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次に、東アジア地域における県産品の販路開拓についてお伺い
します。 総務省が先日発表した平成24年10月1日現在の人口推計に よりますと、我が国の総人口は前の年に比べ28万4,000人 減の1億2,751万5,000人となりました。2年連続で過去 最大の減少となり、65歳以上の人口は初めて3,000万人を 突破するなど、人口減と高齢化の進行が鮮明になっております。 総人口の減少や高齢化の進行は、社会保障収支の悪化による 財政負担の増大はもとより、企業の競争力や収益性を低下させ、 経済の活力低下につながることから、国民一人一人の豊かさを維持 する上で重大な問題であることは、ご承知のとおりであります。 また、何と言っても、消費意欲が旺盛な若者世代の減少は、消費 需要を中心とする国内市場の縮小にもつながり、我が国の経済成長 に与える影響は計り知れないものがあります。 特に、全国に先駆けて人口減少が進む本県においては、影響は 更に深刻で、地域経済を持続的に発展させるためには、成長著しく 需要が急速に拡大しているアジア諸国の旺盛な活力を取り込む、 つまり海外市場をターゲットとした政策展開が不可欠であり、愛媛 独自の戦略を持った取り組みが重要であると思うのであります。 知事は就任以来、こうした人口減少による国内市場の縮小を見据 え、円高や政界経済の低迷という逆風の中にあっても、商社時代に 培った海外における豊富な知識とノウハウを活かして、成果にこだ わった積極的な施策を次々と立案され、自ら先頭に立って、東アジ ア等海外への農水産物をはじめとする県産品の販路開拓に向けた、 戦略的な「種まき」を進めてこられました。 特に、この4月には、昨年度設置した営業本部の機能強化を図る とともに、海外における活動拠点を設けるなど東アジアでの営業 活動をさらに加速させておりまして、県内企業にとって誠に心強い 限りであり、これらの取り組みに、私も大いに期待をしている所で あります。 そこでお伺いを致します。 県では、先般、伊予銀行シンガポール駐在員事務所に職員を派遣 し、現地情報の収集・提供をはじめ、販路開拓活動に取り組む県内 企業の支援など、積極的な営業活動を展開することとしております が、今後、この拠点機能を活用して、東アジア地域での販路開拓に どのように取り組むのか、ご所見をお聞かせください。 最後に、地域医療再生計画についてお伺い致します。 先般、八幡浜において4回受け入れを断られた救急患者が死亡し たとの悲しい報道を耳にしました。「受け入れないのではありませ ん。受け入れ出来ないのです。」救急搬送された市立病院の事務局長 の言葉が、強く印象に残っております。 医療は、県民の生活を支える最も重要な社会基盤の一つであり、 県民の健康水準は、医学・医療の進歩、生活水準の向上などにより 明らかに改善されてきましたが、高齢化の進行、疾病構造や県民の 意識の変化など、医療を取り巻く環境が大きく変わる中、誰もが 安心して医療を受けられる環境の整備が喫緊の課題となっております。 このような中、県においては、平成21年度に地域医療の疲弊が 県内でも特に深刻な「宇摩圏域」と「八幡浜・大洲圏域」に1圏域 当たり25億円、総額50億円規模の基金を設置して、医師確保 対策、救急医療体制の再構築を核とした、1回目の地域医療再生 計画を策定し、地域住民にとって安心できる医療環境の確保に取り 組まれている所であります。 また、平成23年度には、全県的な視点で医療提供体制の充実 強化を図るため、三次救急病院の機能強化やがん対策など、5本の 施策を柱に、2回目となる新たな地域医療再生計画を策定し、約 25億円の基金を積み増しして、医療体制の強化に努められておる 所であります。 地域医療は、医療関係者や行政だけの問題ではなく、地域全体の 問題であり、我々も行政だけに頼らず地域医療を守り育てる取組が 大事だとおもいますが、本県の現状を見てみますと、根本的な課題 となっている医師や看護職員等医療従事者の不足・偏在は依然と して解消せず、地域によっては、救急医療等の提供が困難になって いるほか、小児科や分娩に対応する産科が不足する事態となって おり、ここに至っては県が強力なリーダーシップを持ってさらなる 地域医療の環境改善に努める必要があると思うのであります。 国においては、今年1月に「日本経済再生に向けた緊急経済対策」 により、これまで2回の地域医療再生計画策定時以降の状況変化に 対応するため、平成24年度の国の補正予算において、交付金 500億円が確保された所であり、それを受け県においては、先般 市町、医療機関、各医療関係者などからの事業提案を幅広く盛り 込む形で、これで3回目となる新たな地域医療再生計画案を取り まとめたと聞いております。 そこでお伺いを致します。 これまで実施してきた県の地域医療再生計画の進捗状況はどうか。 また、県内の医療を取り巻く課題に的確に対応し、着実な推進を 図っていくため、今後どのように取り組んでいくのかご所見を お聞かせください。 ご清聴ありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.06.28 12:17:09
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