラストを高めても(対価として)お金をいただくのは難しい」

――韓国勢(LG化学など)の追い上げも目立つ。
「大変な脅威だ。ただそれは韓国勢に限った話ではない。インターネットの普及などで情報収集の速度が上がり、分析やシミュレーションの技術も飛躍的に進歩している。技術開発をしても追いつかれる期間が短くなり、ノウハウで差をつけるのが難しくなった」

――打開策は。
「ずばり事業モデルを変えることだ。例えば当社では偏光フィルムの供給方法を変えた。フィルムを切断して供給するのではなく、ロール状のまま顧客の工場に持ち込み、ライン上を流れてくる液晶パネルに合わせて切断して貼る。検査効率が高まり、梱包や輸送の手間、フィルムの廃棄ロスも削減できた。日韓台の主要顧客に採用されている」

――ライバル企業にまねをされないか。
「必要な特許は押さえた。知的財産戦略は経営レベルで非常に重要になってきている。以前は(特許の)件数などにこだわっていたが、それよりも競合他社に『困った』と思わせる特許にしないと価値がない」

――スマートフォンやタブレット端末の普及は追い風だ。
「スマートフォン、タブレット端末にそれぞれ10種類以上のフィルムやテープ材料を供給しているが、その代表がタッチパネルに使う透明導電性フィルムだ。25年前に製品化し収益に貢献するまで時間がかかったが、今は成長商品。当社は1万3500点の製品を抱えるが、常にこういう”出会い”を待っている」


ユニチャーム(3)(11.1.6日経)
ユニチャームは今春をメドに「中国本社」を設立する。日本本社が担ってきた商品開発や投資案件の意思決定を移管して迅速化する。
同社は1995年から中国生産を始め、紙おむつの現地シェアは約16%とP&G(約40%)に次いで、現地の江恒安国際集団と2位を争っている。同社の中国事業は約500億円(年率30%以上で成長中)と海外事業全体の3分の1を占める。


花王(10.12.9日経)
花王は06年に約4000億円を投じてカネボウ化粧品を買収した。
グループの化粧品事業は国内2位だが、効率化の遅れなどで営業赤字に陥っている。

(10年3月期の「花王+カネボウ」の化粧品事業の業績)
売上高: 2,651億円
営業利益: ▲302億円
(買収に伴うのれん代の影響を除いても約17億円の赤字)


信越化学(10.10.26日経)
(金川 会長)
「主力事業を中国に頼ってはならない」。
「巨大な市場であることは間違いないが、深入りして失敗したら会社がつぶれる」と語った。

世界首位に立つ塩化ビニール樹脂事業では主力の米国拠点の増強が完了。
年産能力は日本の内需の2.6倍にあたる260万トンになった。
「米国から中南米やアフリカ、中近東を開拓」し、中国には日本からの輸出で対応する。
「円高で採算はトントン」だが、中国進出にはやはり慎重な姿勢。


小林製薬(10.7.20日経)
年間1万件という異例の規模で社内から製品開発の提案を募るところに特徴がある。
これが画期的な新商品を生み出す原動力となり、最高益の更新を続けている。


JSR(10.6.4日経)
半導体用フォトレジスト(感光性樹脂)で世界シェア首位(推定3割弱)。
四日市の工場では半導体基板のシリコンウエハーに塗るレジストの生産が今日も絶えない。
出荷先は韓国サムスン電子や東芝といった大手半導体メーカー。
金融危機後は一時全ての生産ラインを停止した。

ゴム製造会社として発足した同社はレジストや液晶材料などを「多角化部門」と呼ぶが、今やここが収益源だ。
同部門の今期の営業利益は265億円と前期比3割増えて連結全体の7割を稼ぐ

JSRは05年前後に東京応化工業からシェア首位を奪った。
原動力になったのが、00年からの米IBMとの共同開発だった。
先端技術の情報が集まり、研究開発の方向性を絞ることができた。
しかし、商品サイクルが短い電子材料は技術革新によって容易にシェアが逆転する
超微細化の次世代技術として本命視されるEUV(極紫外線)レジストは量産化まで2~3年かかる見通し。


日本ゼオン(10.5.5日経)
(古河社長)
電気自動車の注目度が高まり、日本ゼオンの古河社長は「主力商品の需要が減るペースも速まるのではないか」と気をもむ。
同社は自動車のエンジン回りなどに使う耐熱性や耐油性の高い特殊ゴムの世界最大手。
電気自動車の普及とともに特殊ゴムの売れ行きも鈍るとみられる。

新たな稼ぎ手を育てるべく「半導体、エネルギーといった5分野で機能性材料の開発を急いでいる」。
すでに携帯電話の液晶パネル用の光学フィルムでは世界トップシェアを持つ。
ゴム事業で培った独自の技術をテコに「小粒でもかまわない。シェア世界1の商品をさらに増やしていく」と。


ユニチャーム(2)(10.5.1日経)
ユニチャームは36.9%を出資するペット用品子会社のユニ・チャームペットケアを9月1日付で吸収合併すると発表した。
TOBなどを通じて全株を657億円(1株3825円)で取得。
ペットケアは国内のペット関連用品で14%のシェアを握る国内最大手だが、海外展開はほとんどしていない。
今後は親会社の販路を通じて中国などアジアへ進出する。

(コメント)
1株3825円ならPBRは5.6倍です。
高い買い物です。
何故もっと安いときに買わなかったのか。
ユニチャーム経営陣には、ちょっとがっかりしました。


ユニチャーム(10.1.14日経)
「おむつと生理用品に特化し、きめ細かい製品改良が強み」(野村証券の繁村京一郎氏)。

「中国からインド、アフリカという地域展開に加え、高齢化が進めば大人用紙おむつやペット用品が売れる」(大和証券キャピタル・マーケッツの広住勝朗氏)


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